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第10章 女神の修行・・・。
10-39 ユアとユイカがいなくなった場所では・・・?
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それで元の世界ではちょうど12日経っていたのである。
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それでその間に2回目程の連絡をいれた時から約7日後に、何故か大慌てで顔を青ざめさせて、神界に帰ってきたのであった。
だだし、これに関しての話しは、まだ先の話なのであった。
―☆―☆―
それから・・・また時間は、ユウマがちょうどマリエル様達に起こった心情を聞いていた時に戻り。
話的には事情を聞く直前にまで遡る。
「・・・実は?」《ゴクリッ!》
流石に真面目な表情でリンカが、マリエル様達の身に何が起こったかを聞こうとしていたのだが、少し嫌な予感がしてきた。もしかしてマリエル様達の身に、最悪な事が起こったのではと考えてしまったのであった。
だが、しかしその予想は、大いに的外れであったのである。
「えっとねっ、驚かないで聞いてねユウ君!実は・・・何故かマリエル様達の元にユアとユイカちゃんが転移してきたんだって・・・」
「はっ?・・・どうして、またユアとユイカがそこに?って言うより、あいつらギルドの仕事は?どうしたんだ!」
なんとリンカが話してくれた内容では、どうやらマリエル様達の元に、何故かユアとユイカの2人が転移してきて合流したらしいのであった。ただユウマの心配としては確かユアとユイカは、ミナ達とギルドの仕事を手伝う事をお願いしていた筈だし、今現在もその仕事は継続中だった筈だと思ったのであった。
そうギルドの依頼であるその仕事が終了するのは、早くても確か明後日だった筈だと言う事を思い出したのである。その仕事が上手くいかない場合は、その期間は延長する筈だという事だったのであった。
その為にユウマは、2人の心配よりも、ミナ達の方の心配をしたのであった。
「ちょっと、俺。下界に行って来る。えっと、ミアちゃん!ごめん、ミナ達が今どこにいるか確認出来るかな・・・」
ユウマ的には場所が分かれば、一旦下界に下りてとスキルの【瞬間移動】で知っている場所に移動した後に、無属性魔法の【遠距離跳躍】でミナ達の近くまで行こうと考えていたのである。
「あっ、はい、それは事前に聞いてますし、ユウマさんなら直接転移する事も出来ますよたぶん」
「へっ、いや、流石に行った事のない場所は、無理だぞ。それに【起点転移】は余り不確定要素がある場合は使わない方がいいってフェイト様にも注意されたから・・・」
「あっ、その点なら大丈夫ですよ。ユウマさんは以前その場に行った事がありますし、ミナちゃんがいますから、恐らくユウマさんのスキルである【瞬間移動】でその場所まで行けると思いますよ」
その話を聞き、実際にどこなのかと確認したところ、どうやら俺が初めてこのアーストリアに降り立った場所で、しかも俺とシルフィー達が初めて会った場所で野営を行なっているそうだ。
それで確かに俺が行った事があり、特定の場所も確認出来たので、すぐにこの神界より【瞬間移動】で行こうとしたら、フィーナ様に止められた。
「ユウマさん!ちょっと待って・・・直接ここから跳んだらどこに出るか危険だから、転移魔法陣の部屋で行なって」
何故その様な事をフィーナ様が言ったのか不思議に思ったのだが、どうやら神界のある空間には特殊な結界が張っているらしいので、無闇やたらと転移や跳躍を行った場合、変な場所に出る可能性がある事を説明してくれた。まあ、確かに今迄この場所から転移や跳躍をする時は、転移魔法陣のある部屋から絶対に行なっていたし、他の場所から戻って来る時も、確かに転移魔法陣の部屋に出ていた事を思い出した。
「なるほど、そう言うことだったんだ。解った!とりあえず行って来るから・・・」
その語りかけて、急いで転移魔法陣の部屋に行き、下界へと【瞬間移動】したのである。
そして、俺が初めてこのアーストリアの大地を踏んだ場所に降り立ち、無属性魔法の【短距離跳躍】を使い以前野営下場所にジャンプした。すると、そこでは何故か大混乱で大騒ぎになっており、かなり強い魔獣が押し寄せて戦闘を行なっていた。
「おい、どうしたんだこの状況は?」
「ああぁん!今忙しいんだよ!なんでもギルマスの知り合いの少女達が光にのまれて消えてしまった後に、モンスターの襲撃にあってるんだよ。それに俺達はここの周囲を警戒をしているところだ!もしかしたらまだまだモンスターが襲撃してくるかもしれないからな?・・・てっ、誰だ貴様は!」
「ああ、気にするな・・・」
あの馬鹿娘達は、連絡しないで転移したうえに魔獣まで呼び寄せたのかよ・・・。とりあえずギルマスって言ってたからフィリアさんもいるんだろうな。そこに行こう!
先程俺が話した冒険者達は、俺の姿を見て不審がっていたが、その場からすぐに消えたので、余計な混乱をさせてしまったが、ユウマとしてはこの状況を早く治めたいのであった。
それで、俺はと言うとその冒険者達に説明もしないまま、フィリアさんの気配を探りその場所にもう1度【短距離跳躍】したのである。
それで跳躍で降り立った場所で、忙しそうに魔獣の討伐に指示を出しているフィリアさんに、申し訳ないと思いながら声を掛けた。
「あのう・・・フィリアさん、ちょっといいですか?」
少し怒り気味の雰囲気を出しながら、今回一緒に連れてきている冒険者のリーダーらしき人物に指示を出し、視線を襲ってくる魔獣に向けたまま答えてくれた。
「ちょっと、待ちなさい!こっちはそれどころじゃないのよ!ほらっ、あんたそれじゃ意味がないでしょうが、陣形を守りなさい。ちょっとそこのあんた!そう、あんたよ!そっちの援護をしてやりなさい。もしあの子達を死なせたらひどいわよ!でっ、なに・・・えっ!?なんであんたがいるのよユウマ!」
一通り新人冒険者なのだろうか、そのパーティに指示をだし、援軍に向かわせたあと、こちらに視線を向けてくれて、俺だと解ると少し驚いていた。
それで、俺がこの場にやってきた事を話そうとした。
「えっと、ちょっとお話しが・・・」
「ちょっと待ちなさい。今それど頃じゃないのよ。あんたのとこにユアとユイカが、どこかに飛ばされたらしいのよ!その後大量のモンスター共が攻めてきたのよ。もしかしたらユア達は敵の攻撃を受けたかも知れないのよ!」
かなり慌てている様子のフィリアさんに、ユアがしでかした事を説明して謝罪していると、ちょうどそこに俺に気付いたミナと、今回の用事で一緒に行動していたメイリーとロンがやって来た。
なので集まって来た関係者であるミナ達にも、ついでにユアとユイカの現状を知らせておいた。
すると流石に双子の姉で、親友の1人であるミナはかなりご立腹状態であり、ブチ切れ寸前であるうえに、フィリアさんもこの魔獣の襲撃に関する収集をどうするかを、俺に求めてきたので違約金とこの辺り一帯の始末を申し出たのである。
とりあえずどんどん湧いてくる魔獣の、オークやゴブリン達を排除する事にした。
「ユウ兄!私達も手伝おうか?」
「いや、ミナ達はこの周りにいる奴達を、フィリアさんの指示の元に迎撃してくれ。俺は奥から湧いてくる奴等を排除するから・・・」
俺的には、ミナの申し出はありがたかったが・・・ここは、まだ戦い方が慣れていない冒険者達の援護とフィリアさんの手伝いをして貰うようにした。
それでなんでこんなに大量の魔獣湧いて来るのかが、解らないがこのまま続くと流石にみんなが疲弊して最後にはとんでも無い事になるので、本気でオークやゴブリン達を有無も言わせないまま殲滅していった。
それから約1時間後全てのオークやゴブリン達を、倒した後に飛んでもない強敵の魔獣が3体現れた。
それは、オークの王であるオークキングとゴブリンの王であるゴブリンキング、それとどうやら今回の原因を作った魔獣を召喚しまくっていた召喚士であるサモンデビルであった。
まあ、この時既にサモンデビルの召喚魔法と言うより、魔法自体を使えないように対策をうっていた。こいつらがいる半径10m内の魔素自体をなくし回復出来ないようにしてやったのである。
どうやら今その3体がいるあたりには、魔素が大量に発生しており、それを利用して大量のオークとゴブリンを召喚していた様だ。それでオークキングとゴブリンキングはその召喚された奴等に指示を出していたらしいのであった。
まあ、その仕組みが解れば対処は、簡単なのだが・・・何故こいつらがフィリアさん達を襲ってきたかという問題である。最初はユア達が転移した時に何かをしでかしたのかと、思ったがどうやらそう言う訳では無いようであったが、今のところ原因が解らないうえにこの魔獣達をどうしてくれようかと考えていたのである。
するとちょうどフィリアさんとミナ達、それと冒険者達が俺の元にやってきたのである。
そして、俺の側に来たフィリアさんの第一声がこの言葉であった。
「相変わらずデタラメな強さよね。あんたって!常識外れもいいところよ。まあ、あんたに限った事じゃないけどね」
そう言葉を掛け、ミナとメイリー、それにロンの3人に視線を向けた。
まあ、流石にその言葉を俺に掛けたフィリアさんも人の事を言えないけどとは言えなかった。
「おっ、おい、あいつって先日逃がした召喚魔術師じゃ無いか?あれってモンスターだったのか?」
はいぃぃ、今回の原因を作った犯人を見つけましたぁぁ。
「あんた達それ、ホントの事なの?私、その報告受けてないんだけど・・・」
「「「すっ、すいませんギルマス!」」」
「あいつ、先日街で悪さをしてたんで懲らしめたんです。まさかモンスターとは思えなかったので、殺さずに衛兵に突き出したんですよ」
まあ、確かに見た目人に見えない事は無いが、この邪気は人のものではないだろう。なんで気付かないんだ?
実際後でフィリアさんに聞いた話によると、今回の討伐と調査は新人冒険者の教育と中級冒険者達の昇格を踏まえた訓練でもあるそうだ。それでC、D、Eランクの冒険者で行なっていたそうである。
ちなみにミナ達はその新人の冒険者の教育に関する護衛と、今回の試験官役であるフィリアさんの手伝いだそうだ。それに今正直に話した冒険者は、教育係りの冒険者であるので試験の対象者ではないがこの後フィリアさんに怒られる事となったのである。
それで捕らえているオークキングとゴブリンキング、それにサモンデビルは俺の怒りのはけ口となってもらう為と思ったのだが、俺が自身で張った結界の中に入り怒りで覇気を全開で放つと、攻撃の前に消滅してしまったのであった。
「あらまぁぁ、ユウ兄ったら攻撃する前に、モンスターが自分勝手に消滅しちゃったよ!」
「ホントに、どうしたら上位種のモンスターが自ら命を経つのよ。今迄の戦闘がアホらしく思えるわ・・・」
そうである3体の上位種である上級魔獣達は、余りにも恐怖に耐えかねて自ら命を絶つ事を選び消滅してしまったのである。
・・・・はぁ、おいおい、もっと根性をみせろよ!俺のこの怒りをどうすればいいんだよ。
そんな事を思ってみたが、どうしようもないので諦めて覇気を静めて魔素を遮断する為に張っていた結界もといた。
しかし、オークキングとゴブリンキングがすごい強敵だという事を知っている者にとっては信じられない光景だったようで、口をポカンとあけて驚き固まっていたのであった。
まあ、実際はほぼその依頼は終っていて、帰る途中だったのでユア達がいなくなったからと言って支障は無いようだが、やはり契約上はシルフォードに戻るまでだったので今回の件に関しては、やはり悪い事をしているので現状代わりに俺が謝罪して、後日本人達にも謝罪させるようにしたのである。
それでこの場所での混乱は収拾したのであった。
まあ、実際ユアとユイカ達本人のお仕置きは、ミナ達に任せるとしてここでの用事は昼ぐらい終らせて、俺一人先に帰還する事にしたのである。
もちろん、今回のお詫びとして一生懸命ユアとユイカの所在を探し回ってくれた冒険者達の皆さんと、魔獣達の討伐に頑張ってくれた冒険者達全員には食事の提供を行い、その全てが終わったのが夜間だったので、俺が変わりに朝まで見張りを申し出て、全員にはちゃんと朝まで就寝をとって貰ったのであった。
先の話しになるのだが、もちろんユアとユイカは、この日より約5日後に帰還する事になり、その後にミナとメイリーからひどいお仕置きをされたうえに、一時の間俺との冒険及び近付く事を禁止されたのであった。
ちなみにユイカにはちゃんとした言い訳があり、正直に話し罪状は軽くなったのであるが、結局はユアと同じ扱いだったのであった。
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この時はみんなが出発したのを確認して、ユウマは1人先に神界に戻って来た。それで一旦下界の自分の屋敷に戻る事を考えていたのである。
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それで元の世界ではちょうど12日経っていたのである。
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それでその間に2回目程の連絡をいれた時から約7日後に、何故か大慌てで顔を青ざめさせて、神界に帰ってきたのであった。
だだし、これに関しての話しは、まだ先の話なのであった。
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それから・・・また時間は、ユウマがちょうどマリエル様達に起こった心情を聞いていた時に戻り。
話的には事情を聞く直前にまで遡る。
「・・・実は?」《ゴクリッ!》
流石に真面目な表情でリンカが、マリエル様達の身に何が起こったかを聞こうとしていたのだが、少し嫌な予感がしてきた。もしかしてマリエル様達の身に、最悪な事が起こったのではと考えてしまったのであった。
だが、しかしその予想は、大いに的外れであったのである。
「えっとねっ、驚かないで聞いてねユウ君!実は・・・何故かマリエル様達の元にユアとユイカちゃんが転移してきたんだって・・・」
「はっ?・・・どうして、またユアとユイカがそこに?って言うより、あいつらギルドの仕事は?どうしたんだ!」
なんとリンカが話してくれた内容では、どうやらマリエル様達の元に、何故かユアとユイカの2人が転移してきて合流したらしいのであった。ただユウマの心配としては確かユアとユイカは、ミナ達とギルドの仕事を手伝う事をお願いしていた筈だし、今現在もその仕事は継続中だった筈だと思ったのであった。
そうギルドの依頼であるその仕事が終了するのは、早くても確か明後日だった筈だと言う事を思い出したのである。その仕事が上手くいかない場合は、その期間は延長する筈だという事だったのであった。
その為にユウマは、2人の心配よりも、ミナ達の方の心配をしたのであった。
「ちょっと、俺。下界に行って来る。えっと、ミアちゃん!ごめん、ミナ達が今どこにいるか確認出来るかな・・・」
ユウマ的には場所が分かれば、一旦下界に下りてとスキルの【瞬間移動】で知っている場所に移動した後に、無属性魔法の【遠距離跳躍】でミナ達の近くまで行こうと考えていたのである。
「あっ、はい、それは事前に聞いてますし、ユウマさんなら直接転移する事も出来ますよたぶん」
「へっ、いや、流石に行った事のない場所は、無理だぞ。それに【起点転移】は余り不確定要素がある場合は使わない方がいいってフェイト様にも注意されたから・・・」
「あっ、その点なら大丈夫ですよ。ユウマさんは以前その場に行った事がありますし、ミナちゃんがいますから、恐らくユウマさんのスキルである【瞬間移動】でその場所まで行けると思いますよ」
その話を聞き、実際にどこなのかと確認したところ、どうやら俺が初めてこのアーストリアに降り立った場所で、しかも俺とシルフィー達が初めて会った場所で野営を行なっているそうだ。
それで確かに俺が行った事があり、特定の場所も確認出来たので、すぐにこの神界より【瞬間移動】で行こうとしたら、フィーナ様に止められた。
「ユウマさん!ちょっと待って・・・直接ここから跳んだらどこに出るか危険だから、転移魔法陣の部屋で行なって」
何故その様な事をフィーナ様が言ったのか不思議に思ったのだが、どうやら神界のある空間には特殊な結界が張っているらしいので、無闇やたらと転移や跳躍を行った場合、変な場所に出る可能性がある事を説明してくれた。まあ、確かに今迄この場所から転移や跳躍をする時は、転移魔法陣のある部屋から絶対に行なっていたし、他の場所から戻って来る時も、確かに転移魔法陣の部屋に出ていた事を思い出した。
「なるほど、そう言うことだったんだ。解った!とりあえず行って来るから・・・」
その語りかけて、急いで転移魔法陣の部屋に行き、下界へと【瞬間移動】したのである。
そして、俺が初めてこのアーストリアの大地を踏んだ場所に降り立ち、無属性魔法の【短距離跳躍】を使い以前野営下場所にジャンプした。すると、そこでは何故か大混乱で大騒ぎになっており、かなり強い魔獣が押し寄せて戦闘を行なっていた。
「おい、どうしたんだこの状況は?」
「ああぁん!今忙しいんだよ!なんでもギルマスの知り合いの少女達が光にのまれて消えてしまった後に、モンスターの襲撃にあってるんだよ。それに俺達はここの周囲を警戒をしているところだ!もしかしたらまだまだモンスターが襲撃してくるかもしれないからな?・・・てっ、誰だ貴様は!」
「ああ、気にするな・・・」
あの馬鹿娘達は、連絡しないで転移したうえに魔獣まで呼び寄せたのかよ・・・。とりあえずギルマスって言ってたからフィリアさんもいるんだろうな。そこに行こう!
先程俺が話した冒険者達は、俺の姿を見て不審がっていたが、その場からすぐに消えたので、余計な混乱をさせてしまったが、ユウマとしてはこの状況を早く治めたいのであった。
それで、俺はと言うとその冒険者達に説明もしないまま、フィリアさんの気配を探りその場所にもう1度【短距離跳躍】したのである。
それで跳躍で降り立った場所で、忙しそうに魔獣の討伐に指示を出しているフィリアさんに、申し訳ないと思いながら声を掛けた。
「あのう・・・フィリアさん、ちょっといいですか?」
少し怒り気味の雰囲気を出しながら、今回一緒に連れてきている冒険者のリーダーらしき人物に指示を出し、視線を襲ってくる魔獣に向けたまま答えてくれた。
「ちょっと、待ちなさい!こっちはそれどころじゃないのよ!ほらっ、あんたそれじゃ意味がないでしょうが、陣形を守りなさい。ちょっとそこのあんた!そう、あんたよ!そっちの援護をしてやりなさい。もしあの子達を死なせたらひどいわよ!でっ、なに・・・えっ!?なんであんたがいるのよユウマ!」
一通り新人冒険者なのだろうか、そのパーティに指示をだし、援軍に向かわせたあと、こちらに視線を向けてくれて、俺だと解ると少し驚いていた。
それで、俺がこの場にやってきた事を話そうとした。
「えっと、ちょっとお話しが・・・」
「ちょっと待ちなさい。今それど頃じゃないのよ。あんたのとこにユアとユイカが、どこかに飛ばされたらしいのよ!その後大量のモンスター共が攻めてきたのよ。もしかしたらユア達は敵の攻撃を受けたかも知れないのよ!」
かなり慌てている様子のフィリアさんに、ユアがしでかした事を説明して謝罪していると、ちょうどそこに俺に気付いたミナと、今回の用事で一緒に行動していたメイリーとロンがやって来た。
なので集まって来た関係者であるミナ達にも、ついでにユアとユイカの現状を知らせておいた。
すると流石に双子の姉で、親友の1人であるミナはかなりご立腹状態であり、ブチ切れ寸前であるうえに、フィリアさんもこの魔獣の襲撃に関する収集をどうするかを、俺に求めてきたので違約金とこの辺り一帯の始末を申し出たのである。
とりあえずどんどん湧いてくる魔獣の、オークやゴブリン達を排除する事にした。
「ユウ兄!私達も手伝おうか?」
「いや、ミナ達はこの周りにいる奴達を、フィリアさんの指示の元に迎撃してくれ。俺は奥から湧いてくる奴等を排除するから・・・」
俺的には、ミナの申し出はありがたかったが・・・ここは、まだ戦い方が慣れていない冒険者達の援護とフィリアさんの手伝いをして貰うようにした。
それでなんでこんなに大量の魔獣湧いて来るのかが、解らないがこのまま続くと流石にみんなが疲弊して最後にはとんでも無い事になるので、本気でオークやゴブリン達を有無も言わせないまま殲滅していった。
それから約1時間後全てのオークやゴブリン達を、倒した後に飛んでもない強敵の魔獣が3体現れた。
それは、オークの王であるオークキングとゴブリンの王であるゴブリンキング、それとどうやら今回の原因を作った魔獣を召喚しまくっていた召喚士であるサモンデビルであった。
まあ、この時既にサモンデビルの召喚魔法と言うより、魔法自体を使えないように対策をうっていた。こいつらがいる半径10m内の魔素自体をなくし回復出来ないようにしてやったのである。
どうやら今その3体がいるあたりには、魔素が大量に発生しており、それを利用して大量のオークとゴブリンを召喚していた様だ。それでオークキングとゴブリンキングはその召喚された奴等に指示を出していたらしいのであった。
まあ、その仕組みが解れば対処は、簡単なのだが・・・何故こいつらがフィリアさん達を襲ってきたかという問題である。最初はユア達が転移した時に何かをしでかしたのかと、思ったがどうやらそう言う訳では無いようであったが、今のところ原因が解らないうえにこの魔獣達をどうしてくれようかと考えていたのである。
するとちょうどフィリアさんとミナ達、それと冒険者達が俺の元にやってきたのである。
そして、俺の側に来たフィリアさんの第一声がこの言葉であった。
「相変わらずデタラメな強さよね。あんたって!常識外れもいいところよ。まあ、あんたに限った事じゃないけどね」
そう言葉を掛け、ミナとメイリー、それにロンの3人に視線を向けた。
まあ、流石にその言葉を俺に掛けたフィリアさんも人の事を言えないけどとは言えなかった。
「おっ、おい、あいつって先日逃がした召喚魔術師じゃ無いか?あれってモンスターだったのか?」
はいぃぃ、今回の原因を作った犯人を見つけましたぁぁ。
「あんた達それ、ホントの事なの?私、その報告受けてないんだけど・・・」
「「「すっ、すいませんギルマス!」」」
「あいつ、先日街で悪さをしてたんで懲らしめたんです。まさかモンスターとは思えなかったので、殺さずに衛兵に突き出したんですよ」
まあ、確かに見た目人に見えない事は無いが、この邪気は人のものではないだろう。なんで気付かないんだ?
実際後でフィリアさんに聞いた話によると、今回の討伐と調査は新人冒険者の教育と中級冒険者達の昇格を踏まえた訓練でもあるそうだ。それでC、D、Eランクの冒険者で行なっていたそうである。
ちなみにミナ達はその新人の冒険者の教育に関する護衛と、今回の試験官役であるフィリアさんの手伝いだそうだ。それに今正直に話した冒険者は、教育係りの冒険者であるので試験の対象者ではないがこの後フィリアさんに怒られる事となったのである。
それで捕らえているオークキングとゴブリンキング、それにサモンデビルは俺の怒りのはけ口となってもらう為と思ったのだが、俺が自身で張った結界の中に入り怒りで覇気を全開で放つと、攻撃の前に消滅してしまったのであった。
「あらまぁぁ、ユウ兄ったら攻撃する前に、モンスターが自分勝手に消滅しちゃったよ!」
「ホントに、どうしたら上位種のモンスターが自ら命を経つのよ。今迄の戦闘がアホらしく思えるわ・・・」
そうである3体の上位種である上級魔獣達は、余りにも恐怖に耐えかねて自ら命を絶つ事を選び消滅してしまったのである。
・・・・はぁ、おいおい、もっと根性をみせろよ!俺のこの怒りをどうすればいいんだよ。
そんな事を思ってみたが、どうしようもないので諦めて覇気を静めて魔素を遮断する為に張っていた結界もといた。
しかし、オークキングとゴブリンキングがすごい強敵だという事を知っている者にとっては信じられない光景だったようで、口をポカンとあけて驚き固まっていたのであった。
まあ、実際はほぼその依頼は終っていて、帰る途中だったのでユア達がいなくなったからと言って支障は無いようだが、やはり契約上はシルフォードに戻るまでだったので今回の件に関しては、やはり悪い事をしているので現状代わりに俺が謝罪して、後日本人達にも謝罪させるようにしたのである。
それでこの場所での混乱は収拾したのであった。
まあ、実際ユアとユイカ達本人のお仕置きは、ミナ達に任せるとしてここでの用事は昼ぐらい終らせて、俺一人先に帰還する事にしたのである。
もちろん、今回のお詫びとして一生懸命ユアとユイカの所在を探し回ってくれた冒険者達の皆さんと、魔獣達の討伐に頑張ってくれた冒険者達全員には食事の提供を行い、その全てが終わったのが夜間だったので、俺が変わりに朝まで見張りを申し出て、全員にはちゃんと朝まで就寝をとって貰ったのであった。
先の話しになるのだが、もちろんユアとユイカは、この日より約5日後に帰還する事になり、その後にミナとメイリーからひどいお仕置きをされたうえに、一時の間俺との冒険及び近付く事を禁止されたのであった。
ちなみにユイカにはちゃんとした言い訳があり、正直に話し罪状は軽くなったのであるが、結局はユアと同じ扱いだったのであった。
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