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或る男の渇望 3
しおりを挟む「ああっ! あっ、こ、すけっ……あっ!」
熱を帯びた声が、散らばる原稿の上で弾けた。久方ぶりの行為は、容易に一葉の体に快感を与えてくる。
幸助の舌が、一葉の奥深くへと侵入し、濡れた熱が柔らかな壁を解していく。唾液を絡めながら、少しずつ慎重に舌先を押し込み、焦らすように蠢かせた。
一葉は身を震わせ、堪えきれない声を洩らす。だが、同時に胸の奥に安らぎが広がっていた。これほど強引で熱に浮かされたような愛撫でさえ、相手が幸助だからこそ受け入れられる――一葉の根底には、幸助への想いが深く根付いているのだ。
幸助自身の昂ぶりはすでに苦しげに脈打ち、ズキズキとした痛みさえ覚えていた。それでも彼は、一葉を傷つけることを恐れ、ひたすら舌と指を使って彼を解し続ける。欲望に支配されながらも、その奥には「大切にしたい」という決して揺らぐことのない切実な想いがあった。
「ひ、ああっ! あっ……だ、めっ……!」
拒む言葉とは裏腹に、一葉の身体は舌と指に絡みつくように応え、熱を増していく。舌を抜いた後、幸助は指をゆっくりと差し入れ、敏感な場所を探るように中を撫でた。その度に一葉の体は大きく跳ね、快感を受け入れ締め付ける感覚が幸助の指に伝わる。
優しくしたいという想いがありながらも、抑えきれぬ欲望は指を増し、内部を拡げながら深く抉っていく。ついに指先が一葉の快感の核を叩くと、全身がビクリと大きく震え、目を見開いた。
「――ッ!!」
声にならない声が喉を震わせる。恐怖すら覚えるほどの強い快感。だが、それを受け入れられるのは幸助だからこそ。幸助に与えられるからこその快感。
「あっああっ! こ、すけぇっ……あっ!」
「かずは……っ」
熱に浮かされた声で名を呼ぶと、さらに指が増やされ、奥を執拗に擦られる。羞恥も、抗う気持ちも、愛おしさの前では皆無だった。むしろ、この愛しい男が欲しいと思わずにはいられない。体も心も、幸助を求めてしまう。
「ああっ、こうすけっ……待っ、イ、く……っ!」
「一葉……っ、かずはっ……!」
必死に訴える声も届かず、愛撫は苛烈さを増していく。敏感な一点を抉られるたび、一葉の身体は痙攣し、ついに堰を切った。
「あっ! も……ッ、イく……ッ!」
きゅうううっと内部が幸助の指を強く締め付け、腹部が波打つ。次の瞬間、一葉の昂ぶりから白濁が迸り、白い肌と散らばった原稿を濡らした。
痙攣に震える身体から指が抜かれ、幸助は荒い呼吸を繰り返しながら一葉の脚を掴んで大きく開かせる。その目は、切なさと渇望とで潤んでいた。
「一葉……っ」
その名を呼ぶ声は、愛に焦がれ泣きそうなほど切実だった。
誰もが怯むであろう大きさのものを、唾液で濡れた入り口へと押し当てて、幸助自身の先走りで滑りがよくなった先端で軽く擦った。
「あ……っ、こう、すけ……」
「かずは……かずはっ……」
いつもならゆっくりと、優しく。しかし、今の幸助にその余裕はなかった。ずっと、必死に待っていた。けれど、もう限界だった。入りたい。一葉の中に、入って一つになりたい。この想いを、知ってほしい。幸助は、情欲に濡れた瞳で一葉を見つめる。そして――
幸助が腰を僅かに進め、濡れた先端が押し入った瞬間、一葉の身体は小さく跳ねる。幸助は堪らず、誘われるようにそのまま腰を押し込み、一気に深く突き入れた。
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