巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第5章 王都シルフォードに向けて出発かもしれない。

5-35 今回の黒幕かも知れない・・・?

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 そう言って、剣に戻ったファル、精霊エレメンタルソードグランドファルシオンを背中にかけた。




 そしてメイリー達の周りに【風盾エアシールド】の複数がけを行いその周りを【魔法遮断聖盾マジックシールシェル】をかけて完全に守りを固めた。

 このときユウマは気が付いていなかった。

 普通ならMPマジックポットが尽きているのに、全然MPマジックポットが減っていないと言う事に、これは以前ステータスを確認した時に10メリテ(10分)に1ポイント回復する事から完全に逸脱して、使用した後に直ぐ1ポイント回復していると言う普通ではありえない状態になっていた。

 そこから、魔人族の方へと向こうとしたが、シルフィー達がいる方もピンチになっていたみたいなので、一旦その場所から離れて【短距離跳躍】を使いシルフィー達の前に姿を現した。

「ユウマ様?」
「はい、シルフィーさん。すいません護衛のはずなのに遅れてしまい」
「いえ、それはいいのですけど?先にあの子達を助けてあげてください」
「大丈夫ですよ。もう助けましたから。今からここを一掃します」
 そう言ってユウマが魔法とある事を行使しようとしたら。

「それは、いけません。村人も混じってますし。それに・・・・」
「大丈夫ですよ。こちらには考えがありますから」
 そう答えてスキルの【聖光気】を解放した。

 するとユウマの身体を中心に辺りが神々しい光に包まれていった。

 その光で周りが見えなくなり、こちらを襲っていた人と魔獣モンスターの動きが一斉に止まった。

 その状態を確認して【全状態異常回復サクリファイス】をこの周りに放つ様に魔力操作を行い。
 村人達にかかっていた邪なる呪いを解いた。

 魔獣モンスターに関しては、そいつらを一掃するために【聖光の咆哮ホーリーブレス】を広範囲に放ち倒した。
 そして村人達と戦闘で傷ついていた冒険者達に向け【清風回復ウインドリーフ】を唱え回復させた。

 このときユウマは器用にも、盗賊等の悪人には回復魔法を効かない様に魔力操作を行なっていた。

 丁度その作業が終わったと同時くらいに、先程はなった聖光気の光が収まり。
 その光景を目撃していた面々も、何がおきたか解らず目を白黒させていた。

 だが解る人には、解ったらしくそれを行なったのが、シルフィーの横にいる青年であるユウマの仕業である事が解った。

 そしてその周辺に倒れている村人達と盗賊を見て誰かが声をだした。
「こっ、殺したのか?村人も・・」
「いえ、村人は気絶してるだけです。なので介抱してやってください。それに貴方達には、この後フィリアさんの指示に従って行動してください」
 そうユウマが冒険者達に答えた。
 それと同時くらいにフィリアとミーア、そして白王狼ハクオウロウのランが目の前に姿を現した。

「それじゃ、フィリアさん。後はここをお願いしますね」
 その言葉を残し今回の原因である魔人族前まで【短距離跳躍】を使って拘束していた魔人族の前まで戻っていった。

「えっ、ユウマどう言う事?・・・てっ、あの子何時の間にここまで戻って来てたの」
 フィリアが周りを見て、ヨーコがフィリアに気が付いてこちらに向かって来てから。

「おっ、おねえちゃん。なんでもうちょっと早く戻って来れなかったの。まあ、ユウマさんが間に合ったから良かったけど」

「えっ、あの子そんなに早くここに来てたの?」
「そうだよ、しかもすごいよね。ユウマさん、周りにいた村人は傷つけず気絶させて魔獣モンスターだけ倒してる。しかも盗賊らしき人達も生かしてるみたいだよ。とりあえず、まだ色々残ってるから他の人に指示を出して。お願いおねえちゃん!」
「とりあえず、解ったわ」
 フィリアはそう言って動ける者達に指示を出して行動を開始した。

 一方そのころユウマの方は、先程の魔人族の前にやって来て。
「お前達、覚悟はいいだろうな。今からは生きていた事を後悔させてやる」
 そうこのときユウマは、心底怒っていたのである。

 その台詞は、正義の味方とかそんな台詞では無く。
 まさしく魔王とでも言うかの如く酷い台詞であった。

 しかもその言葉は、魔人族にしか聞こえず。
 そしてそのうしろで覗き見して監視している奴にも、念話に近い言霊を飛ばし威嚇していた。

 そうこのとき、遠くでここで起きている事を覗き見ていた男達に向けて。
「なに者だ。こやつは?先程の村では気が付かなかったが、まるで魔王様の様な事をやっている。それにこの気質はやばい。そして何よりあの場所で何があった。途中から解らんかったが。だが早急にここを撤退して我らの領地に戻らねば。なによりこの事態を早急に魔王様に報告せねば。今回の事は、ばれてしまうがいたし方あるまい」

「兄じゃそれでは、部下達に示しが付かないのでは?」

「馬鹿か、今あそこにいるのはクローン体で実験用のコピー魔人だ。だから心配するな。あやつらの本体は、もう本国に帰しているよ。それに殆どが実験体だ」
「解った。なら直ぐに簡易転移門を準備する」
 覗き見していた2人組みの魔人族が、そう言葉をしてどこかに消えていった。

 なぜユウマが、こいつらの存在に気が付いたのかは、この3人組みの魔人族の上部に禍々しい何かを感じ視線を感じていたからであった。

 実を言うと先程の聖碑のあった村でも、気が付いていたがすぐにその何かを消し去っていたのだった。
 しかもこの事に関しては、フィリアにも気が付かれない様に一瞬の内に消し去っていた。

 そして、今回はその禍々しい何かに向けて怒りと共に言霊をのせて威嚇した。

 最後にその禍々しい何かが消える瞬間に、今まで見せていなかったスキルの【神光気】を器用にその禍々しい何かに向けて気の塊を放っていた。

 そのまま、放った神光気と共に禍々しい何かが消えさったので、その後はユウマにはどうなったかは、解らなかった。

 だが先程の2人は慌てて簡易転移門に移動して。
「ふん、まあまた後でここに戻って・・・なっ?早く来いフレッド。やばいぞ」
「どうした、兄じゃ?・・・なっ。転移・・」



《シュン》と音を立てて消えたと同時に、男達のアジトと共に禍々しい物のすべてが浄化されて消え去っていた。



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