巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第9章 戦いの中で真実を?

9-49 金ピカゴーレム!

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 このままでは、こいつは何になるのやらと思っていると・・・岩のゴーレムが、金色に輝き出して力とスピードが一段と上がったような感じがしたのであった。



 ただ金ピカに光るだけならいいのだが、あきらかに自分で輝き黄金のオーラと気を放出しているのである。

「あっ、兄貴?あいつ金ピカになった途端、一段と強くなりましたよ?まあ、あの2人なら問題ないと思いますけど、眩しくて見辛いですね。どうしましょう?」
 確かにロンが言う様に、今迄は岩のようなゴーレムだったのに、現在は金塊のゴーレムとなり眩しくて直視できない状態である。

 ただ、金ピカだけならいいのだけど、ゴーレム自身も発光しているので更に眩しいのである。まあ、天幕内に居る少女達は、この眩しさには気が付いていないが、流石に岩の上に居るランは、眩しいようでいつの間にか背中を向けているのである。

 そこで俺は余りの眩しさで、ある事を考えサングラスみたいな眼鏡が、あればいいなと思い早速【創造魔法】でサングラスみたいな眼鏡を創り、それをロンにも渡し引き続き戦闘を観戦した。
 この【創造魔法】で創ったゴーグルタイプのサングラスは、もちろん単なるサングラスでなく、魔力を流す事で色々な事が出来るようにしている。
 例えば今はサングラスのように眩しい光を抑えてくれるが、逆の事も出来るようにしている。暗がりに行けば暗視ゴーグルのような機能も、さらにはサーモモニター機能や薄い壁ならその向こう側も見える機能を付けた。
 ただし透視機能は魔力をかなり使えば、厚い壁でも鉄でも除き放題だが、魔力の通ったモノは無理である。

 なのでサングラスというより【魔導心眼鏡マジックグラス】となずける事にした。

 それを掛けて金ピカゴーレムとファル達の戦闘を見て、アリア達のいる天幕の方を覗いたがその間もまだ、アリア達3人は天幕の中でファッションショーを行なっているようであった。ちなみに天幕内は俺の創った【魔導心眼鏡マジックグラス】では見えない、何せ俺の自作の天幕で魔力を帯びているうえに、先程あの周りに防御結界を張っているので当たり前である。
 しかし、岩の向こうの天幕のには、影が映っているので何をしてるか等はよく解る。

 どうなってんだよ、この部屋の中央ではいまだに戦闘が継続する中で、俺達のいる横の岩の陰にある天幕では、ファッションショーな事が起きているのである。
 それで俺がアリア達の方に気を取られている間に、さっきの金ピカの金塊ゴーレムが、今度は銀色ポイ光を放ち出した。
「兄貴?あっ、あれって白金じゃないですか?なんかこのままいったらとんでも無い事になるんじゃ・・・・」
 うん、俺もそんな感じがしてきた。

 何せさっきの状態になるまでは、かなりの時間が掛かっていたのに、今度はものの数分とかかっていなかった。

 まあ、恐らくファル達も眩しすぎて、すぐに決着をつけようとしたのだろうが、それが逆に悪かったのか、更に眩しさと強さがさっきより強くなっているのである。しかも先程の金ピカよりも数倍いや・・・数十倍以上強くなったような感じがする。
「兄貴!あの娘達の目は、大丈夫でしょうか?僕は先程兄貴に貰ったこれがあるので問題ないですが、あの発光してるゴーレムの近くだと特に・・・」
「たぶん大丈夫なんじゃないか?さっきはよく解らんかったが、今はちゃんと相手の攻撃を避けてるし、ファルと雪姫の攻撃も当たってるみたいだから・・・・」
 確かに攻撃は当たって、ゴーレムの破片は地面に転がっているのだが・・・先程からも思ったのだが一向に大きさが変わって無い事が不思議でしょうがなかった。事実今戦闘の起きている周りには、あきらかに今居るゴーレムの大きさ以上の量があるのだ。

「なあ、ロン。ゴーレムってどんな魔獣モンスターだったっけ?」
 何故ユウマがこの様な質問をロンにしたかと言うと、普通のゴーレムなどは魔核コアもしくは、純度の高い魔石の周りに鉱石類や粘土類を纏わせたモノなのだが、質量的にはその纏わせたモノの分だけなのであるが、ファル達が戦っているゴーレムは、現状その質量を無視している状態なのである。

「ええ、確かに兄貴の言うようにおかしいですね?もしかして魔核コアの部分に秘密があるのではないでしょうか」
 ロンの言うように、現状で考えるのなら魔核コアの部分に秘密があるのだろうが、その秘密を解析しようとしたが、この【魔導心眼鏡マジックグラス】越しでは・・・なんと解析不能になってしまった。何故ならこのサングラスの解析を行なってしまうのである。
 恐らく直接ゴーレムを見ないと無理なようであるが、はっきり言ってそれは無理である目を開けていられないからであった。

 先程は金ピカで、今は銀ピカと言うより神秘的な光で周りまで眩くてたまらない。ランに関しては自身の魔法で暗闇を創りその防御壁の中でお昼寝してるし、アリア達の天幕も俺が張った防御壁で光の事は解っていないようである。

 そう言えば何でこの光は魔法で防げているのかと思っていると、今度はその神秘的な光を放っていたゴーレムが2体に分裂した後に、今度は逆に真っ暗になってしまっていたのである。
「おりょ・・・今度は真っ暗に・・・あれ、なんか、あいつらも、どんどん強くなってるけど・・・大丈夫か?あのゴーレムは」
「えっ、何でですか兄貴?暗くなったって・・・」
 どうやらロンは器用にも、俺の創った【魔導心眼鏡マジックグラス】を無意識のウチに使いこなし、魔力を通して暗視モードに切り替えているらしい。

「ああ、ロン。【魔導心眼鏡マジックグラス】を取ってみろよ。なんも見えないから、暗闇というより光自体発光できないみたいだぞ。天幕の明かりさえも見えないから・・・まあ、天幕の中は今だファッションショーをして、この闇に気が付いてないみたいだけどな」
「うわっ、何ですかこれ?完全な光も出せない闇ですね」

 辺り一面が真っ暗の状態で、光さえも見えない状態になっているが、不思議と俺の創った【魔導心眼鏡マジックグラス】は魔力を通す事で、当たり前のようにファル達の戦闘を離れた位置で確認できるのである。あと、以前いた森で特訓した能力を使えば相手が何をしているのかは感じ取れるし、スキルを使用すれば何をしているかはある程度解る。

 だが、あえて【魔導心眼鏡マジックグラス】を掛けて戦闘を確認する事にした。
 しかし、その様子を見ながらゴーレムの動きと、ファル達の動きを見つつ様子がおかしい事に気付きだした。

「いや、あれ以上あのゴーレムの放つ気が強くなったら・・・・嫌な事しか思いつかないが気のせいかな?」
 今迄は眩しくて強かったが、現状は強さというか真っ黒いゴーレムの気が異常なほど強くなっている。いや、いまだ強くなり続けている。

 それに先程まで真っ暗な状態だったのが、徐々に普段の明るさに戻りつつあるのである。

 ただ、その真っ黒いゴーレムは先程から、その気の強さを制御しきれてない様なのである。その証拠にファルと雪姫も先程までは、常に攻撃魔法を2体になる前のゴーレムに当てていたが、今は必死に飛び回り逃げているのである。

 うん、恐らくあのままいったら、あのゴーレムは大爆発だね。あれは完全に今は魔力の塊である爆弾だね。

 しかもかなり圧縮しているような感じで、先程の大きさよりかなり小さくなってるけど魔力量が異常なのであった。そんで持って現状を解析したらいらない事解析するんじゃなかったと後悔した。

 その解析した結果から単純に爆弾であるが、次元崩壊爆弾なんて嫌なネーミングを見てしまったのである。



 ・・・・どこが、攻撃し続けるとお宝になるだよ。確かに途中までは凄いお宝が沢山落としているが、最後は最悪な物を落すじゃ無いか。途中から嫌な予感はしてたけどね。


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