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女性用下着と畑作り
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…そんなこんなで服を作り続けていると、採取組が戻って来た…
「やってるな‼」
「うわ‼結構作りましたね?」
「同じのばっかりぃ」
マリーさん・セリさん・ナデシコさんの三人は、文句はあるものの、それなりに、うれしそうではある…かな…?
「これ、ウチの?着てきて、エエ?」
小さめの服を見付けて、レンゲちゃんがそれを持って『魔王城』に駆け出す。
…数分後…
「めっちゃエエやん‼気にいったで‼」
少し大きめに作ったので、ミニのワンピースっぽくなったかな…?うん。ズボンも穿いた方が良いかも…あ、それと大人組の皆さん。下着は自分で作ってください。そこはデリケートな部分なんで…僕が触れちゃいけない部分なんで…はい、この世界では下着は自作です。男性はお母さんか、仲の良い女性か、奥さんに任せるんです。あ、男性で自作する人もいるには居ますが、器用じゃない人が作ると酷い事になるんで…
「じゃあ、ウチの分は?」
さっき測ったのは、レンゲちゃんの分を作る為だから作るよ。でも、もしかすると、向こうの世界のパンツじゃないかも知れないから、文句は言わないでね?
そんな訳で、大人組には薄手の布地を一辺二メートルの正方形分、渡す…いや、ちょっと待て‼型紙とかハサミとか針・糸が必要じゃないのか?
「それじゃあ、私が監視・監督しますので、必要な器具があったら申し出て下さい」
あ、ヨシノさんの青空下着裁縫教室が始まった。三人の事をお願いします。
下着に使う生地は、あらかじめ自分用のパンツを作って、穿いて試している。直接肌に触れる上に、衛生的な問題で風通しも考慮しなければならないから。一応、厚手の生地は省いてはいるけど、糸の細さや織り込み密度の違う生地を十二種類用意。自分的に一番、パンツ感があったのは二番目に細い糸を中くらいの密度で織り込んだ生地。
「あたしも試したい‼」
さっきの試着に気を良くしたヒナギク様的には三番目に細い糸を密度低めに織った生地…ここは女性の感性を信じ、三番目に細い糸を密度低めに織った生地を女性陣に渡す。
「伸びないね?」
ジャージ織りなんて、僕には理解できない領域です。
「これ、トランクスちゃう?」
この世界では男女そのスタイルなんだよ。かぼちゃパンツっぽくしたいなら、ヒモ通す穴を太ももの所に開けるよ?
「ゴムないのぉ?ゴムゥ?」
ありません‼こっちでは見た事も聞いた事もありません‼その上、生成の方法だって知りません‼自分で作れるなら自分で作って下さい‼
「ミシンないの?ミシン?使い方わかんないけど?」
そんな便利なモノはありません‼それに使い方が分からないのに求めないで下さい‼
「え?『ジャージ織り』とか『トランクス』とか『ゴム』とか『ミシン』って何?」
『ジャージ織り』っていうのは伸縮性のある布地を織る技法で『トランクス』と言うのは僕達が穿いている下半身用の下着、『ゴム』と言うのは伸縮性のある素材で、さっき出た『ジャージ織り』より伸縮性の高い素材で、『ミシン』と言うのは裁縫をする機械です…って、今更ですけど、『魔界』って、僕の前世の世界と似たカンジなんですか?
「そこはじっくり話してみないと分からないが…」
「でも、技術的に同じでも、魔法的にはどうだろう?」
あ、魔法があるんでしたね?僕の前世の世界にはなかったですが…
「あらぁ?あたし達の世界にもあったわよぉ?」
「魔力の質がどうのこうのぉ…ちゅうて、ウチ、『御使い』やぁ、言われてたんや」
なるほど。転移現象には魔法が関わっているみたいですね。
ちなみに、ナデシコさん・レンゲちゃんの住んでいた世界は『聖界』と呼ばれています。『魔界』の逆なら『天界』ではないか?と思われるでしょうが、『天界』は、いわゆる神様の国で、悪魔など人に悪い影響を与える者が棲むのは『獄界』、死者の魂が集う世界は『冥界』と呼ばれています。
…しばらく、皆が黙々と作業をしていると、
「あ。ブラの替えもほしいな」
思い出した様に、マリーさんが呟き、
「‼」
『魔王城』の残り二人も呼応する様に反応‼
「え?何です?『ぶら』って?」
ヨシノさんが僕の方を向いて、聞いて来る…
え…と…多分、僕より、彼女達の方が詳しいですが…簡単に説明すると、女性の胸用の下着?で良いのかな…?
「あら?胸を抑えるなら布で巻けば…」
「それではいかぁん‼」
マリーさんの咆哮‼
「そんな事をしていては胸の形が崩れる‼美しいバストは作れないぞ‼」
「女性の象徴とも言うべき部分を疎かにするなんて、許せなぁい‼」
それに呼応するセリさんとナデシコさん。
「い、言われてみれば、お三方の胸はハレンチとまでは行かないまでも、それなりに強調されて見えますね…」
あ、ヨシノさんが食い付きそうだ。
「やっぱり、男は胸が良いの?」
‼ヒナギク様も手を止めた‼
「…そこでブラ…正式名称はブラジャーと言いますが、これの作成に当たって、お願いしたい事があるのですが…」
…悪いですけど、僕は女性の下着系統の制作には関わりたくありませんので、それ以外でお願いしますね…?…あと、ブラジャーは分かるので、言わなくて結構です…
「…作成に関しては妥協しましょう…生地を提供頂けるなら、こちらで作ります…」
それでお願いとは?
「部分的で構わないので、色を付けて貰えませんか?」
「誰の服か分かんなくなるよぉ~‼」
ああ…やっぱり、自分専用が欲しいですか?
「上着系統なら、多少の抵抗はあるが、他の者と着回せるんだが、下着はなぁ…」
「色付きの糸で構わないから、入手できないか?」
「刺繡はこっちでやるからぁ」
じゃあ、とりあえず、実家に取り寄せる様にお願いしてみます。
「おお‼そうか‼」
「助かる‼」
「ありがと~‼」
ただし、あまり期待しないで下さい。こっちの世界の染色技術的に、色の種類が多彩って訳じゃないですから。欲しい色があるとは限りませんからね?
「当面は、見分けられれば、それで良い。手配頼む」
そう言って、マリーさんは皆に目配せして、僕の家に向かう…あ、ブラジャーの説明をするのか…レンゲちゃんも行くのね?
「大人になる為の授業や」
…一応、試作のパンツは持って行くんだ…向こうで穿いてみると…
…こうして、僕は湖畔で一人、服を作る…
…どれ程、時間が経過しただろうか…一応、自分とヨシノさんの分の服を作成して、一段落…次は、畑作りかな…出来上がった服は、既存の小屋に置いておく…余った生地も…糸の取り寄せもしないといけないので、余っている生地を裁断。墨を作って、『色付き糸が欲しい』と書き込む。あ、『種類多めで』も追記。今朝、送ってもらった野菜類の種の入った袋を持って、小屋から出る…
畑の予定地は鍛冶錬金小屋の西側十メートルから。作る野菜の種類を増やすごとに、西側に畑を増やしていく予定だ。
今回、育てる予定の野菜は、葉物・根菜が各三種類ずつ。あと、穀物系が一種類。こっちの世界のムギ的な穀物で、パンの主原料だ。レンゲちゃんの言葉に触発された訳ではないが、僕も粉モノが食べたい‼
まずは土を掘り起こす。いわゆる天地返しだ。畑にする分をイメージして、その領域に魔力を注入…魔力が浸透した土を一気に跳ね上げる‼振動が一瞬沸き起こると、一辺十メートルの正方形状の地面がボロボロと崩れて見える…この崩れた土に空気を含ませる様に全体的に掻き混ぜていく…ここで、掻き混ぜ過ぎると土の水分が抜けて、砂になってしまうので注意‼とカズラ姉さんが言っていたので、一分程で終了。次に植える種類ごとに畝を作って行く。今回は八つ。野菜系を一列ずつ、穀物系を二列。また魔法で畝になる部分を盛り上げ、種を二・三粒ずつ、等間隔に植える。種に対して畝の数が少ない気もするけど、失敗した時の為に種は取って置きたい。穀物系も同様の手順で植える。最後に土を被せて、水やり…魔法を多用したお陰か、体感時間で一時間程かな…畑仕事終了…
…あれ?…何か忘れている様な…?…何だっけ…?…僕は水を汲んだ桶を鍛冶錬金小屋に戻しつつ、考えてみる…あ、ナデシコさんがお花を摘み終えて、僕の家に戻っている…
………そうだ‼肥料‼それに土作り‼
やっちまったぁ…‼ただの土に水だけやっても上手く育つかぁ?それに水を掛けたから植えた分の種が芽吹くかも知れない…栄養のない土じゃ収量は見込めないぞ…あーもう‼何で種なんか送って来るかなぁ⁈こっちの準備が出来るまで待てなかったのかなぁ⁈
…恨み言を呟きつつ、僕は畑に戻る…ひとまず、種を回収して、芽吹かなかった分を来年以降に回そう…芽吹いちゃった分は…どうしよう…?…もう一回、埋め直す?肥料の手配もまだしていないんだから…‼…あ‼ひょっとして、例の危険生物系の種を植えて欲しかったとか?だったら、そう指示してくれよ‼…でも危険生物だからなぁ…
…畑に戻ると、それぞれの野菜達が十センチ程、葉を伸ばしていた…
…え~…と…幻覚かな?危険な花が近くに咲いている…?…足元に目を向けると何もない、ただの土の地面だな…って、更に、五センチくらい伸びている‼
え?何?僕が目を離した隙に成長するの?どういう原理?そして何故?
僕は鍛冶錬金小屋の壁に向かい、目隠し…
…だるまさんがころんだ…
振り返ると、更に五センチ程伸びている。いや、元々、長かったモノは二センチくらいかな?更に続けると、成長の止まったモノが目立つ。
…だるまさんがころんだ…
あえてフェイントを掛けずに振り返ると、全ての作物が収穫可能な程に生育していた。
「あ、セージ。こんな所に…って、何コレ⁈」
あ、ヒナギク様。さっき作った畑です。見て下さい。豊作です。
「…セージ…声にも顔にも、感情が籠ってないよ…」
…ヒナギク様の言葉に、僕の目から涙が流れた…
「やってるな‼」
「うわ‼結構作りましたね?」
「同じのばっかりぃ」
マリーさん・セリさん・ナデシコさんの三人は、文句はあるものの、それなりに、うれしそうではある…かな…?
「これ、ウチの?着てきて、エエ?」
小さめの服を見付けて、レンゲちゃんがそれを持って『魔王城』に駆け出す。
…数分後…
「めっちゃエエやん‼気にいったで‼」
少し大きめに作ったので、ミニのワンピースっぽくなったかな…?うん。ズボンも穿いた方が良いかも…あ、それと大人組の皆さん。下着は自分で作ってください。そこはデリケートな部分なんで…僕が触れちゃいけない部分なんで…はい、この世界では下着は自作です。男性はお母さんか、仲の良い女性か、奥さんに任せるんです。あ、男性で自作する人もいるには居ますが、器用じゃない人が作ると酷い事になるんで…
「じゃあ、ウチの分は?」
さっき測ったのは、レンゲちゃんの分を作る為だから作るよ。でも、もしかすると、向こうの世界のパンツじゃないかも知れないから、文句は言わないでね?
そんな訳で、大人組には薄手の布地を一辺二メートルの正方形分、渡す…いや、ちょっと待て‼型紙とかハサミとか針・糸が必要じゃないのか?
「それじゃあ、私が監視・監督しますので、必要な器具があったら申し出て下さい」
あ、ヨシノさんの青空下着裁縫教室が始まった。三人の事をお願いします。
下着に使う生地は、あらかじめ自分用のパンツを作って、穿いて試している。直接肌に触れる上に、衛生的な問題で風通しも考慮しなければならないから。一応、厚手の生地は省いてはいるけど、糸の細さや織り込み密度の違う生地を十二種類用意。自分的に一番、パンツ感があったのは二番目に細い糸を中くらいの密度で織り込んだ生地。
「あたしも試したい‼」
さっきの試着に気を良くしたヒナギク様的には三番目に細い糸を密度低めに織った生地…ここは女性の感性を信じ、三番目に細い糸を密度低めに織った生地を女性陣に渡す。
「伸びないね?」
ジャージ織りなんて、僕には理解できない領域です。
「これ、トランクスちゃう?」
この世界では男女そのスタイルなんだよ。かぼちゃパンツっぽくしたいなら、ヒモ通す穴を太ももの所に開けるよ?
「ゴムないのぉ?ゴムゥ?」
ありません‼こっちでは見た事も聞いた事もありません‼その上、生成の方法だって知りません‼自分で作れるなら自分で作って下さい‼
「ミシンないの?ミシン?使い方わかんないけど?」
そんな便利なモノはありません‼それに使い方が分からないのに求めないで下さい‼
「え?『ジャージ織り』とか『トランクス』とか『ゴム』とか『ミシン』って何?」
『ジャージ織り』っていうのは伸縮性のある布地を織る技法で『トランクス』と言うのは僕達が穿いている下半身用の下着、『ゴム』と言うのは伸縮性のある素材で、さっき出た『ジャージ織り』より伸縮性の高い素材で、『ミシン』と言うのは裁縫をする機械です…って、今更ですけど、『魔界』って、僕の前世の世界と似たカンジなんですか?
「そこはじっくり話してみないと分からないが…」
「でも、技術的に同じでも、魔法的にはどうだろう?」
あ、魔法があるんでしたね?僕の前世の世界にはなかったですが…
「あらぁ?あたし達の世界にもあったわよぉ?」
「魔力の質がどうのこうのぉ…ちゅうて、ウチ、『御使い』やぁ、言われてたんや」
なるほど。転移現象には魔法が関わっているみたいですね。
ちなみに、ナデシコさん・レンゲちゃんの住んでいた世界は『聖界』と呼ばれています。『魔界』の逆なら『天界』ではないか?と思われるでしょうが、『天界』は、いわゆる神様の国で、悪魔など人に悪い影響を与える者が棲むのは『獄界』、死者の魂が集う世界は『冥界』と呼ばれています。
…しばらく、皆が黙々と作業をしていると、
「あ。ブラの替えもほしいな」
思い出した様に、マリーさんが呟き、
「‼」
『魔王城』の残り二人も呼応する様に反応‼
「え?何です?『ぶら』って?」
ヨシノさんが僕の方を向いて、聞いて来る…
え…と…多分、僕より、彼女達の方が詳しいですが…簡単に説明すると、女性の胸用の下着?で良いのかな…?
「あら?胸を抑えるなら布で巻けば…」
「それではいかぁん‼」
マリーさんの咆哮‼
「そんな事をしていては胸の形が崩れる‼美しいバストは作れないぞ‼」
「女性の象徴とも言うべき部分を疎かにするなんて、許せなぁい‼」
それに呼応するセリさんとナデシコさん。
「い、言われてみれば、お三方の胸はハレンチとまでは行かないまでも、それなりに強調されて見えますね…」
あ、ヨシノさんが食い付きそうだ。
「やっぱり、男は胸が良いの?」
‼ヒナギク様も手を止めた‼
「…そこでブラ…正式名称はブラジャーと言いますが、これの作成に当たって、お願いしたい事があるのですが…」
…悪いですけど、僕は女性の下着系統の制作には関わりたくありませんので、それ以外でお願いしますね…?…あと、ブラジャーは分かるので、言わなくて結構です…
「…作成に関しては妥協しましょう…生地を提供頂けるなら、こちらで作ります…」
それでお願いとは?
「部分的で構わないので、色を付けて貰えませんか?」
「誰の服か分かんなくなるよぉ~‼」
ああ…やっぱり、自分専用が欲しいですか?
「上着系統なら、多少の抵抗はあるが、他の者と着回せるんだが、下着はなぁ…」
「色付きの糸で構わないから、入手できないか?」
「刺繡はこっちでやるからぁ」
じゃあ、とりあえず、実家に取り寄せる様にお願いしてみます。
「おお‼そうか‼」
「助かる‼」
「ありがと~‼」
ただし、あまり期待しないで下さい。こっちの世界の染色技術的に、色の種類が多彩って訳じゃないですから。欲しい色があるとは限りませんからね?
「当面は、見分けられれば、それで良い。手配頼む」
そう言って、マリーさんは皆に目配せして、僕の家に向かう…あ、ブラジャーの説明をするのか…レンゲちゃんも行くのね?
「大人になる為の授業や」
…一応、試作のパンツは持って行くんだ…向こうで穿いてみると…
…こうして、僕は湖畔で一人、服を作る…
…どれ程、時間が経過しただろうか…一応、自分とヨシノさんの分の服を作成して、一段落…次は、畑作りかな…出来上がった服は、既存の小屋に置いておく…余った生地も…糸の取り寄せもしないといけないので、余っている生地を裁断。墨を作って、『色付き糸が欲しい』と書き込む。あ、『種類多めで』も追記。今朝、送ってもらった野菜類の種の入った袋を持って、小屋から出る…
畑の予定地は鍛冶錬金小屋の西側十メートルから。作る野菜の種類を増やすごとに、西側に畑を増やしていく予定だ。
今回、育てる予定の野菜は、葉物・根菜が各三種類ずつ。あと、穀物系が一種類。こっちの世界のムギ的な穀物で、パンの主原料だ。レンゲちゃんの言葉に触発された訳ではないが、僕も粉モノが食べたい‼
まずは土を掘り起こす。いわゆる天地返しだ。畑にする分をイメージして、その領域に魔力を注入…魔力が浸透した土を一気に跳ね上げる‼振動が一瞬沸き起こると、一辺十メートルの正方形状の地面がボロボロと崩れて見える…この崩れた土に空気を含ませる様に全体的に掻き混ぜていく…ここで、掻き混ぜ過ぎると土の水分が抜けて、砂になってしまうので注意‼とカズラ姉さんが言っていたので、一分程で終了。次に植える種類ごとに畝を作って行く。今回は八つ。野菜系を一列ずつ、穀物系を二列。また魔法で畝になる部分を盛り上げ、種を二・三粒ずつ、等間隔に植える。種に対して畝の数が少ない気もするけど、失敗した時の為に種は取って置きたい。穀物系も同様の手順で植える。最後に土を被せて、水やり…魔法を多用したお陰か、体感時間で一時間程かな…畑仕事終了…
…あれ?…何か忘れている様な…?…何だっけ…?…僕は水を汲んだ桶を鍛冶錬金小屋に戻しつつ、考えてみる…あ、ナデシコさんがお花を摘み終えて、僕の家に戻っている…
………そうだ‼肥料‼それに土作り‼
やっちまったぁ…‼ただの土に水だけやっても上手く育つかぁ?それに水を掛けたから植えた分の種が芽吹くかも知れない…栄養のない土じゃ収量は見込めないぞ…あーもう‼何で種なんか送って来るかなぁ⁈こっちの準備が出来るまで待てなかったのかなぁ⁈
…恨み言を呟きつつ、僕は畑に戻る…ひとまず、種を回収して、芽吹かなかった分を来年以降に回そう…芽吹いちゃった分は…どうしよう…?…もう一回、埋め直す?肥料の手配もまだしていないんだから…‼…あ‼ひょっとして、例の危険生物系の種を植えて欲しかったとか?だったら、そう指示してくれよ‼…でも危険生物だからなぁ…
…畑に戻ると、それぞれの野菜達が十センチ程、葉を伸ばしていた…
…え~…と…幻覚かな?危険な花が近くに咲いている…?…足元に目を向けると何もない、ただの土の地面だな…って、更に、五センチくらい伸びている‼
え?何?僕が目を離した隙に成長するの?どういう原理?そして何故?
僕は鍛冶錬金小屋の壁に向かい、目隠し…
…だるまさんがころんだ…
振り返ると、更に五センチ程伸びている。いや、元々、長かったモノは二センチくらいかな?更に続けると、成長の止まったモノが目立つ。
…だるまさんがころんだ…
あえてフェイントを掛けずに振り返ると、全ての作物が収穫可能な程に生育していた。
「あ、セージ。こんな所に…って、何コレ⁈」
あ、ヒナギク様。さっき作った畑です。見て下さい。豊作です。
「…セージ…声にも顔にも、感情が籠ってないよ…」
…ヒナギク様の言葉に、僕の目から涙が流れた…
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