魔法と呪いの姫君は光とともに

皇ひびき

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始まり

6【改稿】

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 眠い目を擦りながら、起きようとしていると、耳元から声がする。

「お目覚めですか?」
「うにゃ……。ルカ…お兄様…?」
「駄目でしょう? 従者として扱わないと。目覚めるまでの、少しの間だけ許して差しあげますけど」

 いたずらっぽく笑みを作るルカ。

 気がつくと私、ルカのお膝の上で頭撫でられるのが気持ちよくって寝てしまったのだっけ。

 ルカの体を背もたれの様にして眠っていたから、背中すごくぬくぬくしてたんだ。
 文鳥の姿の時もルカに撫でられると、安心して手のひらや肩ですぐに寝てしまう…。幸せだけど重かっただろうし恥ずかしい…。

「すぐに降りますわ!」
「妖精ちゃんは可愛いなぁ。ご飯もうすぐみたいだけど、もっかい兄様の所に来る?」

「もぉ! 知りませんっ!」

 私は真っ赤な顔を隠しもしないで、ルカのお膝から飛び降りると、食堂へと向かう。もちろんルカも当たり前のような顔をしてついてきた。

 食事を済ませ、また厨房に向かう。やはりスイーツも作りたい。

 フルーツや生クリームやバターや小麦粉どの欲しい材料を確認したら、あるそうなのでなので用意してもらう事にした。

 厨房に置いていったオムライスも、好評だったみたいなので、後で作り方を教える約束をした。
 これでオムライスは、定番メニューに入りそうだ。

 まずはプリンを作りたいので、焼型になりそうな器を探す。

「この器はどうするのですか?」

 ルカが不思議そうに聞いてきた。

「お菓子の焼型にしたいから、溶かしたバターを塗りたいの」
「バターを溶かすのは、ここにあるの全てですか?」
「うぅん、お皿の表面に塗れるだけよ」
「なるほど…」

 そういうと自らの手に浄化の魔法を使い、ルカは近くにあったナイフに少量のバターをこそぎ取る。火の魔法のふわりと柔らかい熱で溶かしてみせた。そして、器へと上手いこと塗り込んでくれる。

「ルカ、ありがとう! 大好きよ」

 ほんのりと頬を染めながら微笑んでくれる、ルカが尊い。

 さて、カラメルソースを作ろう!グラニュー糖にお水を入れて、色がつくまで火を通すだけ。

 でも前世では、火災報知器が反応するから、落ち着かなかったのよね…。ここではそんなものはないだろうし、焦げつかさないように気をつけて…、茶色くなるまで火を通すだけ…。器にカラメルソースを入れて…。

 卵と牛乳、グラニュー糖を混ぜて、緩やかに沸騰させてから濾す。この工程をするかしないかで、舌ざわりが変わる気がする。

 できた液を水泡を取り除きながら、器に入れて蒸し上げたらプリンの完成。

 昔良く作っていたなって、アイスボックスクッキーも作る。魔法で凍らせて包丁で切るだけ。

「私が切ってみても?」

 ルカが切ってくれたものを、火加減はコックさんにお任せして紅茶入りとプレーンの2種類焼いて貰った。
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