バズれミステリーサークル 〜ミステリーサークルシリーズ〜

あたまんなか

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調査開始

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「ここから先は入ったことあるの?」

わたしは入り口のドアの前に立ち止まって灰田くんに声をかけた
暗闇を照らす光はわたしたちが発しているもの以外なにもなかった 手持ちの照明でも消そうものならたちまち真っ暗な世界になる、闇が広がっていた
辺りはシーンと静まり返っており時折聞こえてくる虫の声以外の音はなんにも聞こえてこない

「いや、さすがにないですよ… こんなとこオレでもさすがに一人では入りませんよ…」

普通の神経の持ち主ならそうだろう
余程の図太い神経の持ち主でもなければこんなところに一人でわざわざ入ろうとは思わないだろう…さもなくば怖いもの知らずという名の余程の無神経でもないかぎり…

明かりに照らされぼんやり姿を見せている入り口
より一層不気味さが増す、
いよいよ、ドアを開けようかというその前に…

「深鈴《みすゞ》!! ここから記録お願い!!」

わたしは深鈴に建物内の調査の様子を記録するよう促した

「オッケー 準備は万全だ」

録画用にスマートフォンをセットする深鈴
最後方から調査の様子を録画《きろく》してもらう

「じゃあ灰田くんが、実況しながらドアを開けていいよ」

廃墟への最初の一歩を灰田くんにお願いした
先頭をきって入れることに灰田くんはご機嫌なご様子…
なにが待ち構えてるのかわからない建物内の調査が今から始まろうとしていた

「さぁ、いよいよオレたち一行がこの廃墟に潜入しまーす!! なにが待ち受けるのかドキドキするぅ~」

灰田くんの大げさで調子のいい声が響く
ゆっくり右手をドアノブに伸ばしていく

「かぎはぁ~…」

ドアノブを掴んだ右手がゆっくりと回される

ー カチャ

「開いていたぁーーー!!」

突然大きい声を上げた灰田くん、そのテンションとは裏腹にゆっくりと扉をひく…

「こんばんはぁ~…?」

開いた扉に懐中電灯を差し込みながらゆっくりと入ってく灰田くん…
建物内が懐中電灯の灯りでぼんやり明るくなるのがわかる
わたしたちも灰田くんに続いてゆっくりと中へ入っていった

灰田くんが玄関から中の様子を伺うように懐中電灯を右へ左へと動かす
本来なら靴を脱いで中へと進むようだが 中の荒れ方を見ると到底靴を脱いで上がる気になんてなれなかった

「うぉい!!!」

と、突然深鈴の大きい声が辺りに響いた!!
わたしも灰田くんも思わずビクッと飛び上がりそうなくらい反応する

「な、な、なにっ!? どうかした!?」

わたしは咄嗟に振り向き深鈴に声をかけた!
振り返った先の二人はわたしが思ってたより何事もなかったかのように平然としていた

「なんか出たの!?!?」

少し遅れて灰田くんもスマートフォンをこちらに向けて辺りの様子を撮ってる

「なんもない 虫が突然飛んできただけだ」

やはりクールに答える深鈴
先ほどの慌てたような声を出したことが不覚のようだった

「ほら、先輩が突然大きな声だすから視聴者の方々も驚いたようですよぉ~… みんな先輩の声が可愛かったって言ってます!!」

いちいちコメントを読み上げる灰田くん
深鈴と美夜ちゃんは意に介さない様子で奥に進むようゼスチャーをする

「はぁ~い!」

深鈴の指示に従い建物の奥に進み出す灰田くん

トントン…  深鈴がわたしの背中をつつく
振り向いたわたしに向かってあそこと指をさす
わたしは深鈴の指さした先を見て深鈴が思わず声を上げた理由《わけ》を悟った…




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