ミッション・オブ・リターンゲーム

桜華 剛爛

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№47:何故、階段の前で?

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 自己紹介をそれぞれ終らして、1つ確認したい事があって聞いてみる事にした。
「そういえば、なんでここの広場であんな事になってたんですか?」
「えっ、見てたの連夜れんや君達?」
「あっ、すみません。どうも出て行くタイミングと、それにこの腕輪に表記してたルールの事もあったんで、素直に出て行けなくって」
「ああっ、そっか、そうだよね。あんな事があったからね。でもね、あれは絶対に麗華レイカさんがやった訳じゃないんだよ」
 ひとみちゃんの言葉を聞き麗華レイカさんは、暗い顔をしていたけどタクが言葉をかけた。

「へっ、別にいいんじゃないの。たかだか食料ぐらいで、それにやって無いんならそれでいいじゃん」
 おっ、結構男らしい事いうじゃんタク、俺は見直したぞ。
「えっ、拓哉たくや君が別人みたい」
 桜花おうかそれはひどいよ。てか茉莉香まりかちゃんに双子ちゃんまでウンウンて頷いていた。それじゃタクが可哀想じゃんか。

連夜れんやぁぁ。俺ってみんなにそんな風に思われてたのかな」
 ほれ見ろタクが、いじけたじゃんか。まあ、それはさておき麗華レイカさんのフォローも、しとかないといけないな。
「あっ、それなんですけど、犯人は麗華レイカさんじゃなく、おそらくあの場所でオロオロしてた、あのおっさんだと思いますよ」
 そうあの時点で一番怪しいのは、あのおっさんでしかも何故あんなにオロオロしているのかとも思ったし、荷物を持ち運びしていたのも、あのおっさんだったらしいからまず間違えがないと思う。

 なら一番怪しいのはおっさんでそれを隠すために、許可を取ったにも関わらずその麗華レイカさんをいかにも犯人にしたてあげたって事だ。

 そんな風に説明をしたら由佳ユカちゃんとひとみちゃんは、目を見開いて驚いていた。
 麗華レイカさんに関しては目に涙を溜めながら信じてくれてありがとうと言っていた。もちろんタクが一番感謝されていた。
「ありがとね。タク君。信じてくれて、私はやってないんだよ。絶対にね」

「でも、あの中年親父がやってたなんて。でも、言われてみれば荷物を運んでるときに怪しい動きをしてたわ。それに私達の事いやらしい目で見てたもの」
 ひとみちゃんがそう言えばとその事を話してくれた。

「うん、確かにおかしかったよね。麗華レイカさんが水を貰いに行った時も、なんか荷物の入ったカバンをなかなか渡してくれないそぶりが特に怪しかったし、あの人達が確認しようとしたらあの人すぐ麗華レイカさんのせいにしてたよね。今思えばあきらかにおかしいよね」
 今の由佳ユカちゃんの話を聞く限り、どうやら中年のおっさんは要注意人物のようだ。それと先程いた男女3人組みも余り印象は良くないと思う。

 なぜならどうもおっさんの扱いもそうなのだが、彼女達3人に対しても食料や水、それに配給品等は最低限しか渡してくれなかったらしい。

 それでなんで階段の前の広場にいたのかを尋ねたら。
「えっ、ミッションでこの広場に来る人達から食料を人数分を分けて貰って上に行くって言う事じゃなかったんですか?」
 この由佳ユカちゃんの説明で俺達が首を傾げ、不思議に思っていると麗華レイカさんが話しに加わってきた。

「ええ、確かに言ってたわね。あのヒロシって呼ばれてた男の人が、なんでも仲間になったら指令はひとりにしか来ないから、警告が鳴っても腕輪は見ないようにと言われたわ。それに違反したらルール違反になるって言ってたから間違いないわ」
 麗華レイカさんはその様に説明してくれ、そのあとまた由佳ユカちゃんが語った。

「うん、それに仲間になったらリーダはおのずと決められてるから、その人の言う事を聞かないと罰をあたえられるって、それにここに来る前にある場所で水びたしの場所を攻略した部屋は自分たちだって言ってたわ」
 はい?その部屋って俺達が攻略した部屋じゃないのか?いや、もしかしたら別の場所かも知れないからその部分には触れる必要はないか。
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