私と愉快な動物たち。

皇ひびき

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本編

犬と私。

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私が昔福岡に住んでいた時、家にはジュリーという雑種の犬がいた。
姉が世話していた子。
名前の由来は家族の誰かが、沢田研二さんのファンだったからと……聞いた気がする。

年が近い姉が、楽しげにお散歩をしているのを、私はいつも羨ましく思っていた。

やんちゃだった私は、多分5歳くらいだった様に思うのだけど、ジュリーの鎖を手にし、一人でお散歩をしようと暴挙に出た。

うん。嬉しくて犬は走るよね……。
中型犬の力に勝てるわけもなく、引き摺られる私。

時期も悪かった。
お米の苗を植えようと、水を張った田んぼに私はまんまと引きずり込まれた。

結果、ジュリーも私も泥だらけ……。
多分その後、すごく怒られたんだろうなと思うけど、その後の事はものの見事に記憶からサッパリ抜けている。


そして、ジュリーもやる時はやる男だった。

姉から納豆を毎食出された時期があったらしく、匂いが嫌だと拒否をしていた。

でもお腹が空いて仕方なく食べたら、美味しかったのか気に入ったらしい。

それ以降、納豆を出されると姉の顔をなめていたと大人になってから聞いた。

食い物の恨みは怖いな~と他人事に思ったけれど、散歩中に私が田んぼに引きずりこんだのは、思うままに走れないジュリーからの反撃だったのでは!? と大人になってから密かに思った…。


そして小学2年に上がる頃、父親の仕事の関係で、ジャンボインコのキャンディとテリーを連れて、神奈川県に越したのだ。


運命かわからない出会いをしたのは、学校の通学路でお散歩していた、フワッフワなロイヤルミルクティー色のこれまた雑種のチャコ。

家が社宅だった為、犬や猫は飼えず、大きくてモフモフした動物と、暮らしたくても出来なかった。
結婚したら犬飼いたい♪
そんな夢を持つ程度には犬が好きだった。


けれど、家にいるのはワラワラと自己繁殖した、荒のセキセイインコ30羽…。可愛らしいけど手乗りではないし、私は放鳥時に追いかけ回していたので、彼らには嫌われていたと思う。
その分、チャコへと気持ちは向いた。


チャコは可愛くて、小学4年生の頃から中学に上がるまで、ほぼ2年毎日お散歩させてもらっていた。


そんな可愛らしいチャコには、弱点があった。階段は登れるのに自力で降りれない。
「キャンキャン……」と悲しげに鳴き続けるので、家族が2階まで登って抱えて降りてくるのが日常だったらしい。

何やら「そんなのは駄目だよ!」と思った私は、社宅の階段3段位を降りさせようとするけど怖がって降りない。

仕方ないので抱き上げておろした先は社宅のベンチの上。
きっと「何て事すんのよ!?」と思ったに違いない。

高さはあるけど、1段のベンチの方怖くないだろう! とクイクイ引っ張る私に踏ん張るチャコ。
「やっと降りれた!」と思ったらまたベンチの上!今思うと、ドSも良い所のひどい子供だ。
そんな事を何度もさせていたからか、迷惑そうにしながらも、高さに離れ迷いなくベンチから降りられるようになったチャコ。

それから階段で3段……5段と降りる段を増やしていき、チャコは自力で2階から降りれるようになった。


今になって思うと、飼い主さんには感謝されたが、チャコにとってはいい迷惑だっただろうなと思う。

なんでそんなポイントで、私の熱意的な何かに火がついたのかは、よく覚えていない。

今更ながら思い出すと「ごめんよ……」と、思う私もいたりする。
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