Rotstufen!!─何もしなくても異世界魔王になれて、勇者に討伐されかけたので日本に帰ってきました─

甘都生てうる@なにまお!!

文字の大きさ
167 / 173
第5章 堕天使は聖教徒教会の

31話8Part 晴耕雨読⑧

しおりを挟む
「センパイ、終わってるんならオレ達先に戻るっすよ」

「分かりました。僕はもう少ししてから帰りますね」

「ほな、また後でな」

「会議までには戻ってきてねぇ~♪」

「ぱふぇはまた今度食べに行くであります。なので、今日はお土産にちょこれーと、なるものを買ってきて下さい......!では、また後で~!」


 すると、アズライールは丁度NeutralGriffのメンバーを帰している所だったので、聖火崎は彼らの見送りが終わってアズライールが自分の方を見るまでの数十秒程、今日の出来事を頭の中で軽く整理していた。


「あ、あとベルさん、さっきあすたろの異才について知りたがってましたよね?」


 すると、終わったのかアズライールから先程の聖火崎からの問についてそう言ってきたので、


「あ、ええ、まあ。味方だし、効果と発動形式......あとは、代償?ってのについて知っておきたいわね」

「分かりました。軽~く説明しますね」

「お願いするわ」


 聖火崎は首を縦に振って、アズライールから或斗の異才について教えてもらう事にした。


「あすたろ~、あすたろもベルさんに自身の異才について話せる所は話してくださいね~♪」

「ああ、分かった」


 それとほぼ同時にアズライールが或斗を呼び付け、呼ばれた或斗は手に騎士の遺体の1つから剣を取って歩いてくる。

 そして、


「俺の異才は......」


 自身の腕に剣を宛てて、


「え、ちょっ......!」


 手首から先を斬り落とす勢いで、思い切り刃を突き刺した。

 それを見ていた聖火崎は慌てて駆け寄ろうとする......が、


「って、え......?」


 聖火崎が足を一歩踏み出すか否かの、ほんの一瞬で或斗の腕の傷は跡形もなく消滅していた。


「............こんな風に、怪我をしてもすぐ治る」


 骨は切れずとも、筋肉やら血管、神経等は根こそぎ持っていかれてそうな程に深く刃が沈んでいたはずなのに、回復魔法ヒール等を使っているような魔力も神気も感知できなかったのに、腕は元々傷なんてなかったように綺麗な状態だ。

 血の1滴すらも垂れる前に治った傷にあっけらかんとする聖火崎をそのままに、アズライールは続ける。


「あすたろの異才は傷の即時回復......怪我を治したいって強く念じれば、怪我を治すことができます。その際に異才の出力を調整できて、それによって怪我の回復速度が変化するんですが......上手く調整しないと、代償でぶっ倒れるんですよ」

「え、何、そういう代償なの......?」


 聖火崎はそう言いながら、或斗の方に視線を移す。


「ああ。個人的には、異才を本気で使う......出力を限界って所まで上げれば、普通の人ならすぐに死ぬような傷でも0.1秒あれば治せるんだが、その代わりに小一時間位経つとどっと疲れが来て、異才が使えなくなって動けなくなるんだ」


 そんな聖火崎の視線に反応して、或斗は異才を発動した時の個人的な感想を述べる。


「初期代償はなし、継続代償は異才発動時の激痛と体がどっぷり疲れる、ですかね」

「初期代償......は、異才を獲得した時の代償で、継続代償は異才を発動する度に発生する代償......で、合ってる?」

「合ってますよ」

「なら......」


 補足の説明をアズライールが付け足した後、専門用語的な言葉の確認をしてから、


「異才を使った時の疲労、については分かったけど、激痛って......?」


 聖火崎は2人に自分が純粋に疑問に思った事を質問した。すると、


「あず、頼む」

「了解です~♪」


 或斗は困り顔でアズライールに目線を送って、アズライールは笑みを浮かべながら何かを快諾する。


「あすたろは異才とか色々関係なく、生まれつき痛みを感じない無痛病なんです」

「あ、そうだったのね!?通りでやけに涼しい顔して腕斬ったなって思ってたのよ」

「まあ、痛くも痒くもありませんからね~......そのおかげで、あすたろはこの異才を使えてるんです」

「そうなのね」


 聖火崎はさらっと判明した衝撃の事実に驚きつつも、さっきのはそういう事だったのかと納得した。


「この即時回復の異才って継続代償の激痛のせいで、異才模倣コピーの能力者が模倣してすぐ壊れちゃったくらいですからねぇ。本来だったら相当きついみたいです」

「え、怖っ......」

「例えるなら、全身がった時の100倍痛む、みたいな?感じですかね~」

「なんか、った痛みは想像しやすいけど、それの100倍ってなると分かんないわね......ん?」


 アズライールの例え話の"全身がった時の100倍痛む"を必死で想像しようとしていると、聖火崎の頭の中にふいっととある疑問が湧いて出てきた。


「アズライール......あんた、何でそんなに異才に詳しいの?」

「どういうことです?」


 聖火崎の問に対して、アズライールは間髪入れずに聞き返してくる。


「能力の詳細とか出力の調整、疲労感についてとかが分かるのはなんとなく納得がいく。でも、或斗異才保持者本人も自覚できてない......自覚し得ない代償についても、あんた知ってたじゃない」

「あー......それは、"本"に書いてあったからです」

「本?」


 ......そういえば、さっきも"本"がどうたらこうたら......とか言ってたような気が......

 そう、聖火崎は頭の中で少し考えてから、目の前のアズライールが腰に着けているウエストポーチからずる......と、どう見ても入りきるサイズではない古びた本を取り出すのを見ていた。

 その本の表紙には、絵も題名らしき文字も何も書かれていない。

 ただ、分厚くて表面が少しくすんで劣化している総革フルレザー装丁本バインディングからは高級そうな雰囲気だけが感じられた。


「この本は、世界に存在する異才に関する情報が全てつまびらかにされている、魔法書の1つです」

「魔法書?」

「はい。......実は、下界に捨てられた宇宙樹ユグドラシルの"種子"の殆どが、一定期間下界で誰にも見つけられずに再び天界にある宇宙樹ユグドラシルの元へと戻ってきているんですが......」

「は......?」


 "本"の説明を聞いていたのに急に話に入ってきた宇宙樹·ユグドラシルの"種子"に、聖火崎は眉をしかめる。


「下界、天界の2つの世界に存在する"種子"の数って、元々決まってるんです。そして、"種子"はそれぞれ異才を持っています。意思や命を持たぬ"種子"は、生命体の中に入り込むことで異才を成長させて、芽吹き、そこから完全な姿......"樹"になる......」

「......それが、その"本"と何の関係があるのよ」


 そう言った聖火崎を後目に、アズライールは或斗の方を見遣る。


「......あすたろの即時回復の異才、最初は本気を出しても重傷を治すのに3日かかる、さほど強力ではない異才だったんです。それが今や、真っ二つにされようが溶かされようが直ぐ治りますし、サブ能力も発現しました」

「サブ能力?」

「自身の体液が相手の体内に入ると猛毒と化す、でしたっけ?」

「猛毒......」

「まあ、そんなかんじの異才です。......って、それは置いといて......」


 ん゛ん゛っ、というアズライールの咳払いに、2人の会話を大人しく聞いていた或斗がぴくりと反応した。

 そして同時に、タイミング良く吹き込んで北風がザワザワと木々を騒がせた。

 ......南方領主の館がでんと構えるこの場所のやけに乾燥した地面は、此処が土地として貧弱な事をありありと示している。

 なら何故、そんな場所に木々が鬱蒼と生い茂る立派な森が、領主の敷地内の大部分を占める程しっかりと存在できているのか。

 ......理由は簡単で、領主が痩せた土地に森を作り、それをすぐになくさないようにするべく手入れを欠かさず、育成魔法と環境保護の魔法を魔導師にかけさせ、その他色々の"森のための努力"をちゃんと行っていたからだ。

 自然に人の手を加える事で、保護し、生息地を広げ、皇都の方で減っている森林の代わりに南方に新たな森を作る。


「......宇宙樹ユグドラシルは、元々人工的に作られた樹なんだそうです。まあ、自然じゃなんでも、人工的とは言え神が創ったとか何とか言われているらしいですが......そんな宇宙樹ユグドラシルが新たな樹を......子孫を残す為には、どうにも自然の力だけじゃ駄目らしくて......それで、人の体内に取り込んでもらうことで、"種子"の助長を助けて貰うんです」

「それって、人の体に"種子"が寄生してるってこと......?」

「まぁ、ざっくり言えばそういうことですね」

「............それで?」

「それで、大昔に天界の奴らがそんな"種子"の性質を調べていく中で、種子は宿主となってくれる生命体に異才を授けるということが分かりまして......神とやらの指示で、当時"種子"の研究に携わっていた研究者の1人が異才について纏めた文献......それが、この魔法書なんです」

「へぇ~............」


 アズライールの話が一段落着いたのを見計らって、聖火崎は深く深く頷いてから、改めて口を開く。


「で、あんたがその本を纏めた研究者ってオチ?」

「いや?違いますよ?」


 聖火崎の問にきょとん、とした顔で返してきたアズライールに、聖火崎は分かりやすく呆れて見せた。


「なら何で、めちゃくちゃ大事そうな本を著者でもないあんたが持ってんのよ......」

「8000年ぐらい前ですかね......天軍のかしらをミカエルに譲った後くらいに、天界の禁書庫から拝借したんです。なんか面白そうだったので」

「要するに、超機密文献を興味本位で借りパクしたのね」

「そうとも言いますね」


 にこりと笑って、何でもない事のようにあっさり肯首したアズライールに、聖火崎は「天使も悪魔もないわね、ほんと......」と小さくぼやいた。


「まあ、そんな感じで、僕はこの本を読んだことで弱点だったり出力だったり、そういう異才に関する情報を全てわかってるって訳です」

「成程ね......」


 こくん......と深く頷いた聖火崎を後目に、アズライールは或斗の方に駆け寄っていく。

 それに気付いた或斗が不思議そうにしつつアズライールを見ると、


「あすたろあすたろ~っ♪」

「わっ、と......どうした?」


 また先程のように勢いよく抱き着かれて、思わず尻もちを着いてしまった。

 アズライールはぺたんとお尻を着けて座る体勢になった或斗をぎゅっと抱き締めては、ふにふにとほっぺたをつついてみたり、さらさらした髪の毛を優しく撫でつけてみたりしている。


「僕、ウィズオートではカイル·C·フランチェスカっていう偽名で、東方の翠彗暁宮の近くに拠点構えて会社やってるんですよ♪なので、いつでも都合がいい時に遊びに来て下さい!マモンさんと一緒におもてなししますから~♪」

「ま、マモン、さん......?」

「はい♪皇国とは別に、個人的な縁で取引させて頂いてるんです~♪」

「そ、そうなのか?」

「そうなんです~!」


 ご飯時や散歩時の大型犬を彷彿とさせる勢いとテンションで或斗に引っ付くアズライール......カイルを見ながら、聖火崎はふと思った事を口にした。


「そういえば、あんた大天使で審判天使よね?現役......なんでしょ?」


 殆どカイルに訊ねかける形になったその呟きに、カイルは一瞬だけ表情を曇らせた。


「......もうとっくの昔にクビになって辞めてますよ。なので、天界にもずぅっと帰ってません」

「......、」

「あっ、そ......」


 カイルの返答に、或斗が小さく胸を撫で下ろしているのが、聖火崎には分かった。


「じゃあ、そろそろ僕は行きますね~!あすたろ、近いうちにぜったい遊びましょうね♪っていうか、遊ぶんです♪」

「分かった」

「では、また~......」


 自身の組織事務所へと向けて移動を開始しようとしたカイルが中途半端に振り返ったのは、聖火崎のいる方向だった。


「あ、勘違いなさらないで欲しいので、一言だけ言っておきます」


 ぼやきは、そこそこ小さめの声だったのに、何故か乾いた風にも流されずに聖火崎の耳へとしっかり飛び込んでくる。


「僕は、天使ですが無神論者です」


「はい?」と口から飛び出そうになったのを寸での所で飲み込んで、聖火崎はカイルを真っ直ぐと見据える。今はなんとなく、そういう空気じゃない。


「......この世の全ての生き物は、多能であれど全能ではない。天界にいる人間共が崇め奉る神様とやらは、所詮神を自称する可哀想なおつむの持ち主なんです」

「つまり?」

「......」


 聖火崎が咄嗟に言い返すと、逡巡しゅんじゅんするように軽く目を伏せて暫し黙り込んだ後、


「......やっぱり、なんでもないです」


 そうぽつりと言い残してから踵を返して、背中越しにひらひらと手を振って、カイルはゆっくりと歩き出した。


「......、何?」

「......」


 そして、聖火崎がその背中を見つめたまま呆然と立ち尽くしていると、肩に或斗がぽんと手を置いて、「もう帰ろう」と言わんばかりの視線を送ってきていたので、


「......とりあえず、帰るとしますか」


 そう一言だけ言ってから、"派手(?)な宣戦布告"という当初の目的を達成したようなしてないような感じのまま或斗の自宅へと戻ったのだった。


「え、せいかたん!?って、わ、ちょ、ちょっとあるきゅん血だらけじゃん今すぐお風呂入ってきてそんなんで作ったご飯とかボク絶対食べないかんね!!」


 1度に与えられた情報量の多さと、一応とはいえ敵方に着いている人物の強さにキャパオーバーを起こしそうな2人には、あまりの血生臭さに2人のいるリビングに駆け込んできた太鳳たおの文句は2人の耳を右から左へと抜けていった。



 ──────────────To Be Continued────────────


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ
ファンタジー
 僕は十年程闘病の末、あの世に。  そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?  幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。   ※画像はAI作成しました。 ※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

処理中です...