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番外編
夏の嗜み。
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夏の野菜や花の種を買い足そうと、花屋の後に雑貨屋と足を運ぶ。
雑貨屋に手持ち花火が売っているのを見つけた。
「懐かしいココにもあるんだ…。もうすぐスイカも実るし、スイカ食べたら花火って言うのも楽しそう。子供の頃以来花火なんてやってないし…」
そう思い、花火を買うと牧場にこっそり隠し、3人分の浴衣の材料を手に、洋服店に足をのばす。
「浴衣を3人分お願いしたいのだけど……」
「明日の朝開店時には完成していますよ~」
店員さんの明るい声に「お願いするわね」と答え、私は店を後にする。
夏の風物詩をみんなで満喫しようか! ここで迎える夏は初めて。ゲームとして二次元の画面としては何度となく遊んだ記憶はある。けれど、その世界の一部の様な形でシルや雨夏と体験する夏は初めて。
蚊に刺されたり、虫に煩わされる事はない。強いて言うなら連作で耐久値の下がった畑が、夏にランダムにやってくる台風で荒らされるくらいだ。
木も植えたし、畑の強度をあげないと。強度を上げる薬を使うと病気や根腐れ等に強くはなるけど、耐久値が下がっていく。嵐が来る前に対策を取らないと、長い期間かけて育つ果樹等が、ただの切り株になったりする。
畑の強度を上げる肥料は、強い薬を使っていると言うことだろう。すぐに畑の耐久値を下げていく。けれど一度上げた強度は下がらない。耐久値だけが変動する。ずっと牧草を育ていくと土地がやせていくイメージだろうか。一度に種をまける範囲の一つの畑に対して、一つの野菜をクワで耕すと、畑の耐久値が上がる。新鮮に出来た野菜には申し訳ないけど、背に腹は代えられない。
少しずつ、大きく育つ肥料や甘さやみずみずしさ、美しさといった肥料を与えつつ畑を良くしていく。大きく育つ薬の効果がMAXになると、時間をかければ4個植えた野菜が、1つになり大きく育つ。
パイナップルなんかも大きく育てたい。野菜などが大きくなると、それらを使った料理は、一度に料理で完成するのが、5人分へと増えるようになる。
秋には品質を上げつつ、大きくしたいなー、そんなことを考えながら、畑の世話をし、スイカの収穫時期を迎えた。
「これを着て、スイカ食べよう!」
そう言うとクローゼットに行き着替える。その間に冷蔵庫で冷やしていたスイカを切り分ける。
ウォークインクローゼットから出てきたシルと雨夏の二人は、不思議そうに浴衣を見ていた。
私も浴衣に着替えて、川の側に備え付けた、テーブルにスイカを置く。ベンチに座るように二人に勧める。
「スイカ…。私の世界だと夏に楽しむんだ。みんなで食べよ」
「お……。瑞々しくて美味しい…」
『甘い……』
「でしょ? 塩かけるとまた甘さましたみたいで美味しいよ! 好みによるかもだけど」
お腹いっぱいになるまでスイカを食べ残りはカバンに入れる。空も暗さをまし花火もカバンに移していたので取り出し、テーブルに置く。
私が見本にとやってみると、興味が引かれたのか、雨夏が一本手持ち花火に火を付ける。
シュウと小気味良い音と、火花と煙を吐き出しながら花火は火薬がなくなるまで燃え盛る。
「何これ。線が細いから気になるね…」
そう言いシルは線香花火へと手をのばす。
「これはおとなしく楽しむタイプの花火だよ。繊細な火花が綺麗じゃない?」
パチパチと小さな音と火花を散らしながら火種となる部分が落ちるまでしっとりと楽しむ。
「花火も夏の風物詩だよ。みんなでやりたかったの!」
そうして花火がなくなるまで、夏らしい夜を楽しんだのだった。
雑貨屋に手持ち花火が売っているのを見つけた。
「懐かしいココにもあるんだ…。もうすぐスイカも実るし、スイカ食べたら花火って言うのも楽しそう。子供の頃以来花火なんてやってないし…」
そう思い、花火を買うと牧場にこっそり隠し、3人分の浴衣の材料を手に、洋服店に足をのばす。
「浴衣を3人分お願いしたいのだけど……」
「明日の朝開店時には完成していますよ~」
店員さんの明るい声に「お願いするわね」と答え、私は店を後にする。
夏の風物詩をみんなで満喫しようか! ここで迎える夏は初めて。ゲームとして二次元の画面としては何度となく遊んだ記憶はある。けれど、その世界の一部の様な形でシルや雨夏と体験する夏は初めて。
蚊に刺されたり、虫に煩わされる事はない。強いて言うなら連作で耐久値の下がった畑が、夏にランダムにやってくる台風で荒らされるくらいだ。
木も植えたし、畑の強度をあげないと。強度を上げる薬を使うと病気や根腐れ等に強くはなるけど、耐久値が下がっていく。嵐が来る前に対策を取らないと、長い期間かけて育つ果樹等が、ただの切り株になったりする。
畑の強度を上げる肥料は、強い薬を使っていると言うことだろう。すぐに畑の耐久値を下げていく。けれど一度上げた強度は下がらない。耐久値だけが変動する。ずっと牧草を育ていくと土地がやせていくイメージだろうか。一度に種をまける範囲の一つの畑に対して、一つの野菜をクワで耕すと、畑の耐久値が上がる。新鮮に出来た野菜には申し訳ないけど、背に腹は代えられない。
少しずつ、大きく育つ肥料や甘さやみずみずしさ、美しさといった肥料を与えつつ畑を良くしていく。大きく育つ薬の効果がMAXになると、時間をかければ4個植えた野菜が、1つになり大きく育つ。
パイナップルなんかも大きく育てたい。野菜などが大きくなると、それらを使った料理は、一度に料理で完成するのが、5人分へと増えるようになる。
秋には品質を上げつつ、大きくしたいなー、そんなことを考えながら、畑の世話をし、スイカの収穫時期を迎えた。
「これを着て、スイカ食べよう!」
そう言うとクローゼットに行き着替える。その間に冷蔵庫で冷やしていたスイカを切り分ける。
ウォークインクローゼットから出てきたシルと雨夏の二人は、不思議そうに浴衣を見ていた。
私も浴衣に着替えて、川の側に備え付けた、テーブルにスイカを置く。ベンチに座るように二人に勧める。
「スイカ…。私の世界だと夏に楽しむんだ。みんなで食べよ」
「お……。瑞々しくて美味しい…」
『甘い……』
「でしょ? 塩かけるとまた甘さましたみたいで美味しいよ! 好みによるかもだけど」
お腹いっぱいになるまでスイカを食べ残りはカバンに入れる。空も暗さをまし花火もカバンに移していたので取り出し、テーブルに置く。
私が見本にとやってみると、興味が引かれたのか、雨夏が一本手持ち花火に火を付ける。
シュウと小気味良い音と、火花と煙を吐き出しながら花火は火薬がなくなるまで燃え盛る。
「何これ。線が細いから気になるね…」
そう言いシルは線香花火へと手をのばす。
「これはおとなしく楽しむタイプの花火だよ。繊細な火花が綺麗じゃない?」
パチパチと小さな音と火花を散らしながら火種となる部分が落ちるまでしっとりと楽しむ。
「花火も夏の風物詩だよ。みんなでやりたかったの!」
そうして花火がなくなるまで、夏らしい夜を楽しんだのだった。
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