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第5章 王都シルフォードに向けて出発かもしれない。
5-34 危機一発!?・・・ユウマが登場?
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ガタイのいい魔人族バルボがどこかに吹き飛んで岩に激しく衝突した。
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メイリーがそっと目を開けて見るとそこには、ユウマが立っていた。
しかしユウマは、尋常じゃないほど怒りを露にしていたが、メイリーの方を振り向いて。
やさしい笑顔を向けてメイリーの頭に手をおいて。
「良く頑張ったね」
と、言ってメイリーの頭を撫でた。
「ゆっ、ユウ兄様!アッアリアちゃんとユータがもう・・」
そうメイリーが泣きながらユウマに説明して。
ユウマはその言葉を聞き2人の状態を確認して驚愕した。
なにせアリアは、右腕が無くなって背中には致命的な傷と、顔にも傷がありそのうえ瀕死の状態だった。
そしてユータは、両足がグシャグシャになり頭を強打して、以前のキュリカと同じ様な状態になっていた。
ただしユータの方が激しく下手をすれば、もう二度と意識を取り戻す事が出来ない状態だった。
「つっ、ごめんな、2人とももっと早く俺が来れたらこんな事には・・・」
その痛々しい姿を見てから、自分の不甲斐なさに唇をかんで悔しがっていると。
「うんん、ユウ兄様は悪くないですよ。私達の力が無いのがいけないのですから、それに自分達の力を過信しすぎた結果がこれなんですもの」
必死にメイリーが、自分もきつい筈なのに、そして今にも気を失いそうなのに必死にユウマの事を責めずに慰めようとしてくれていた。
そんなメイリーと、そしてすぐ近くで気を失なってるロンを見て。
2人の身体に傷らしい傷がない事を安心して、良かったと思い。
しかし2人共身体の方は無事なのだけど、魔力が枯渇して非常に危険な状態である事には変わりない。
下手をすれば、それが原因でショック死する危険があったにも関わらず、必死に守り耐えていたようだ。
それにファルも自身の自分の魔力と聖なる力、そして精霊力を使いきり、ついに身体を維持できずに、元の剣の姿に戻っていた。
横で悲しい顔を向けて涙を流していたメイリーに向けて。
「メイリー大丈夫だよ。2人とも絶対に俺の力で治してみせるから」
「えっ、でもユウ兄様2人共、もう元の元気な姿には・・・?」
「大丈夫だよ。心配しないで元に戻してみせる。絶対に・・・」
そう言って今度は、魔人族に背を向けたまま。
「お前達は、許さないからなそこで大人しくしていろ。後で相手をしてやる」
そう言って恐ろしいまでの殺気と覇気による威嚇をして、また少年達の方に向いた。
するとその声を聞いた魔人族は、動けず固まった状態になって。
『なっ、ななな、なんだ、こいつは?身体がいう事をきかない。なぜ動かない』
『なんなの?突然あらわれて・・こんな奴いたの』
『たっ、たしかこちらに近づいていた奴は、こんな奴じゃ?それに目の前に現れるまで、この気には気が付きませんでしたが。それに何故動けないのですか?』
魔人族が混乱して、その様な考えている間に、ユウマは重症の2人アリアとユータの治療を行ないだした。
まず、最初にアリアの腕を元に戻す為に、聖属性魔法の【肉体蘇生】を使用して、腕を再生させた。
すると、アリア肩から下の欠損していた腕の部分が、神々しい光で輝き出し元の綺麗で白い腕が再生していった。
「えっ、嘘!アリアちゃんの腕が元に・・・」
メイリーが驚いて声をあげたが気にせずに、次に同じく聖属性魔法の【聖回復治療】をかけた。
するとアリアの所々に付いていた傷が治っていき回復した。
そして先程まで苦しそうで青ざめていた顔色が、穏やかになり小さく寝息を立て始めた。
「よし、これでアリアは大丈夫だな」
「アリアちゃん!良かったよー、うえぇええん」
そんなメイリーを見て頭を優しくなでながら、遅くなったけど間に合って良かったと思い。
そして、今度はユータの方の治療にかかった。
まず最初に先程アリアにかけた【聖回復治療】をかけて、すべての傷を回復させた。
もちろん、この時点で両足も元通りになり復活した。
まあこちら方はグシャグシャだったが、欠損していた訳では無いので上位回復魔法で元に戻っただけである。
この世界では、回復魔法は意外と万能だ。
ただ上位クラスの魔法が使える者が少ないと言う不便さはあるが。
それから、頭の状態が芳しくないので【全状態異常回復】の魔法をかけてみた。
すると上手くいきユータの頭の状態もよくなり、先程の青白い顔色が穏やかになり寝息を立てた。
「ユータの方には、ホントは以前キュリカさんに飲ませた【上級万能エリクサー】を与えたかったけど、材料が無いからこれで様子を見るしか無いか」
残るは、ロンとメイリーなのだが、とりあえず魔力枯渇が原因みたいなので【中級治療】をかけて体力を回復させて休ませる事にした。
まあ、魔力枯渇はある程度休めば自然回復するので問題ないが、下手をすると死に至る事がある事を冒険者ギルドで聞いたので念のためだ。
魔力回復薬を飲ませる事も考えたが、無理に回復させるのも危ないので、飲ませるのはやめておいた。
それでもなおこの子達は、倒れた二人を守る為に魔力をギリギリまで振り絞っていたらしいので、特に魔力回復薬は危険と思い飲ませなかった。
「メイリー、後はここでみんなを見ていてね。周りには防御魔法をかけるから」
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そう言って、剣に戻ったファル、精霊剣グランドファルシオンを背中にかけた。
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メイリーがそっと目を開けて見るとそこには、ユウマが立っていた。
しかしユウマは、尋常じゃないほど怒りを露にしていたが、メイリーの方を振り向いて。
やさしい笑顔を向けてメイリーの頭に手をおいて。
「良く頑張ったね」
と、言ってメイリーの頭を撫でた。
「ゆっ、ユウ兄様!アッアリアちゃんとユータがもう・・」
そうメイリーが泣きながらユウマに説明して。
ユウマはその言葉を聞き2人の状態を確認して驚愕した。
なにせアリアは、右腕が無くなって背中には致命的な傷と、顔にも傷がありそのうえ瀕死の状態だった。
そしてユータは、両足がグシャグシャになり頭を強打して、以前のキュリカと同じ様な状態になっていた。
ただしユータの方が激しく下手をすれば、もう二度と意識を取り戻す事が出来ない状態だった。
「つっ、ごめんな、2人とももっと早く俺が来れたらこんな事には・・・」
その痛々しい姿を見てから、自分の不甲斐なさに唇をかんで悔しがっていると。
「うんん、ユウ兄様は悪くないですよ。私達の力が無いのがいけないのですから、それに自分達の力を過信しすぎた結果がこれなんですもの」
必死にメイリーが、自分もきつい筈なのに、そして今にも気を失いそうなのに必死にユウマの事を責めずに慰めようとしてくれていた。
そんなメイリーと、そしてすぐ近くで気を失なってるロンを見て。
2人の身体に傷らしい傷がない事を安心して、良かったと思い。
しかし2人共身体の方は無事なのだけど、魔力が枯渇して非常に危険な状態である事には変わりない。
下手をすれば、それが原因でショック死する危険があったにも関わらず、必死に守り耐えていたようだ。
それにファルも自身の自分の魔力と聖なる力、そして精霊力を使いきり、ついに身体を維持できずに、元の剣の姿に戻っていた。
横で悲しい顔を向けて涙を流していたメイリーに向けて。
「メイリー大丈夫だよ。2人とも絶対に俺の力で治してみせるから」
「えっ、でもユウ兄様2人共、もう元の元気な姿には・・・?」
「大丈夫だよ。心配しないで元に戻してみせる。絶対に・・・」
そう言って今度は、魔人族に背を向けたまま。
「お前達は、許さないからなそこで大人しくしていろ。後で相手をしてやる」
そう言って恐ろしいまでの殺気と覇気による威嚇をして、また少年達の方に向いた。
するとその声を聞いた魔人族は、動けず固まった状態になって。
『なっ、ななな、なんだ、こいつは?身体がいう事をきかない。なぜ動かない』
『なんなの?突然あらわれて・・こんな奴いたの』
『たっ、たしかこちらに近づいていた奴は、こんな奴じゃ?それに目の前に現れるまで、この気には気が付きませんでしたが。それに何故動けないのですか?』
魔人族が混乱して、その様な考えている間に、ユウマは重症の2人アリアとユータの治療を行ないだした。
まず、最初にアリアの腕を元に戻す為に、聖属性魔法の【肉体蘇生】を使用して、腕を再生させた。
すると、アリア肩から下の欠損していた腕の部分が、神々しい光で輝き出し元の綺麗で白い腕が再生していった。
「えっ、嘘!アリアちゃんの腕が元に・・・」
メイリーが驚いて声をあげたが気にせずに、次に同じく聖属性魔法の【聖回復治療】をかけた。
するとアリアの所々に付いていた傷が治っていき回復した。
そして先程まで苦しそうで青ざめていた顔色が、穏やかになり小さく寝息を立て始めた。
「よし、これでアリアは大丈夫だな」
「アリアちゃん!良かったよー、うえぇええん」
そんなメイリーを見て頭を優しくなでながら、遅くなったけど間に合って良かったと思い。
そして、今度はユータの方の治療にかかった。
まず最初に先程アリアにかけた【聖回復治療】をかけて、すべての傷を回復させた。
もちろん、この時点で両足も元通りになり復活した。
まあこちら方はグシャグシャだったが、欠損していた訳では無いので上位回復魔法で元に戻っただけである。
この世界では、回復魔法は意外と万能だ。
ただ上位クラスの魔法が使える者が少ないと言う不便さはあるが。
それから、頭の状態が芳しくないので【全状態異常回復】の魔法をかけてみた。
すると上手くいきユータの頭の状態もよくなり、先程の青白い顔色が穏やかになり寝息を立てた。
「ユータの方には、ホントは以前キュリカさんに飲ませた【上級万能エリクサー】を与えたかったけど、材料が無いからこれで様子を見るしか無いか」
残るは、ロンとメイリーなのだが、とりあえず魔力枯渇が原因みたいなので【中級治療】をかけて体力を回復させて休ませる事にした。
まあ、魔力枯渇はある程度休めば自然回復するので問題ないが、下手をすると死に至る事がある事を冒険者ギルドで聞いたので念のためだ。
魔力回復薬を飲ませる事も考えたが、無理に回復させるのも危ないので、飲ませるのはやめておいた。
それでもなおこの子達は、倒れた二人を守る為に魔力をギリギリまで振り絞っていたらしいので、特に魔力回復薬は危険と思い飲ませなかった。
「メイリー、後はここでみんなを見ていてね。周りには防御魔法をかけるから」
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そう言って、剣に戻ったファル、精霊剣グランドファルシオンを背中にかけた。
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