巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第8章 新たなる冒険?の始まりかもしれない。

8-44 女神のお礼の品?

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 それでこのあとお菓子を食べる事は、ある程度落ち着き今回のマリエル様の大陸での事と俺達に特別のお礼の事を話す事になった。あと今後についてもである。



 まず最初にマリエル様が直々に、この場で頭を下げお礼をしてきた。
「ユウマさん、メグミさん、シルフィーさん、フィリアさん、ヨーコさんそれに聖霊であるフレイ、ファル、月姫、雪姫。この場を借りてお礼申し上げます。まことにありがとう御座います」

 ありゃ?マリエル様が例の関西弁モドキを使ってない。まともに話している?どうして。

「あわわわ、あっ、あのマリエル様が、真面目に頭下げてお礼を言ってる。どっ、どど、どうしよう、またなんか嫌な事が起きそうだよ。どうしよう、どうしよう。ねぇルアお姉ちゃん、ミアちゃんどうしよう」
 何故かマリエル様専属の守護天使エミちゃんは、関西弁モドキを使わず当たり前の言葉で喋っている事に、顔を青ざめさせガタブル震えて、ルアちゃんとエミちゃんに助けを求めている。
 その助けを求められた2人も、エミちゃんほどではないがオロオロしている。

 そんなに一大事なのだろうか?マリエル様が普通に喋るのは?しかし相当慌ててるようだけどなんかあるのかな?

 そんな風に考えて視線をフィーナ様とシルク様に向け様子を見ると、物凄く驚いた顔をして口をあんぐりと開けたまま固まってしまってた。

 どうしたの女神様達は、そこまでの事なのか?マリエル様のこの行動は?
 さらにそんな事を思いながら改めてマリエル様に視線を向けると、ニコッと笑顔を向け続きを喋り出した。

「それでは申し訳ありませんが、この場であなた達に私からの加護と特殊なスキルを授けたいと思います。あっ、あとこれは私からのお礼の品になります。どうぞお納め下さい・・というより受け取って欲しいです」
 そう言いながらマリエル様が何か特殊な入れ物を取り出し、その蓋を開けて俺達の前に置いて見せてくれた。よく見るとその入れ物に入っている物は、何かの雫のような形をしたきれいな石であり神々しい光を放っていた。
 どうもそれを今回関わった俺達5人と聖霊の姿をした4人にそれぞれくれるようだ。

「ちょ、ちょ、ちょっ、ちょっとマリエルあんた何を渡してんのそれ!もしかして・・・」
「それ、あんた。女神の雫じゃないの?そんなのどこからそんなに・・・」
 どうやらマリエル様が渡してくれた物は、女神の雫と言う物らしいがフィーナ様とシルク様の驚きようはなんなのだろうか?どうも非常に不味い物なような物も気がする。

「はい?ええ、女神の雫ですね。あと、これは聖霊の皆様に・・・・」
 マリエル様はキョトンとして、2人の女神様の質問を流して今度はファル達4人に特別な品物を渡している。
 そのマリエル様の出した品物は、俺達が貰った品物女神の雫とは別に綺麗な色の水晶で出来たイヤリングを取り出しそれを前に出した。
 その両方を見たフィーナ様とシルク様が頭を抱え悔やんでいた。

「えっと、これはもしかしてとんでもない物なんですか?フィーナ様」
「そっ、それは・・・」
 フィーナ様は俺の質問に対して言葉を詰らして、この事を喋っていいのか悩んでいる様な仕草をした。

 そして、そんなフィーナ様を見かねたシルク様が変わりに答えてくれた。
「あなた達、それについて今から話すけど、この事は決して他の人に喋っちゃ駄目よ。何せこの世界の理を変えかねない品物なんだからね」
「「「「えっ?」」」」
 ここに居るみんなが一斉に疑問的な言葉を上げた。

「ちょっと、待って下さい。その話聞く前にこれを返却していいですか?」
「あら、駄目ですよ。今回の私の加護する大陸を救って下さった皆様は、その女神の雫に登録をしましたから、それを返却してもらう訳にはいきませんので」
 俺の言葉を聞き、考えるそぶりを見せずマリエル様は速攻で答えた。

 どうやらこのアイテムは今回活躍した者達を登録しているそうだ。
 てぇ、登録ってどういうこと?

 そんな事を考えていると、今回の件に全く関係無い人物達は、そうそう出て行こうとしていた。
「あの私達は関係ないから、話が終ったら呼んでね。それじゃぁ」
「聞いちゃいけないて言われたら、ホントは聞きたいけど、でもこれは聞いたらいけないような気がするよ」
「あれ?リン姉は出て行かないの?」
 ミナとユイカちゃんはあっさりと部屋を出て行く事にして声を掛けて出て行くと、ユアが部屋の中に残ってるリンカに声を掛けた。

「うん、私は聞いて行くよ。だって今後の語学のために」
『ホントはユウ君とシルフィーさんだけが、知ってるなんてのが我慢できないだけだし、ただ、それだけなんだけどね』
 リンカは説明を聞く事と答えたが、ホントはただ単にユウマに関するの事を知っときたいのとシルフィーに負けたくないと言う考えをしていただけであった。

 それで今実際にこの部屋に残っているのは、今回の件で関わったユウマ達5人と聖霊であるファル達4人、そしてリンカとレーネがこの場に残っている事になる。その他の娘達は部屋を出て行ってしまったが、部屋の前で聞き耳を立てているようだ。
 そんなに気になるならば聞けばいいのに、そこまでするのならと思っているとシルク様が外に声が漏れないように防音効果の魔法をかけ音を遮断した。

 まあ、この場にレーナさんが残っているのは、だいたいリンカと同じ様な事であるが、シルフィーもこの中にいるので自分も聞いときたいと考えたのであるのだろう。
「なら、とりあえず外に声が漏れないようにしたので話をするわね。この女神の雫はいわゆる転生アイテムなの」
「はぁ?転生アイテム・・・。まっ、まさか」
「そっ、そのまさかのアイテムなの」



 どうやらこの女神の雫は転生するためのアイテムらしい。


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