206 / 557
第8章 新たなる冒険?の始まりかもしれない。
8-18 神界へ・・・?
しおりを挟む
・
・
・
そして、訳も解らず連れて来られたユウマとフィリアは、必死で謝る女神マリエルに仕える守護天使エミが謝りながら今回の事情を説明してくれていた。
・
・
・
そこへ先程の騒動からすこし時間を置いて、フィーナが連れ去られたユウマ達を追って女神マリエルの部屋にやって来た。
「こらぁー、マリエル!あんたね。・・・・えっ!」
神界にある女神マリエル専用の、部屋の扉を勢い良く開けた。 その扉の先には何故か正座させられ、涙を流す女神マリエルと、そのマリエルをきつく叱りあげている、もう1人の女神シルクがいた。
そして、その奥にあるソファーで、必死の謝罪と説明を受けているユウマとフィリアがいたのであった。
ちなみに謝罪と説明を行なっているのは、女神マリエルに仕える守護天使エミと女神シルクに仕える守護天使ルア、それと守護天使の統括であるレミであった。
「えっ、な、ななな、なんで、シルクがマリエルを叱ってるの?」
「あっ、フィーナお帰り。この馬鹿マリエルが先走って、さっさと下界に降りてしまったから、こっちが大変な事になってたのよ。それで今回はエミちゃんがルアに助けを求めたの。そしたらこの馬鹿。もう下界からあなたのところの子を連れて来てたから捕まえて怒りあげてたのよ」
「だからぁ、シルクちゃん。ちゃんと了承をもらえた言うたやん。それにフィーナちゃんだって許して、ひっ!?」
「誰が、いつ許したってぇぇ。私は、まだ確認してくるって、言ったでしょうが」
なとも言い表せない様な冷たい笑顔を、マリエルに向けフィーナが言い放った。
「へっ、でっ、でもでもぉ、さっきユウマさんも行く、言うてたやん。ねっ、ねっ、ミアちゃん」
「いえ、ユウマさんとはオニオンロックの件でお姉ちゃん達と【通話】で話してただけでして、ユウマさんは行くとは言ってましたが、まだ決定した訳では無いですよマリエル様。それにこちらでも色々手続きがありますので」
「ふえっ、そんなぁぁ。このままじゃウチのとこの子達がぁぁ」
《シュン・・・》と、女神マリエルはその場で落ち込んで、大量の涙を流し泣き出してしまっていた。
その姿を覗き見していたユウマは、あまりにも女神マリエルが可哀想に思え。
「まあ、俺は別に良いですよ。ちゃんと事情も聞きましたから」
「えっ、ホントによろしいのですか?ユウマさん」
「ホントによろしいのですか?」
今まで事詳しく、そして必死に謝っていた守護天使達が顔を上げ答えた。
「ええ、別に問題ないですよ。まあ、フィーナ様が良いのであればですが。それにそちらの女神様が、あんまりに可哀想すぎるので。それに今回は俺にとっては願ったり適ったりですし」
そう言うユウマの声を聞き、元々マリエルに文句を言うつもりでいたフィーナも、今の自分の目の前で落ち込んで沈んでしくしくと泣いているマリエルの姿を見たら・・・さすがに駄目!だとは言えなくなっていたのである。
それに、既にもう関係の無い人を・・・2名ほど引き連れてきていたし、もう引き返す必要も無いと判断をして、マリエルの肩に手を置いて耳元でひと言囁いた。
「マリエル、これは貸しだからね。何かあったらその時は良いわよね」
その言葉を聞き、千切れんばかりに首を縦に振っていた。
その光景を見ていた女神シルクも溜息を吐き答えた。
「はぁぁ、もう、なんやかんやいいながらフィーナはもう、ホントにマリエルに甘いんだから、私が叱りあげた意味無いじゃない」
「ううん、でもシルクが居てくれたおかげで間に合ったのよ。もし、そのまま連れて行かれてたら大変な事になったかも知れないのよ。ホント危機一発だったわ。まあ、それに今回はウチにも利益はあるし」
「まあ、あんたがそれで良いのならいいのだけれど、ねえ、彼はこの間言っていた子なの?」
「ん?そうだけどどうかしたの?」
「えっ、ああ、何でもないわ。ただ、ウチにいるヒミコと同等かなって」
『でも、なんなのあのユウマって子は、ヒミコには無い何かを持ってるみたいだし、まあいいわフィーナの、とこの子だしね』
・
・
・
そうシルクは思い、フィーナと話ながらユウマの方に視線を向けた。
・
・
・
・
・
そして、訳も解らず連れて来られたユウマとフィリアは、必死で謝る女神マリエルに仕える守護天使エミが謝りながら今回の事情を説明してくれていた。
・
・
・
そこへ先程の騒動からすこし時間を置いて、フィーナが連れ去られたユウマ達を追って女神マリエルの部屋にやって来た。
「こらぁー、マリエル!あんたね。・・・・えっ!」
神界にある女神マリエル専用の、部屋の扉を勢い良く開けた。 その扉の先には何故か正座させられ、涙を流す女神マリエルと、そのマリエルをきつく叱りあげている、もう1人の女神シルクがいた。
そして、その奥にあるソファーで、必死の謝罪と説明を受けているユウマとフィリアがいたのであった。
ちなみに謝罪と説明を行なっているのは、女神マリエルに仕える守護天使エミと女神シルクに仕える守護天使ルア、それと守護天使の統括であるレミであった。
「えっ、な、ななな、なんで、シルクがマリエルを叱ってるの?」
「あっ、フィーナお帰り。この馬鹿マリエルが先走って、さっさと下界に降りてしまったから、こっちが大変な事になってたのよ。それで今回はエミちゃんがルアに助けを求めたの。そしたらこの馬鹿。もう下界からあなたのところの子を連れて来てたから捕まえて怒りあげてたのよ」
「だからぁ、シルクちゃん。ちゃんと了承をもらえた言うたやん。それにフィーナちゃんだって許して、ひっ!?」
「誰が、いつ許したってぇぇ。私は、まだ確認してくるって、言ったでしょうが」
なとも言い表せない様な冷たい笑顔を、マリエルに向けフィーナが言い放った。
「へっ、でっ、でもでもぉ、さっきユウマさんも行く、言うてたやん。ねっ、ねっ、ミアちゃん」
「いえ、ユウマさんとはオニオンロックの件でお姉ちゃん達と【通話】で話してただけでして、ユウマさんは行くとは言ってましたが、まだ決定した訳では無いですよマリエル様。それにこちらでも色々手続きがありますので」
「ふえっ、そんなぁぁ。このままじゃウチのとこの子達がぁぁ」
《シュン・・・》と、女神マリエルはその場で落ち込んで、大量の涙を流し泣き出してしまっていた。
その姿を覗き見していたユウマは、あまりにも女神マリエルが可哀想に思え。
「まあ、俺は別に良いですよ。ちゃんと事情も聞きましたから」
「えっ、ホントによろしいのですか?ユウマさん」
「ホントによろしいのですか?」
今まで事詳しく、そして必死に謝っていた守護天使達が顔を上げ答えた。
「ええ、別に問題ないですよ。まあ、フィーナ様が良いのであればですが。それにそちらの女神様が、あんまりに可哀想すぎるので。それに今回は俺にとっては願ったり適ったりですし」
そう言うユウマの声を聞き、元々マリエルに文句を言うつもりでいたフィーナも、今の自分の目の前で落ち込んで沈んでしくしくと泣いているマリエルの姿を見たら・・・さすがに駄目!だとは言えなくなっていたのである。
それに、既にもう関係の無い人を・・・2名ほど引き連れてきていたし、もう引き返す必要も無いと判断をして、マリエルの肩に手を置いて耳元でひと言囁いた。
「マリエル、これは貸しだからね。何かあったらその時は良いわよね」
その言葉を聞き、千切れんばかりに首を縦に振っていた。
その光景を見ていた女神シルクも溜息を吐き答えた。
「はぁぁ、もう、なんやかんやいいながらフィーナはもう、ホントにマリエルに甘いんだから、私が叱りあげた意味無いじゃない」
「ううん、でもシルクが居てくれたおかげで間に合ったのよ。もし、そのまま連れて行かれてたら大変な事になったかも知れないのよ。ホント危機一発だったわ。まあ、それに今回はウチにも利益はあるし」
「まあ、あんたがそれで良いのならいいのだけれど、ねえ、彼はこの間言っていた子なの?」
「ん?そうだけどどうかしたの?」
「えっ、ああ、何でもないわ。ただ、ウチにいるヒミコと同等かなって」
『でも、なんなのあのユウマって子は、ヒミコには無い何かを持ってるみたいだし、まあいいわフィーナの、とこの子だしね』
・
・
・
そうシルクは思い、フィーナと話ながらユウマの方に視線を向けた。
・
・
・
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ありふれた聖女のざまぁ
雨野千潤
ファンタジー
突然勇者パーティを追い出された聖女アイリス。
異世界から送られた特別な愛し子聖女の方がふさわしいとのことですが…
「…あの、もう魔王は討伐し終わったんですが」
「何を言う。王都に帰還して陛下に報告するまでが魔王討伐だ」
※設定はゆるめです。細かいことは気にしないでください。
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
心が折れた日に神の声を聞く
木嶋うめ香
ファンタジー
ある日目を覚ましたアンカーは、自分が何度も何度も自分に生まれ変わり、父と義母と義妹に虐げられ冤罪で処刑された人生を送っていたと気が付く。
どうして何度も生まれ変わっているの、もう繰り返したくない、生まれ変わりたくなんてない。
何度生まれ変わりを繰り返しても、苦しい人生を送った末に処刑される。
絶望のあまり、アンカーは自ら命を断とうとした瞬間、神の声を聞く。
没ネタ供養、第二弾の短編です。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる