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ルア編
VS邪神 二
しおりを挟む完全に意識を失ったルアの上に、影を落とすモノがあった。
それは異形の姿をしていた。筋骨隆々とした大男。体つきはそう見えるのに、首から上を見ると途端に人外であることを知らしめる。
血のように赫い目。獣のように鋭い牙。波打つ蓬髪の間から、大きく捩れたツノが天を向いてそびえる。なにより全身の輪郭が、煙のように時折揺らいでいた。
それは祭壇に祀られた彫像に似ていた。当然だ。この存在こそ遥か昔に支配者として君臨し、信者達に崇められ、生贄と引き換えに欲望を叶えてきた邪神なのだから。
瘴気に満ちた息を大きく吐いた邪神は、ルアを見下ろしてほう、と感心の呟きをこぼした。
『忌々しき封印を解くほどの生命力を失ってなお、存在を保てるか』
封によって縛られ、失った力を取り戻すために、邪神は己を模した彫像を通して目が合った者の存在を喰らっていた。魂や生命力だけでなく、血と肉、骨すらも糧としてきた。
邪神のテリトリーは遺跡内のみ。だからこそここには何も残ってはおらず、防衛本能に優れた魔物達も忌避して立ち入ろうとはしなかった。
永きにわたって遺跡を訪れてきた愚かな者達を喰らい続けたため、ある程度は封印が解けかかっていた。しかしそれでも完全なる解放にはまだまだ時がかかっただろう。……絶大な生命力を有していたルアが、訪れなければ。
邪神はたくましい腕を伸ばし、ルアの体を持ち上げた。急激に生命力を奪われた反動で意識はないが、まだ生きている。指先を通して伝わる、生者しか持ち得ない命の鼓動と熱。
ニタ、と邪神の裂けた口唇がいやらしく歪んだ。
『ククク。まだ生きているなら都合がよい。我に報いた褒美を取らさねば、なぁ?』
邪神のもう片腕が、ぶわりと形を崩した。ドス黒い色をまとう煙となり、ルアの体を包みこむ。
枝分かれした先端に実体を持たせた煙が器用にルアの衣類や装備品を外し、落としていく。ほどなくして邪神の前に晒されるルアの全裸。
邪神は顔を寄せ、唾液に濡れた異様に長い舌を伸ばした。下腹部のあたりを中心に、ゆっくりと舐め上げる。
甘い。やわい肌を唾液に塗れさせながら、邪神は目を細める。やはり生きた肉は最高だ。
舌が降下していく。太ももの付け根。今は力なく垂れた、男の性器。
まずは、と双つの球を弄ぶ。やわらかい。舌先で押すと、弾力が跳ね返ってきた。
生命力を有した体液がたっぷりと詰まっているのだろう。飲めばどれだけの力を得るのか。
牙を突き立て、穿った穴から吸い出したい衝動をなんとか堪える。人間はやわな生き物だ。過去に穴を穿たれ、たったそれだけで死んだ者がいたことを思い出した。それに、わざわざかじらなくても勝手に体液を吐き出す器官もある。
くにくにと球の感触を愉しんだあとに、邪神は舌を移動させた。すぐ側でうな垂れる、ペニスへと。
色素の沈着が少ない肉竿を、根元から先端へねっとりと舐める。人体の中で最も敏感な器官ゆえか、ルア本人の意識はないのにピクンと小さな反応を返した。
くびれをなぞり、最先端へとたどる。精液の通り道にもなる尿道の入口、細い線の入った鈴口に舌先を当てた。
れろ、れろ、ぴちゃ。唾液を塗りこむように何度もなぞっていると、少しずつペニスが鎌首をもたげてきた。焦らすように離し、根元へと移動する。肉竿は先ほどと違って熱を持ち、硬くなっていた。
胴回りを一周し、巻きつかせた舌で上下に扱く。不意に苦味のある味が伝わった。邪神の舌使いに呼応したペニスが、先走りを零し始めたのだ。
待っていた。邪神は嬉々として先端へと移動させた。鈴口に押しつけた舌先で、ねちょねちょとなぶる。
「……っ……」
ルアから吐息に似た声がこぼれた。どぷ、先走りが溢れる。舌に絡め、飲みこんだ邪神は、少しだけだが力が宿る感覚を確信した。
『クク、少量でこれか。なるほど、汝は正しく贄であるらしい』
力が戻っていく快感は心地よい。もっと。早く。射精を待つのも焦ったくなり、鈴口に舌を潜らせた。
肉厚なそれがか細い尿道に入るはずがない。だが邪神にはできる。舌は尿道と同じ細さの煙となり、次々と送り出される先走りを吸いながらペニスの内側を遡った。
「ぁ……ん、ぅ……っ」
尿と精液、先走りしか通らないはずの粘膜に異質な感触が擦る。ルアのこぼれ落ちる声が増えた。それでも彼はまだ目覚めない。
狭い粘膜を通り抜け、やがて舌先が精嚢に到達した。そこは思った通り、新たな命を生み出す神秘の液で満ちあふれていた。そして。
「────────ッ!!!???」
ビクンッ! ルアの体が大きく跳ねた。声なき悲鳴。邪神の目がうっとりと細められる。
勢いよく吸い上げた精液は美味だった。ごく、ごく、と喉を鳴らすたびに、ねっとりと濃厚な白濁が臓腑へと落ちていく。
封を解かれてなおかつてより程遠かった力が満ちていく。取りこんだルアの精液を消化し、変換した生命力が血のように指の先まで通っていった。
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