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第71話 裁定の場にて
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王都・中央議会。
荘厳な円形の議場に、人々の視線が集まっていた。
壇上に立つのは、灰色の瞳をまっすぐに前へ向けたマリエール=ド=ヴィエル。
彼女の横には、隣国の王子が静かに控え、護衛隊が背後に並ぶ。
その光景に、議員たちのざわめきは収まらなかった。
◇ ◇ ◇
「辺境の娘よ。
また虚言でこの議会を惑わそうというのか!」
重々しい声で老議員が叫ぶ。
だがマリエールは帳面を掲げ、冷静に応えた。
「虚言ではありません。これまでのすべてが“証拠”です」
彼女の言葉に合わせ、護衛が卓上に証を並べていく。
――焼け残った油壺、王都商館の刻印。
――捕らえた刺客の証言。
――そして暗殺未遂で奪った布に刺繍された家紋。
議場の空気が揺れる。
◇ ◇ ◇
王子が立ち上がり、蒼い瞳を光らせた。
「この家紋を持つ重臣の屋敷に、刺客は出入りしていた。
さらに私の名を偽造した密約文まで作り、辺境を逆賊と貶めようとした」
議場に緊張が走る。
「まさか……!」
「だが、それが真実だというのか……」
◇ ◇ ◇
壮年の貴族――黒幕が立ち上がり、声を張り上げた。
「馬鹿げている! これは罠だ!
辺境の娘と隣国の王子が結託し、私を陥れようとしているのだ!」
だがその声は、先程までの自信に満ちた響きとは違い、焦燥を帯びていた。
◇ ◇ ◇
マリエールは灰色の瞳を彼に向け、静かに言い放つ。
「……ならば答えてください。
なぜあなたの屋敷の従者が刺客として捕えられたのですか?」
議場がざわめき、壮年の貴族の顔色が変わる。
「そ、それは……!」
マリエールは一歩踏み出し、帳面に最後の一文を記した。
――「黒幕=露見」
「これが、真実です」
◇ ◇ ◇
議場の空気が一変する。
議員たちがざわめきながら互いに顔を見合わせ、やがて低く囁いた。
「これでは弁明の余地がない……」
「逆賊は誰なのか、明らかだ」
◇ ◇ ◇
王子が剣を抜き、壇上に掲げた。
「この場で宣言します。
辺境の娘は逆賊ではない。むしろ国を救う者だ。
逆に国を私利私欲で食い潰そうとした者こそ、断罪されるべきだ!」
蒼の瞳に射抜かれ、黒幕の膝が震えた。
◇ ◇ ◇
マリエールの灰色の瞳は、揺らぐことなく議場全体を見渡す。
「辺境の民は誠実に働いています。
彼らを裏切ったのは、外ではなく――この王都の内部なのです」
その言葉は重く、静かに響き渡った。
◇ ◇ ◇
裁定の場において、ついに真実は暴かれた。
議会は動揺しながらも、逃れられぬ決断を迫られようとしていた。
荘厳な円形の議場に、人々の視線が集まっていた。
壇上に立つのは、灰色の瞳をまっすぐに前へ向けたマリエール=ド=ヴィエル。
彼女の横には、隣国の王子が静かに控え、護衛隊が背後に並ぶ。
その光景に、議員たちのざわめきは収まらなかった。
◇ ◇ ◇
「辺境の娘よ。
また虚言でこの議会を惑わそうというのか!」
重々しい声で老議員が叫ぶ。
だがマリエールは帳面を掲げ、冷静に応えた。
「虚言ではありません。これまでのすべてが“証拠”です」
彼女の言葉に合わせ、護衛が卓上に証を並べていく。
――焼け残った油壺、王都商館の刻印。
――捕らえた刺客の証言。
――そして暗殺未遂で奪った布に刺繍された家紋。
議場の空気が揺れる。
◇ ◇ ◇
王子が立ち上がり、蒼い瞳を光らせた。
「この家紋を持つ重臣の屋敷に、刺客は出入りしていた。
さらに私の名を偽造した密約文まで作り、辺境を逆賊と貶めようとした」
議場に緊張が走る。
「まさか……!」
「だが、それが真実だというのか……」
◇ ◇ ◇
壮年の貴族――黒幕が立ち上がり、声を張り上げた。
「馬鹿げている! これは罠だ!
辺境の娘と隣国の王子が結託し、私を陥れようとしているのだ!」
だがその声は、先程までの自信に満ちた響きとは違い、焦燥を帯びていた。
◇ ◇ ◇
マリエールは灰色の瞳を彼に向け、静かに言い放つ。
「……ならば答えてください。
なぜあなたの屋敷の従者が刺客として捕えられたのですか?」
議場がざわめき、壮年の貴族の顔色が変わる。
「そ、それは……!」
マリエールは一歩踏み出し、帳面に最後の一文を記した。
――「黒幕=露見」
「これが、真実です」
◇ ◇ ◇
議場の空気が一変する。
議員たちがざわめきながら互いに顔を見合わせ、やがて低く囁いた。
「これでは弁明の余地がない……」
「逆賊は誰なのか、明らかだ」
◇ ◇ ◇
王子が剣を抜き、壇上に掲げた。
「この場で宣言します。
辺境の娘は逆賊ではない。むしろ国を救う者だ。
逆に国を私利私欲で食い潰そうとした者こそ、断罪されるべきだ!」
蒼の瞳に射抜かれ、黒幕の膝が震えた。
◇ ◇ ◇
マリエールの灰色の瞳は、揺らぐことなく議場全体を見渡す。
「辺境の民は誠実に働いています。
彼らを裏切ったのは、外ではなく――この王都の内部なのです」
その言葉は重く、静かに響き渡った。
◇ ◇ ◇
裁定の場において、ついに真実は暴かれた。
議会は動揺しながらも、逃れられぬ決断を迫られようとしていた。
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