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第一章
019 三馬鹿は金塊で切り抜けろ
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俺の問いかけの答えを考えていた歩は、閃いたといった様子で顔を上げた。
レミュエラがじっと見つめてきていたので少し顔を赤らめたが。
「え、ええとね、ラガーマンってのはどう?」
「いや、流石にラグビー……ってのはここでは通用しねぇだろ。大男だから見た目的にはぴったりだけどさ」
ラグビー選手を意味するラガーマン動きの鈍い人を意味するラガーマン。
意味的に言えばこれ以上ないほどに、ぴったりな言葉だと思う。
じっと顔を向けてきていたレミュエラがその言葉を口中で反芻した。
「ラガーマン……、ラガーマン……。
意味は分かりませんが、響きは悪くないですわね。
ただ、そうすると私とリチャールソンが、地味になってしまうような気がするのですわ」
リーダーはともかくとしてレフトは流石にないなと思う。
だが正直な話どうでもいい。なんで俺たちがおバカたちのグループの事を考えてやらにゃならんのだ。
「はぁ、もう何でもいいじゃん。リトルボーイとかラグジュアリークイーンとかさ……。自分たちで考えてくれよ」
俺が溜息をつきながらそう言うと、レミュエラは何故かよく分からないが嬉しそうに俺の手を取ってくる。
ほんのり温かみを感じ、思った以上に女性らしい繊細な指だ。
「や、やはり、ヒョウスケは私が見込んだ男性でしたわ! ラグジュアリークイーン! 意味は分かりませんが、響きがとても素敵ですの!」
ピョンピョンと飛び跳ねそうなほど嬉しそうなレミュエラに若干照れつつ、もっと適当な事を言えば良かったなと反省した。
それにレフトのことをどうにかしようとしてたんじゃないのかよ。
そんな思いが沸いたが、嬉しそうなので意味を教えてやった。
「ラグジュアリーってのは豪華とか華麗とかって意味だよ」
「な、なんですって!?」
俺の言葉に、再度ずざざと後退りこけるレミュエラ。
けれど、駆け寄ろうとした弟たちをなぜか「いいのですわ!」と言いながら手で制し、俺に向けて手を差し出してくる。
多分、俺に立ち上がらせろという意味なのだろうが、わざと倒れたのかと疑いの眼差しを向ける。
まぁいいか、と小さく首を振り助け起こしてやると、仮面の下の顔を赤らめ嬉しそうに笑い出した。
「オホホ。ありがとう、ヒョウスケ。さっきの言葉はプロポーズととってよろしくて……?」
「いや、よろしくねーよ! てか、もういいよ。まだつっこみたいとこあったけどさ! とりあえず、何の目的で俺達を尾けてきてたんだよ?」
異世界と英語の関係はまじで意味わからんけど、こいつらの名前はおそらくRで始まっている。
という事は、L統一は初めからおかしいということ。
だがそれはもうどうでもいいとして、まじでこいつらに全て付き合っていたら夜が来てしまう。
流石に目の前で魔法を使うわけにはいかないので、時間を確認することは出来ないが、おそらく四時を回っているだろう。
森の中を通る街道は木々が光を遮っているので、さらに暗さを増しているのも何となく嫌な雰囲気を感じる。
「ヒョウスケのシャイなとこもまた素敵ですわよ」
言ってから、弟たちの元へと一度引き、
「あなたたち……いえ、ヒョウスケを追ってきたのは、金塊を所持しているのをリチャールソンが見たからですわ!」
気に入られるのは嬉しいが、あまり勘違いされるのも困る。なんてったって俺は莉緒一筋なのだ。
つか、歩もいるんだから言い直さなくていいのにと、歩にチラと視線を向けた。
朝見られていたのは、こいつらに見られていたんだと言うことが分かり少しほっとしたが。
「それで? 俺たちをどうしようと思ってんだ? おそらく隠れながら追ってきたのはかなり長い距離だろ?」
この世界がご都合主義で構成されている訳じゃないというのなら、あのタイミングで現れたのはおかしい。
おそらく俺達自身が気を取られていた会話が終わり、周囲に気を配ったところでこいつらの存在が発覚したということ。
本来なら戦闘直後を狙うのが最も消耗していて安全のはず。
それをしなかったということは、俺達と戦闘をして勝てる自信がないということだろう。
でも、そうだとするなら俺達に作戦が露呈した時点で、戦闘を避けて逃走しているはずだが、この三馬鹿トリオに常識は当てはまらないのかもしれない。
それとも本当に勝てると思ってるのか?
好意を持たれてなかったら問答無用で石ぶつけてやるんだけど。
「ふふふ。よく分かりましたわね! ヒョウスケが寝静まってから荷物を探ろうと思ってたのですわ!
でも、バレてしまっては仕方がありません! 私達トリプルLの所持する、百余人の血を吸った魔性装具があなた達に牙を剥くのです!」
言いながら蠅叩きのようなもので、ぺちぺちと自分の肩を叩いてみせる。
リチャールソンは、レイピアの鞘から柄にゴボウのようなものが刺さったものを抜き取って、正中線に構える。
そして、レドモンドはというと、その様子を指を咥えてじっと見つめていた。
煽り文句の練度も低すぎる気がするし、完全に面白戦隊オモレンジャーな様相に俺は対応しあぐねる。
その時、レミュエラがリチャールソンの持つゴボウみたいなものを見て、顔を驚愕に染めながら声を上げた。
「リ、リチャールソン。あ、あ、あなた……何を持っているんですの? それはどう見てもイセカイゴボウにしか見えませんのですけど」
「本当だぞぉ。おで、ずっと美味そうだなと思って見てたんだぞぉ」
「た、確かにこの手触りはいつものレイピアではないです! わ、私のレイピアは一体いずこへ!?」
本当にゴボウ、しかも名称がイセカイゴボウだったということに俺は驚愕した。異世界が異世界を認識しているとはどういう了見だ?
ここから見たら、俺達がいた世界こそが異世界であり、ここは現世界なのだから。
だが、それは俺がただ固定観念に囚われているだけなのかもしれない。
イセカイゴボウが異世界牛蒡とは限らない。もしかしたら 伊勢介護棒かもしれないのだ。それこそ意味不明極まれりだが。
「レイピアは一昨日折れてしまったと言ってた様な気がするんですけれど?」
「そうだぞぉ。変なこと叫びながら振って、手からすっぽ抜けてたんだぞぉ。おでの斧に当たってポキンと折れて危なかったんだぞぉ」
「そ、そうでしたそうでした。それで、カッコ悪いと思ってイセカイゴボウを突き刺しておいたのでした」
俺はあまりの意味不明さにツッコむのをやめた。諦めたのではない、止めたのだ。
ツッコむにはちょっとボケの練度が低すぎる。いくら天然といえどもそれは同じ事。
それにこれに付き合っていては本当に日が暮れてしまう。こいつらにはツッコミどころしかないのだ。
そう思い、さっさとここを切り抜けたかった俺は、歩に向かって「今回だけな」と言いながら金塊を一つ作らせる。
「そういうことですの。では、リチャールソンは下がっておきなさい」
「は、はい、レミュエラ姉さん。けれど、ずっと思っていたのですが、レミュエラ姉さんの持っているのも虫叩きではないのですか?」
「ほ、ほんとだわ! わ、私の死紅鞭はいずこへ……?」
「虫叩きじゃ百余人の血なんて吸えないんだぞぉ」
俺は三人組の様子を見て、ため息を思いっきりつきたい衝動にかられたが、抑えることに成功した。
歩に金塊を作らせる必要もなく、最初から俺が石ころぶつけておくべきだったのかもしれない。
レミュエラは若干不安そうな顔をしながらレドモンドの肩を叩いた。
「こ、ここはあなたにかかってるわ、レドモンド。や、やっつけちゃってちょうだい! でも、ヒョウスケに傷を負わせたらダメですのよ」
心配してくれているのかレミュエラがチラチラと俺の事を伺ってくるのを見ると、こちらの戦意も喪失してしまう。
結構可愛いんだよ。天然なのは意外と武器なのかもしれん。
けれど、油断するわけにはいかない。レドモンドは見掛け倒しではなく、重そうな斧を片手で軽々と振っている。
やれば何とか勝てると思うけど、ミスでもすれば、レミュエラの言葉なんか無視して俺の首は胴から離れる気がする。
『おで、ついついやってしまったぞぉ』とか言ってげしげし足蹴にされてるのを、俺は転がった首の目から見るわけだ。
「兵輔、金塊出来てるよ。使う?」
「ああ、使う使う。わりーな、重いのに持たせてて」
言いながら受け取って天高く金塊を掲げて見せた。
あの時より重く感じないのはレベルが上がったからなんだろう。
「お前らがこれを受け取って引くというなら渡そう。引かないなら……痛い目を見てもらう!」
艶めかしい黄金色の光を見て目がくらんだのか、三人の目線は金塊に釘付けだ。
流石金塊。いずれ消えてしまうというのに。
「お、お。レミュエラねぇちゃぁん、ああ言ってるけど、どうすんだぁ?」
「ヒョウスケ、ほ、本当に頂いてもいいんですの……? 私、本気になってしまいますわよ?」
好かれて嬉しいのは嬉しいが、それは少しばかり困る。
可愛いのだけど、こういうタイプはかなりしつこいような気がするのだ。
「ああ、別にレミュエラへのプレゼントってわけじゃねぇがな。俺達を見逃してくれたら渡すって話だ」
「そ……、いえ。そういうことにしておきますわ」
「じゃあ、俺が金塊をここにおくから3分待ってから拾い上げて収納庫に入れろ。俺達はその間に先に進むからな!」
と言い放ちながら俺は木の幹に金塊をひっかけた。
収納庫に入れさせるのは消えたことがばれないため。とりあえずここを切り抜ければもう二度と会うことはないだろう。
そう思いつつ背中を見せたが、振り返るとレミュエラがジッと俺の事を見つめていて、何だか嫌な予感がしつつも三人組を切り抜けることに成功した。
レミュエラがじっと見つめてきていたので少し顔を赤らめたが。
「え、ええとね、ラガーマンってのはどう?」
「いや、流石にラグビー……ってのはここでは通用しねぇだろ。大男だから見た目的にはぴったりだけどさ」
ラグビー選手を意味するラガーマン動きの鈍い人を意味するラガーマン。
意味的に言えばこれ以上ないほどに、ぴったりな言葉だと思う。
じっと顔を向けてきていたレミュエラがその言葉を口中で反芻した。
「ラガーマン……、ラガーマン……。
意味は分かりませんが、響きは悪くないですわね。
ただ、そうすると私とリチャールソンが、地味になってしまうような気がするのですわ」
リーダーはともかくとしてレフトは流石にないなと思う。
だが正直な話どうでもいい。なんで俺たちがおバカたちのグループの事を考えてやらにゃならんのだ。
「はぁ、もう何でもいいじゃん。リトルボーイとかラグジュアリークイーンとかさ……。自分たちで考えてくれよ」
俺が溜息をつきながらそう言うと、レミュエラは何故かよく分からないが嬉しそうに俺の手を取ってくる。
ほんのり温かみを感じ、思った以上に女性らしい繊細な指だ。
「や、やはり、ヒョウスケは私が見込んだ男性でしたわ! ラグジュアリークイーン! 意味は分かりませんが、響きがとても素敵ですの!」
ピョンピョンと飛び跳ねそうなほど嬉しそうなレミュエラに若干照れつつ、もっと適当な事を言えば良かったなと反省した。
それにレフトのことをどうにかしようとしてたんじゃないのかよ。
そんな思いが沸いたが、嬉しそうなので意味を教えてやった。
「ラグジュアリーってのは豪華とか華麗とかって意味だよ」
「な、なんですって!?」
俺の言葉に、再度ずざざと後退りこけるレミュエラ。
けれど、駆け寄ろうとした弟たちをなぜか「いいのですわ!」と言いながら手で制し、俺に向けて手を差し出してくる。
多分、俺に立ち上がらせろという意味なのだろうが、わざと倒れたのかと疑いの眼差しを向ける。
まぁいいか、と小さく首を振り助け起こしてやると、仮面の下の顔を赤らめ嬉しそうに笑い出した。
「オホホ。ありがとう、ヒョウスケ。さっきの言葉はプロポーズととってよろしくて……?」
「いや、よろしくねーよ! てか、もういいよ。まだつっこみたいとこあったけどさ! とりあえず、何の目的で俺達を尾けてきてたんだよ?」
異世界と英語の関係はまじで意味わからんけど、こいつらの名前はおそらくRで始まっている。
という事は、L統一は初めからおかしいということ。
だがそれはもうどうでもいいとして、まじでこいつらに全て付き合っていたら夜が来てしまう。
流石に目の前で魔法を使うわけにはいかないので、時間を確認することは出来ないが、おそらく四時を回っているだろう。
森の中を通る街道は木々が光を遮っているので、さらに暗さを増しているのも何となく嫌な雰囲気を感じる。
「ヒョウスケのシャイなとこもまた素敵ですわよ」
言ってから、弟たちの元へと一度引き、
「あなたたち……いえ、ヒョウスケを追ってきたのは、金塊を所持しているのをリチャールソンが見たからですわ!」
気に入られるのは嬉しいが、あまり勘違いされるのも困る。なんてったって俺は莉緒一筋なのだ。
つか、歩もいるんだから言い直さなくていいのにと、歩にチラと視線を向けた。
朝見られていたのは、こいつらに見られていたんだと言うことが分かり少しほっとしたが。
「それで? 俺たちをどうしようと思ってんだ? おそらく隠れながら追ってきたのはかなり長い距離だろ?」
この世界がご都合主義で構成されている訳じゃないというのなら、あのタイミングで現れたのはおかしい。
おそらく俺達自身が気を取られていた会話が終わり、周囲に気を配ったところでこいつらの存在が発覚したということ。
本来なら戦闘直後を狙うのが最も消耗していて安全のはず。
それをしなかったということは、俺達と戦闘をして勝てる自信がないということだろう。
でも、そうだとするなら俺達に作戦が露呈した時点で、戦闘を避けて逃走しているはずだが、この三馬鹿トリオに常識は当てはまらないのかもしれない。
それとも本当に勝てると思ってるのか?
好意を持たれてなかったら問答無用で石ぶつけてやるんだけど。
「ふふふ。よく分かりましたわね! ヒョウスケが寝静まってから荷物を探ろうと思ってたのですわ!
でも、バレてしまっては仕方がありません! 私達トリプルLの所持する、百余人の血を吸った魔性装具があなた達に牙を剥くのです!」
言いながら蠅叩きのようなもので、ぺちぺちと自分の肩を叩いてみせる。
リチャールソンは、レイピアの鞘から柄にゴボウのようなものが刺さったものを抜き取って、正中線に構える。
そして、レドモンドはというと、その様子を指を咥えてじっと見つめていた。
煽り文句の練度も低すぎる気がするし、完全に面白戦隊オモレンジャーな様相に俺は対応しあぐねる。
その時、レミュエラがリチャールソンの持つゴボウみたいなものを見て、顔を驚愕に染めながら声を上げた。
「リ、リチャールソン。あ、あ、あなた……何を持っているんですの? それはどう見てもイセカイゴボウにしか見えませんのですけど」
「本当だぞぉ。おで、ずっと美味そうだなと思って見てたんだぞぉ」
「た、確かにこの手触りはいつものレイピアではないです! わ、私のレイピアは一体いずこへ!?」
本当にゴボウ、しかも名称がイセカイゴボウだったということに俺は驚愕した。異世界が異世界を認識しているとはどういう了見だ?
ここから見たら、俺達がいた世界こそが異世界であり、ここは現世界なのだから。
だが、それは俺がただ固定観念に囚われているだけなのかもしれない。
イセカイゴボウが異世界牛蒡とは限らない。もしかしたら 伊勢介護棒かもしれないのだ。それこそ意味不明極まれりだが。
「レイピアは一昨日折れてしまったと言ってた様な気がするんですけれど?」
「そうだぞぉ。変なこと叫びながら振って、手からすっぽ抜けてたんだぞぉ。おでの斧に当たってポキンと折れて危なかったんだぞぉ」
「そ、そうでしたそうでした。それで、カッコ悪いと思ってイセカイゴボウを突き刺しておいたのでした」
俺はあまりの意味不明さにツッコむのをやめた。諦めたのではない、止めたのだ。
ツッコむにはちょっとボケの練度が低すぎる。いくら天然といえどもそれは同じ事。
それにこれに付き合っていては本当に日が暮れてしまう。こいつらにはツッコミどころしかないのだ。
そう思い、さっさとここを切り抜けたかった俺は、歩に向かって「今回だけな」と言いながら金塊を一つ作らせる。
「そういうことですの。では、リチャールソンは下がっておきなさい」
「は、はい、レミュエラ姉さん。けれど、ずっと思っていたのですが、レミュエラ姉さんの持っているのも虫叩きではないのですか?」
「ほ、ほんとだわ! わ、私の死紅鞭はいずこへ……?」
「虫叩きじゃ百余人の血なんて吸えないんだぞぉ」
俺は三人組の様子を見て、ため息を思いっきりつきたい衝動にかられたが、抑えることに成功した。
歩に金塊を作らせる必要もなく、最初から俺が石ころぶつけておくべきだったのかもしれない。
レミュエラは若干不安そうな顔をしながらレドモンドの肩を叩いた。
「こ、ここはあなたにかかってるわ、レドモンド。や、やっつけちゃってちょうだい! でも、ヒョウスケに傷を負わせたらダメですのよ」
心配してくれているのかレミュエラがチラチラと俺の事を伺ってくるのを見ると、こちらの戦意も喪失してしまう。
結構可愛いんだよ。天然なのは意外と武器なのかもしれん。
けれど、油断するわけにはいかない。レドモンドは見掛け倒しではなく、重そうな斧を片手で軽々と振っている。
やれば何とか勝てると思うけど、ミスでもすれば、レミュエラの言葉なんか無視して俺の首は胴から離れる気がする。
『おで、ついついやってしまったぞぉ』とか言ってげしげし足蹴にされてるのを、俺は転がった首の目から見るわけだ。
「兵輔、金塊出来てるよ。使う?」
「ああ、使う使う。わりーな、重いのに持たせてて」
言いながら受け取って天高く金塊を掲げて見せた。
あの時より重く感じないのはレベルが上がったからなんだろう。
「お前らがこれを受け取って引くというなら渡そう。引かないなら……痛い目を見てもらう!」
艶めかしい黄金色の光を見て目がくらんだのか、三人の目線は金塊に釘付けだ。
流石金塊。いずれ消えてしまうというのに。
「お、お。レミュエラねぇちゃぁん、ああ言ってるけど、どうすんだぁ?」
「ヒョウスケ、ほ、本当に頂いてもいいんですの……? 私、本気になってしまいますわよ?」
好かれて嬉しいのは嬉しいが、それは少しばかり困る。
可愛いのだけど、こういうタイプはかなりしつこいような気がするのだ。
「ああ、別にレミュエラへのプレゼントってわけじゃねぇがな。俺達を見逃してくれたら渡すって話だ」
「そ……、いえ。そういうことにしておきますわ」
「じゃあ、俺が金塊をここにおくから3分待ってから拾い上げて収納庫に入れろ。俺達はその間に先に進むからな!」
と言い放ちながら俺は木の幹に金塊をひっかけた。
収納庫に入れさせるのは消えたことがばれないため。とりあえずここを切り抜ければもう二度と会うことはないだろう。
そう思いつつ背中を見せたが、振り返るとレミュエラがジッと俺の事を見つめていて、何だか嫌な予感がしつつも三人組を切り抜けることに成功した。
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