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第6章 王都シルフォードに到着、城で何かあるかもしれない。
6-10 仮面の青年は・・・?
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そして、出来ればそれをお返ししてもらいお礼をお伝えてくださいと、お願いされたのだった。
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その渡された品物をメグミが見て『あれっ』と思いミナに尋ねた。
「ねえ、ミナちゃんこれ・・・」
「ほへっ、あっ、これ私の落としたと思ってた御守りだ」
「えぇぇ、でも、似たようなものじゃないの。ミナちゃん」
「うんにゃ、だってここに名前を彫っているから間違いないよ。ほらっ」
受け取った御守りの側面に刻んでいた名前をユアに見せた。
「あれ、でもそれを無くしたのって4日前だよね。確かユウ兄と再開した時じゃなかった?」
「うん、だからフィリア様のとこで落としたと思ったけど、あそこに無かったから諦めていたの。まあ名前彫ってたからそのうち出てくるかなーと思ったし。でもおかしいよねっ、ここに来てた冒険者の人が拾ってくれて、それを落とすなんてね」
ミナがそう言っていたが、他の少女達は何故かその青年がユウマの様に思えてきた。
でも、聞いた限りでは青年が現れたのは、ユウマと再開した時だったから、流石にそれは無いだろうと思っていた。
それはそうである村長の話では、その青年が現れた時間帯は丁度ユウマと分かれた後であった。
それにここまで来るのには半日以上かかるから、まずユウマでは無いという考えに至ったのだった。
「でもなぁ、聞いている限りじゃ先輩の様な気がするけどなぁ。なんか引っ掛るんだよね。そう言えば村長さん、その人の顔見てないの」
「いや、そのお方は仮面をつけていたのでな、よう解らんかったのじゃ。ただ独特な仮面じゃた。確かこんな感じだったが・・・。まあ、それぐらいしか解らんすまんの」
そう言って地面に仮面の模様と形を書いて説明してくれた。
一応ユイカは、その地面に書いてもらった仮面の形を自分の持っていた手帳に書き写していた。
☆ー☆ー☆
実はその仮面を着けていた冒険者の青年は、少女達が思っていたとおりユウマ自身であった。
少女達と再会の後に、資材と食料関係を自分の持っている資金で購入してから、この村に【瞬間移動】のスキルと【短距離跳躍】の魔法を使用して訪れていたのである。
しかも、商会ギルドの売店で以前フィリア達が着けていた認識阻害のフード付きの外套と、シルフィーが着けていた仮面と同じような物も購入してそれを着けて村に現れていたのである。
そして、購入した資材と食料関係、それと回復薬等をある程度村長と村人に渡したのだ。
そのあと村長から戻って来ていない村人がいる事を聞き、【エリア探知】のスキルと【地図閲覧】を使い捕まっている人達がいるだろう施設を探し出していた。
その場所は意外に近い場所であったので、村長には別れを言い、直ぐにそこへ向かった。
何故直ぐに向かったかと言うと数名の人がかなり弱っていたので、このままじゃ危険と思ったのである。
後は、そこに向かい食料と回復薬を数点渡し、助けだしたのであった。
助け出した後は、またスキルを使用して何気ない顔で城に戻っていたのであった。
そこで何故、捕まっていた村人達を護衛して村まで連れていかなかったのかと、思うかも知れないがそれには理由がある。実はそこまでする時間が無かったのと、ただ単にそれを行なう義理も無かったからである。
ユウマは人知れず、そこまでしてある噂を作りだそうとしていたのであった。
☆ー☆ー☆
そんな事があったとは、ここに来た冒険者達は知らず、仮面の冒険者が村に訪れて何かをしていたと言う情報と共に、自分たちの仕事をする事に専念した。
ただ、やはり《銀翼の翼》の少女達、特にユアとリンカは仮面を付けた冒険者の事が気になって、正体を知りたいと好奇心を抱いていたのであった。そしておそらく、いや間違いなくあの人だと思っていたのだ。
それから《メルビスの匙》と《銀翼の翼》以外の冒険者達は、今回持ってきた物資と食材関係を村長に受け取ってもらい、護衛の為の情報収集作業と数日間滞在する為の拠点を確認して準備をしだした。
物資の受け渡しと今後に付いての話し合いを村長と数名の村人で話しあっていると、トライア方面からも冒険者と領主の一団がやってきた。
今回ここにやって来たトレイアの冒険者達は、今日この村で滞在した後に近くの周辺の村の、復興の手助けを行なう予定になっているそうだ。
トライアの領主と護衛の騎士達は、この村の村長に挨拶と状況確認をした後、直ぐにシルフォードに向かって出発していった。
どうも、明日ある式典に出席する様になっているそうで、今日中に着く予定で急いでいるみたいだったのである。
その領主一団を見送った後に、《メルビスの匙》と《銀翼の翼》は明日調査を行なう為に情報収集を行い施設の詳しい場所を聞きだして、次の日に調査に向かう様にしたのだった。
冒険者達は今日の寝床の確保して明日に備えた。もちろんトライアから来た冒険者達と復興の手伝いに来ていた人達もである。寝床を確保する時に村長の家と集会場を開放してくれたので女性陣達はそれを利用させて貰ったのであった。
次の日の朝早くに、復興の手伝い組みと調査の一団と別れて行動を開始していたのであった。
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《メルビスの匙》と《銀翼の翼》は、それぞれ村人から仕入れた情報と冒険者ギルドで聞いていたとうり、魔人族が根城にしていた施設を探す為に行動を開始していたのである。
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そして、出来ればそれをお返ししてもらいお礼をお伝えてくださいと、お願いされたのだった。
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その渡された品物をメグミが見て『あれっ』と思いミナに尋ねた。
「ねえ、ミナちゃんこれ・・・」
「ほへっ、あっ、これ私の落としたと思ってた御守りだ」
「えぇぇ、でも、似たようなものじゃないの。ミナちゃん」
「うんにゃ、だってここに名前を彫っているから間違いないよ。ほらっ」
受け取った御守りの側面に刻んでいた名前をユアに見せた。
「あれ、でもそれを無くしたのって4日前だよね。確かユウ兄と再開した時じゃなかった?」
「うん、だからフィリア様のとこで落としたと思ったけど、あそこに無かったから諦めていたの。まあ名前彫ってたからそのうち出てくるかなーと思ったし。でもおかしいよねっ、ここに来てた冒険者の人が拾ってくれて、それを落とすなんてね」
ミナがそう言っていたが、他の少女達は何故かその青年がユウマの様に思えてきた。
でも、聞いた限りでは青年が現れたのは、ユウマと再開した時だったから、流石にそれは無いだろうと思っていた。
それはそうである村長の話では、その青年が現れた時間帯は丁度ユウマと分かれた後であった。
それにここまで来るのには半日以上かかるから、まずユウマでは無いという考えに至ったのだった。
「でもなぁ、聞いている限りじゃ先輩の様な気がするけどなぁ。なんか引っ掛るんだよね。そう言えば村長さん、その人の顔見てないの」
「いや、そのお方は仮面をつけていたのでな、よう解らんかったのじゃ。ただ独特な仮面じゃた。確かこんな感じだったが・・・。まあ、それぐらいしか解らんすまんの」
そう言って地面に仮面の模様と形を書いて説明してくれた。
一応ユイカは、その地面に書いてもらった仮面の形を自分の持っていた手帳に書き写していた。
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実はその仮面を着けていた冒険者の青年は、少女達が思っていたとおりユウマ自身であった。
少女達と再会の後に、資材と食料関係を自分の持っている資金で購入してから、この村に【瞬間移動】のスキルと【短距離跳躍】の魔法を使用して訪れていたのである。
しかも、商会ギルドの売店で以前フィリア達が着けていた認識阻害のフード付きの外套と、シルフィーが着けていた仮面と同じような物も購入してそれを着けて村に現れていたのである。
そして、購入した資材と食料関係、それと回復薬等をある程度村長と村人に渡したのだ。
そのあと村長から戻って来ていない村人がいる事を聞き、【エリア探知】のスキルと【地図閲覧】を使い捕まっている人達がいるだろう施設を探し出していた。
その場所は意外に近い場所であったので、村長には別れを言い、直ぐにそこへ向かった。
何故直ぐに向かったかと言うと数名の人がかなり弱っていたので、このままじゃ危険と思ったのである。
後は、そこに向かい食料と回復薬を数点渡し、助けだしたのであった。
助け出した後は、またスキルを使用して何気ない顔で城に戻っていたのであった。
そこで何故、捕まっていた村人達を護衛して村まで連れていかなかったのかと、思うかも知れないがそれには理由がある。実はそこまでする時間が無かったのと、ただ単にそれを行なう義理も無かったからである。
ユウマは人知れず、そこまでしてある噂を作りだそうとしていたのであった。
☆ー☆ー☆
そんな事があったとは、ここに来た冒険者達は知らず、仮面の冒険者が村に訪れて何かをしていたと言う情報と共に、自分たちの仕事をする事に専念した。
ただ、やはり《銀翼の翼》の少女達、特にユアとリンカは仮面を付けた冒険者の事が気になって、正体を知りたいと好奇心を抱いていたのであった。そしておそらく、いや間違いなくあの人だと思っていたのだ。
それから《メルビスの匙》と《銀翼の翼》以外の冒険者達は、今回持ってきた物資と食材関係を村長に受け取ってもらい、護衛の為の情報収集作業と数日間滞在する為の拠点を確認して準備をしだした。
物資の受け渡しと今後に付いての話し合いを村長と数名の村人で話しあっていると、トライア方面からも冒険者と領主の一団がやってきた。
今回ここにやって来たトレイアの冒険者達は、今日この村で滞在した後に近くの周辺の村の、復興の手助けを行なう予定になっているそうだ。
トライアの領主と護衛の騎士達は、この村の村長に挨拶と状況確認をした後、直ぐにシルフォードに向かって出発していった。
どうも、明日ある式典に出席する様になっているそうで、今日中に着く予定で急いでいるみたいだったのである。
その領主一団を見送った後に、《メルビスの匙》と《銀翼の翼》は明日調査を行なう為に情報収集を行い施設の詳しい場所を聞きだして、次の日に調査に向かう様にしたのだった。
冒険者達は今日の寝床の確保して明日に備えた。もちろんトライアから来た冒険者達と復興の手伝いに来ていた人達もである。寝床を確保する時に村長の家と集会場を開放してくれたので女性陣達はそれを利用させて貰ったのであった。
次の日の朝早くに、復興の手伝い組みと調査の一団と別れて行動を開始していたのであった。
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《メルビスの匙》と《銀翼の翼》は、それぞれ村人から仕入れた情報と冒険者ギルドで聞いていたとうり、魔人族が根城にしていた施設を探す為に行動を開始していたのである。
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