インフィニット・ファンタジアライフ

桜華 剛爛

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60:戦闘継続中?

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 それでその緑色の綺麗な甲羅の亀が俺に気が付き、近付いて来たのである。

-☆-☆-

 そして、入口の俺の前まで来ると、顔を覗き込んで来た。
『ガウッ、グルルツ!』(ヒビキ、ワシじゃ!)
「・・・・?」
 攻撃的な気配はなく、どちらかと言うと知っているような感じのある亀である。だが、シーちゃんみたいに言葉が解る訳では無かったが・・・。

「えっ、もしかして・・・亀吉?」
『グゥ、ガグゥ、ガゴゴッ。ガウガウ!』(まあ、ホントの名は亀吉じゃ、無いのじゃがな。まあ良いついて来いヒビキ!)

 ・・・?もしかして、ついて来いって言ってるのかな?
 俺が不思議がっていると、その巨大な亀がどこかに行こうとして、一旦立ち止まりこちらに首を向けて、首を器用にクイクイと動かして来いとジェスチャーみたいな事をした。

「ん?・・・まあ、いいや、ついていこう、かな」
 それで亀吉らしき、巨大亀について、村の中に入って行った。

 しかし、今の状態で村の中に入って行ったら、間違いなく黒い霧で周りが見えない。
 まあ、状況が解らないでも、ゴブリンの姿は解るし・・・それに亀吉?の周囲は黒い霧が避けてる・・・それのおかげで俺も付いていけるんだけど、いったいどこに連れて行くきなんだ?

 亀吉らしい水晶のような緑色甲羅の巨大亀の後について行っていると、おそらくその村の中心部に連れて行かれているとは思うが・・・なにぶん周囲が黒い霧で見えないので恐らくだと思う。

 ・・・いったい、どこに連れて行こうとしてるんだ?しかも、なんか黒い霧が濃くなってきてるような感じがする。

 そんな事を考えていると、俺の目の前にフェルくんが突然現れた。するとフェルくんは俺の顔を見て、そのまま巨大亀である亀吉であろう亀の正面に向かって行った。
『ガウガウ、ガガガウ、ガウガオ?』(おいおい、グランドよ、まだはやいのでわ?)

『グルグル、ガッグ、グガグガガウガウ』(いやいや、フェンくんよ、ヒビキは既に入口でゴブリン達を自分で倒してたぞ)
 まあ、ヒビキには2匹が実際何を言っているのかは、さっぱり解らないが・・・この巨大な亀は間違いなく味方で、亀吉である事をこの時、確信したのであった。

 今、気が付いたけど、フェルくんの周りも黒い霧である瘴気が晴れて、そのフェルくんの周囲がよく見えるのであった。
「おりょ?どうなってんだ?それによく見ると他の動物達も・・・なんで?」

 そんな事を考えているて、ちょうどフェルくんにゴブリンが襲い掛かろうとしていた。
「あっ、フェルくん!あぶない・・・よ、と・・・ふむふむ、心配する必要なかったね」

 ゴブリンはジャンプして自身の爪での攻撃で、フェルくんに襲い掛かろうとしたが、空中で跡形もなく消滅してしまった。

 それで、ゴブリン達は数匹こちらに来ていたが、フェルくんと亀吉がいるので、恐れをなし逃げていく奴もで出した。

 逃げ出すゴブリンはどうやら俺が亀吉に連れて行かれている場所には戻らず、退路がなくなったかどうか解らないが、何故か水路に逃げ込もうと必死に、その中へ飛び込んだ。
 するとジャンプして空中に飛び上がった瞬間、吹雪みたいな風が巻き上がり、ゴブリン達がカチンコチンに凍って地面に激突して砕けてしまった。

「?はっ、なに・・・いまの、一瞬のうちにゴブリンが凍った?それに時たま・・・」

 そう時たまであるが、水の弾がコブリン達に向けて発射されたかと思うと、吹雪みたいな風が巻き上がり、周辺に漂っている黒い霧の瘴気も一緒に吹き飛ばしている。

 不思議に思いその水路の方を、覗き見るとそこにはシーちゃんと、その他の水に強い動物が水の玉?それとも弾と言っていいのか解らないが、それを吐き出し空中に飛び出したゴブリン達を一掃していた。

「すっごいな。水路も強固だし、こちら側(入口側)も既にゴブリンが来なくなって来ている。それにフェルくんもさっき、またどっかに行ったけど・・・恐らくもう1つの入口だろううな」
 何時の間にかフェルくんはどこかに行き、この場には多くの動物達と、俺をどこかに先導している亀吉だけであった。

「しかし、いったい何匹ゴブリンがいるんだ?さっきから相当な数を倒してると思うけど?」
 そう実際、ヒビキも亀吉の後ろを歩きながら、すでに5体のゴブリンを倒している。

 それに他にも大きな動物や中型の動物達も、数体の一緒に逃げ惑うゴブリン達に飛び付き攻撃を加え、ゴブリンを倒し消滅させているのに、今だ周りにゴブリンがどこからか湧いてきている。

 ただ、先程に比べると、襲い掛かってくるゴブリンの数は、あきらかに減ってきて、よく現れても2、3体となっていた。

 それに必死に戦っている動物達をよく見ると、軽いとはいえ数匹の動物達が怪我をしているのが見えたのであった。
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