巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第9章 戦いの中で真実を?

9-91 結界魔法の力とは?

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 何せ今の魔神でもアリア達の相手ではなく、まったく負ける気がしなかったし、このうえ少し強くなったとしても、全員で勝負すれば確実的に勝てるし負ける事はないのであった。



 それに普通ならこんな茶番はさっさと終らせるところなのだが、この時ばかりはユウマも魔神が融合進化でどの様な変化をするのかを、少し見てみたい気持ちがあったのだった。
 
 そんな中で、やはり今の状況を見ていて不思議に思っていたファルが声を掛けてきた。
『マスター、こんな簡単に相手に進化させちゃっていいのかな?まあ、このまま進化させちゃっても、多分問題ないと思うけど、簡単に進化させたら面白くないよ。さっさと倒しちゃおうよその方が・・・』
『でも、ファルお姉様!ここで阻止したら、月姫お姉様が・・・』

『・・・あっ、そうだね。このままじゃ月ちゃんが暴走しそうだもんね。どっちかって言うとそっちのが大変そうだね・・・。まあ、正直、私もあいつがどうなるか見てみたいし、まっ、いっか進化させちゃおう・・・』
 えっ、なんで月が暴走を?その月は・・・そお思い、気になって月姫に視線を向けると・・・。

 満面の笑みで、俺に顔を近づけて尋ねてきたのである。
『主様、主様!月は強いのと戦いたいの。全力出していいよね。ねっ、ねっ。強い方をボコボコにしていいよね。ねっ、ねっ』
 はぁ、誰ですか?月姫をこんな戦闘狂バトルジャンキーに育てたのは?・・・ああ、多分俺なんだろうな・・・。どうしよう、下手をすると魔神より性質が悪い厄介な事になるぞ(あくまで俺限定だけど)・・・ああ、ここは出来るだけ強い相手に進化する事を願おう。間違っても弱い奴になるなよ。多分大丈夫・・・・あっ、駄目じゃないか、どうしよう。
 ユウマ自身は出来る事なら、月姫の全力が出せないで欲求不満になっている状態を、解消して貰うために微かな可能性である魔神達の進化に期待と願いを込めた。

 それにファルはすぐにでも倒した方がいいと助言してきたが、結局雪姫の一言と月姫の強い相手を待ち構える感じと俺が願っている事を感じて考えを変え、結局相手の進化を待つ事にした。

 それで結局・・・今は転移門の前で、先程の魔神達が完全に仲直りして、融合進化する事を魔神達が開始しだしたのである。

 その進化を待つ間に、ユウマが先程の結界魔法【範囲聖域エリアサンクチュアリ】を完全に張り終えたのである。実はこの結界魔法を張り替えた時点でとんでもない状態になっていたのである。

 まずロンが張っていた結界は維持したままの状態であり、そのうえ外にいた冒険者達は、ちょっと前にかなりの人数が恐怖による状態異常が発生して、殆どが者が気を失っていた。だが、新たな結界が出来ると同時にその全てが回復していた。

 次にその結界の効果で、もちろん周囲にいた者もであるが、中にいるアリア達の傷と体力を全て回復していた。まあ、アリア達に関してはその前に全て回復していたが、通常より何倍も早く回復するようになっていたのだった。
 しかもついでに魔力も、全開に回復するだけでなく、通常の1.5倍増しの状態で回復していたのであった。

 それに結界の外の周囲に漂っていた瘴気と邪気を一瞬にして全て吹き飛ばしていたのである。更に中央都市リフィーラの周りにいた魔獣モンスター達もどこかに消えてしまっていたのであった。

 そして、魔神達にはもちろん逆の効果が現れていたのである。まず魔神?キサールは、魔神ドロスより先程喰らった攻撃魔法の傷が、突然まったく回復せず治らなくなっていた。それどころか逆に徐々に体力と魔力が減り続いているのであった。
 しかもその事にキサール自身は、まったく気付いていない状態であった。

 この時もちろん魔神ドロスも、同じような状態が起こっていたのであるが、ただし魔神ドロスに関しては、完全な魔神であるため、殆どが効いていないようで、最初は少し影響があったが現状弱体化するような事はなかったようである。
 どうやら聖属性の耐性があるようで、それらの効果が効き難いようなのであった。

 なので、ユウマが張った結界魔法の【範囲聖域エリアサンクチュアリ】の影響は、魔神ドロスに対しては、少ししか効いていなかったのである。
 だが、先程のように急激に傷が回復するような事は、まったく無かったのであった。まあ現状魔神ドロスは全てが回復した状態だったので、その事に気付く事はなかったのであった。

 ついでに言うとユウマがアリア達に掛けたままの防御魔法も防御力を増し、ロンの張っていた結界に関しては維持をするだけでなく、強度はもちろんの事に今迄以上の能力を発揮していたのであった。

 ただ誰もこの事に関しては、気付く事はなかったのである。



 それに実のところその事に関しては、ユウマ達も気付いてなかったのであった。


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