灯り売り

風太

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灯り売り

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 暗く閉ざされた街にほんの少しだけ笑顔を取り戻すことが出来た灯り売り。

 そんな彼は次の行動を起こします。

 彼は灯りのついていない家を一件一件ノックしてまわります。

 しかし人を信じることができない人々は扉を開けることはありません。

 なので少しでも声が聞こえると彼は扉の隙間に手紙を書いて差しこみ、小さなランプを扉の前にそっとおいてきます。

 『もし、あなたの家に灯りが必要ならば扉の前においたランプをおつかいください。お代は必要ありません。あなたの家に灯りが灯されることを願っています。』
 
 彼はそうして1日の半分を子どもたちやそのまわりの大人たちのためのショーに、もう半分を灯りのない家をまわることに使うのでした。

 最初は扉の前のランプは使われることはありませんでしたが、時間が経つうちに少しずつ、少しずつ、灯りの灯された家が増えていきました。


 今日も彼はあの少女の前で、子供たちの前で、彼らを楽しませます。すると次第に連れてこられただけだった大人たちも彼のパフォーマンスを楽しみにするようになりました。

 すっかり彼は街の人気者。そして彼の心にあてられ街も次第に明るくなっていくのでした。
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