巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

文字の大きさ
259 / 557
第9章 戦いの中で真実を?

9-19 双頭の蛇?その弱点?

しおりを挟む



 それでユウマは不思議に思ったが、引き続き尻尾を先端部分の丸い場所と付け根の部分を集中して攻撃する事にしたのだ。



 他のメンバーは、自分達の出来る事をして、引き続き頭の部分と戦闘を行なっていた。
『アリア!どうやらマスターが何かに気が付いたみたいだよ。だからこっちはこいつらをマスターに近づけないようにしよう』
「うん、解ってるよ。ファルちゃん。私とファルちゃんは右の頭を、ロンとミーアは左の頭を引き付けて。ランちゃんは臨機応変でみんなの手伝いをお願い」
「解った。アリア!」
「解ったなの。アリアお姉ちゃん!」
『ワゥ・・・・』
「ユウ兄!・・・・」
 アリアはファルの言葉で納得したようで、ロンとミーアそれにランへと指示を出していた。
 どうやら俺の思惑に気が付いたらしく、みんなに指示を出した後、俺の名を呼び視線を向けて黙って頷いてくれていた。

 すると相手の双頭の蛇に向けて白王狼ハクオウロウのランが咆哮をあげた。
『ウォォォォーーーーン』
 ランに関しては、滅多にその様な咆哮をあげないが、このときは敵の意識をラン達に向けるのと威嚇する意味も含めた咆哮であったようである。

 しかし、そのランの咆哮により思いがけない事が起きたのである。双頭の蛇はその咆哮聞き意識を向けるどころか、萎縮して動きが止まってしまって身動きしたい出来なくなっていたのであった。
 これは、はっきり言って物凄いチャンスがめぐってきたのであった。

「マジかよ。ランの咆哮で、こいつの動けなくなってやがる。今の内にこいつの尻尾を切り刻んでやる」
 ユウマは己の身体能力だけで、尻尾の付け根部分に回り込み動かなくなった尻尾の切断をするつもりで攻撃を加えていった。
 しかし流石に尻尾の付け根部分は硬く表面を傷つけるだけなら簡単に出来たが、切断するのには相当苦労した。

 ちょうど三分の二を切り終えた頃に、双頭の蛇の動けない状態が解け再びアリア達に攻撃を加えてきた。

 それと俺が尻尾の付け根付近にいる事を気付かれ頭が攻撃してきたが、それにランが気が付きその頭に攻撃を加えようとしたが、このときの攻撃は前のように尻尾でガードされて、ランに攻撃を仕掛ける為に振り上げられてしまった。このままでは俺自身は頭の攻撃をまともに喰らい、ランが尻尾の餌食になりかけない。
「やべぇ、まだ切断出来てないぞ。畜生、こうなりゃイチかバチか奴の首を俺が飛ばす。ラン!お前は尻尾に注意して攻撃しろ」
 そう言ってこちらに攻撃を仕掛けてきた蛇の首にを跳ね飛ばすために、そちらに意識を向けて攻撃を対象を切り替えた。
 ランも俺の意図を理解して俺を襲い掛かっていた頭より、尻尾に意識を向け尻尾の付け根部分に攻撃対象を切替、尻尾のガードをしようとした動きと攻撃を交わし尻尾の付け根を切断した。

 するとランの攻撃で尻尾は見事に切断され、双頭の蛇の二つの頭が苦しみ出した。その瞬間ユウマに攻撃をしかけていた筈の首を落す前に、その双頭の蛇の2つの頭が地に落ちて動かなくなってしまったのだ。

「おいおい、もしかしてこいつの弱点って・・・」
「尻尾みたいだね。ユウ兄」
 俺に近付いて来てアリアが、納得したように声を掛けてきた。

「ああ、でもこいつの尻尾・・・もの凄く硬かったのに・・・ランはいとも簡単に切断したなぁ」
『ワッオォォォォンッーーーー』
 ランは動かなくなった双頭の蛇の胴体部分に乗っかり勝利の雄叫びをあげていた。

 この双頭の蛇に関しては、どうやら尻尾が弱点らしく尻尾の丸いところより、胴体の近くちょうどYの字に分かれてる部分から半分の尻尾側のところで切断すると絶命するようなのであった。それはどうやら尻尾の球体部分が、この双頭の蛇の頭脳のような役目を果たし魔力を全身に供給していたのであった。
 なのでその部分が無くなれば、指令が何も来なくなるのでそれで絶命したようなのだった。

 ただこの球体部分の切断に関しては、この蛇の筋肉と骨の部分が恐ろしく硬いので、それを切断するのが一番苦労するのだが、それを白王狼ハクオウロウであるランは、いとも簡単に自身の爪で切断してしまったのである。
 ミーアの話によると、ユウマがかなりのダメージを与え半分以上切断していたので後は簡単に切断できたとランの言葉を通訳してくれたが、それでもそこまで斬るのに苦労した。
 普段だったら雪姫と月姫の力があれば簡単なのだが、今だ寝ているのか返事がないうえに、本来の力がないのであるなので、途中から自分の持っているミスリル製の長剣を使用していた。
「それにしても何で雪姫と月姫は返事がないのかな?それにファルみたいに実体化してないんだ?」
『マスター実は、私はこの姿のままここに入ったからか解んないんだけど・・・剣の姿にも戻れないんだよね。ついでに聖霊の姿にもなれないの。何かの力が働いてるみたい。だから雪姫と月姫も力が出せないんじゃないかな?」
 なるほど、ここに入っていた時にファルは確かに今の妖精の状態だったし、雪姫と月姫は刀の状態で入った。
 それでファルは妖精としての力は、あくまで俺とアリアの内部の力を受けて存在及び力が使えているらしい。しかし雪姫と月姫は刀の状態で、まあ俺の能力が当たり前なら問題が無かっただろうが、殆どが使えない状態になってるので早い話し封印されていた時と同じ様な状態になっているようだった。

「てことは、俺が元の力を取り戻すか、今より強くならないと、このダンジョンを出るまで雪姫と月姫はこのままなのか・・・・」
『そうみたいだね。マスター』
 あちゃぁ、この先如何にかしないと俺達は一週間持たないかもしれないな?

 そんな事を考えていたが、このあと同じ双頭の蛇の魔獣モンスターと出くわした時は、いとも簡単にランはもとより、ミーアとアリアもいとも簡単に、その双頭の蛇の尻尾を切断していたのであった。

「おりょ?何であの子達は、そんな簡単に尻尾を切るかな?」
「えっ、ユウ兄、あの尻尾普通に切ったら絶対に無理だよ。でも、ユウ兄が創ってくれたこの剣なら簡単だよ。それにミーアのナイフだってユウ兄の造ったものでしょ」
 確かにアリアとミーアには俺の造った武器を、アリアには以前渡したアインドライブの更に強化改良したアインドライブ・ブラスト、ミーアには魔双短剣:ミルドラクローレインを渡した。

 アリアに渡した魔法剣は、ファルが剣に姿を変えた時と同等に魔力を注ぎ込められ、自由自在に切れ味等を変えられるようにしている。しかもアストラル体、早い話し実態が無い敵にも攻撃が可能なのである。

 続いてミーアに渡した魔双短剣は、小さく素早いミーアに扱い易いように魔剣のナイフ版みたいなものである。
ただ普通の短剣と違うのは能力が1本1本違い、ミーアの感情が高ぶり獣人化するとナイフが爪のように変化して腕に装着されるのである。早い話しクローのような籠手に変化するビックリ魔双短剣なのであった。

 それでアリアに話を聞き、その後自分でも試してみると、確かに簡単に切断できた。
 ただしかし、よくよく考えると一番最初にあった双頭の蛇はかなりでかく、若干鱗の色が黒かったが・・・今となっては良く解らないのであった。

 それでこの階というより、この森での成果は今のところ双頭の蛇を20匹討伐、その内の2から3匹は他の固体よりも5倍ほど大きかった。それでも一番最初に戦った双頭の蛇はそれらを更に大きくした奴だった。



 もしかしたらこの森の主だったのかもしれないが、ホントに今となってはどうでもいい事だった。


しおりを挟む
感想 798

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?

つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。 平民の我が家でいいのですか? 疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。 義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。 学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。 必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。 勉強嫌いの義妹。 この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。 両親に駄々をこねているようです。 私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。 しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。 なろう、カクヨム、にも公開中。

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

悪役令嬢の父は売られた喧嘩は徹底的に買うことにした

まるまる⭐️
ファンタジー
【第5回ファンタジーカップにおきまして痛快大逆転賞を頂戴いたしました。応援頂き、本当にありがとうございました】「アルテミス! 其方の様な性根の腐った女はこの私に相応しくない!! よって其方との婚約は、今、この場を持って破棄する!!」 王立学園の卒業生達を祝うための祝賀パーティー。娘の晴れ姿を1目見ようと久しぶりに王都に赴いたワシは、公衆の面前で王太子に婚約破棄される愛する娘の姿を見て愕然とした。 大事な娘を守ろうと飛び出したワシは、王太子と対峙するうちに、この婚約破棄の裏に隠れた黒幕の存在に気が付く。 おのれ。ワシの可愛いアルテミスちゃんの今までの血の滲む様な努力を台無しにしおって……。 ワシの怒りに火がついた。 ところが反撃しようとその黒幕を探るうち、その奥には陰謀と更なる黒幕の存在が……。 乗り掛かった船。ここでやめては男が廃る。売られた喧嘩は徹底的に買おうではないか!! ※※ ファンタジーカップ、折角のお祭りです。遅ればせながら参加してみます。

処理中です...