【本編完結】貴方のそばにずっと、いられたらのならばいいのに…。

皇ひびき

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本編

14

 本当はお父様が作ってくれスプレーの容器にオイルを入れてみたい気持ちは山々だけど、なんせ香りが強いと思う。フレーバーティーを楽しもうって時にはするべきではない様に思い、後回しにした。

 温めたポットを空にして、茶葉と花びらを入れる。ブレンドティーが売っていないので、このくらいがちょうどかな? と見切り発車だ。

「あの…、人様に差し上げるおつもりだったら、好みのプレンドを研究してみてくださいね? あくまでもこういうものという見本でしかないので…」

 そう言いつつ、空気が入りやすいように、高い位置からお湯を注ぐ。茶葉の旨味成分を引き出すためのジャンピングに空気は不可欠だと教えてもらった事がある。

 水道水には空気があまり含まれてない為、ペットボトルに淹れ、振っていたくらいだ。電気ポットもそう…。何度も沸騰するうちに空気が向けちゃうのかあまり茶葉が躍らない。


 この世界の水は、今まで口にしてきた感じからすると、水は軟水の様な気がする。

 従姉妹がダイエットにと硬水の飲料を飲んでいて、少しもらったのだけど…。少し飲みにくさを感じたのよね。まずくはないけど、喉に引っかかる感じ。

 …という事は、茶葉は少なめにした方がいいはずだ。

 西洋の紅茶の分量通りに淹れると、渋くて苦くて、水色すいしょくが濃くなるはず。

 そういう部分で、元の世界での紅茶の好き嫌いは別れている気がする。

 私は薄く淹れたほうが好みなので、今後ブレンドはお父様達に任せるのがいいはずだ。


 自分で厚めの布地で作った、ティーコゼーを持ってきていたので茶葉を蒸す。

「それはなんだい?」

 お父様が聞いてくる。

「私のいた世界で、ティーコゼーと言って、紅茶の茶葉をむす為にかけるものです。レイス様に、薔薇の花弁を乾燥して頂いたので、いつかご馳走したいなと思って作ってました」

「「レイ……」なんて可愛い子なのかしら!」

 そう言って私を抱きしめる二人。喜んでくれて嬉しいけど、何気に苦しい。

「父上、母上、なにやってるの?」

 少し呆れた声がして、ふと見るとレイス様が来られたらしい。

「レイが紅茶を淹れてくれててね。あまりに可愛いことを言うから抱きしめてしまったよ。ね、メルア」

「そうね、貴方あなた

 不思議と冷めていないお湯をカップに入れ温め、ローズティーを注ぐ。

「なんで冷めないんだろう……」

 思っていた事を口に出してたらしく、笑いながらレイス様が答えてくれる。

「あぁ、料理やお湯やお茶の事? 魔法で一定の温度を保つ様に魔法がかかった食器なんだよ」

「そうなんですね…。だから冷めてなかったんだ。お料理とか……」

 せっせとお父様、お母様、レイス様にお茶を渡しながら言った。

「先に飲んでてくださいね」

 そして私は、戻ってきたティーファからラベンダーを受け取り、ラベンダーティーも淹れるのだった。
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