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第二章 迷宮都市ロベリア
082 ミノタウロス討伐作戦7 騙されてモミモミ
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ボスの扉の前には数十人の奴隷たちが整列しており、前衛部隊、魔術師部隊、支援部隊、救護部隊など……それぞれの部隊に分かれて突入の時を待っている。
遅れて合流したガルフたちは、最前列へと移動して前衛部隊の班がいる場所へと移動する。
大勢の奴隷たちを前にして、最前列でガルフたちを待っていたのは、クランのサブリーダー”ドノバン”を中心とした、貴族の薔薇の奴隷たちを取りまとめているPTだった。
先陣を切る予定のガルフたちの部隊は、このPTに加入して、前線へと配属されることになっているのだ。
サブリーダーのドノバンが前線から指揮を執り、リーダーのマトゥーは貴族連中の護衛(ご機嫌伺いとバカをしないように監視する)をするらしい。
「おい遅ぇぞ、いつまで待たせるつもりだ! 奴隷の分際でチンタラしてんじゃねぇ!」
PTに合流したガルフ達を最初に迎えたのは、遅刻を叱責する罵倒の声だった。
ダークブラウンの髪を乱暴にかき上げながら、小柄な男が遅れてきた面々を怒鳴り散らしている。
赤いジャケットを羽織り、背中には大きな弓を背負っている様子から見て、おそらく斥候か狩人あたりだろうと思われる。
「今からミノタウロスと戦おうっていうのに、こいつらはそのことをちゃんと分かってんのかね? 獣人連中には作戦なんて高尚なもんは理解できてねぇんじゃね~のか?」
そう言ってガルフたちを睨みつけてくる。
「すまん」
「スマンじゃすまねぇんだよ! 今日の作戦はヘルベルト様がご覧になってるっていうのに、お前らの所為で、俺の心証が悪くなったらどうしてくれんだ!」
下から睨みあげながらガルフに嫌味を浴びせ続ける男。
身長差のせいで見上げる様な体制になっているが、ガルフの体躯に全く臆する様子はない。
「奴隷のくせにまわりに女ばっかり集めやがって、ほんっとにムカつく野郎だぜ……なぁっ!」
”ガツンッ”
「きゃっ」
男はガルフの脛を蹴りつけた。
驚いて上がった悲鳴はテトのものだ。
ガルフは男を見下ろしたまま微動だにしていない。
「チッ……唐変木が」
「おい”ルナルド”、そのへんにしとけ」
流石に男の一連の行動を見かねたのか、ドノバンが声をかけて宥めようとするが……
「何言ってるんだ、マトゥーさんやドノバンさんが甘やかすから奴隷どもが調子にのってるんだよ!」
男―-”ルナルド”は効く耳を持たない。
「俺が前にいたクランじゃあ、遅刻なんてしやがった奴隷は、足腰立たなくなるまで鞭で痛めつけて、独房に放り込んでたもんなんだ」
そんなことを言いながら、ガルフの後ろに控えている、他の面々へと歩み寄り、テトとムッカの前で足を止める。
「奴隷のくせに、まわりに良い女をはべらせやがって」
ルナルドはふたりの体を、いやらしく嘗め回す様に視線を這わせる。
「ひっ……」
「……ケッ」
無遠慮な視線にテトは悲鳴を漏らし、ムッカは嫌悪感を露わにして舌打ちをする。
その目線はテトを通り過ぎ、ムッカの胸を押さえつけている革製の胸当てのところで止まった。
「コレはお前の趣味か? 女にこんな格好させて……集合に遅れてまでナニをやってたんだかな」
そう言いながら、手を伸ばして大きな胸を鷲掴みにする。
ムッカは悔しそうにしているが、ルナルドに逆らえないのか、その手を振りほどけずにいる。
「くそっ、このクズ野郎!」
「へ、へへっ……なんだぁ? この服は脱がせやすくなってんのか? ふざけた格好しやがって、遅刻してきた罰に、今度俺が個人的に教育を……」
そう言ってムッカの胸当てを掴んで引っ張りはじめたルナルドの右手を、二人の間に割って入ったガルフがひねり上げた。
「いてぇ、いてぇんだよっ! 放せよクソが!」
身長差があるガルフに腕を掴まれているせいで、半分吊り上げられているような体制のルナルド。つま先立ちで痛みに耐えながら喚いている。
「ちょ、まて……お、おお、折れる! 待てって言ってんだろ」
ガルフはルナルドを無視して、更に力を込めていく。
「そうだ、こいつの露出過多な服装はオレの趣味だ。文句があるんだったら俺に直接言うんだな」
「痛い、痛い痛いぃ! まてまてまて……い、いぃぎぃっいいいっ! イタイイタイイタイッ! や、やめっ……あぁあぁあああああ…………」
「お、おい! ガルフ! そのへんでやめとけ、腕を折っちまう気か!? ”命令”だ、今すぐやめろ!」
あまりにも容赦のないガルフに、ドノバンは奴隷紋を発動させる。
ドノバンの”命令”によって、ガルフの左肩にある炎を模した入れ墨の様な奴隷紋が、赤黒く輝き脈動するように蠢いた。
「ぐぅっ……!」
ガルフはひねり上げていたルナルド腕を放し、自分の左肩に刻まれた奴隷紋を押さえて、蹲ってしまった。
左肩にある奴隷紋は、ドクンドクンと脈を打つように明滅し、顔を苦痛にゆがませ額には脂汗を垂らしているガルフの顔を赤く照らしている。
通常、奴隷たちには、主に逆らわないようにする為の、奴隷紋というものが体の一部に刻まれている。
肩や首や胸元に掘られることが多いその文様だが、通常は奴隷の行動を封じる効果がある縄や鎖の文様が彫られている。
しかし、なかなか従順にならない奴隷には、痛みを与えて躾けるための茨や炎の文様が、追加で彫られるのだ。
狂犬などと呼ばれているガルフの奴隷紋には、何年も前から炎の文様が刻まれていた。
涙目で悪態をつきながら地面に転がっているルナルドと、奴隷紋の痛みで動けなくなったガルフ。
そんな二人をを見ながら、ドノバンはため息を吐く。
「はぁ……ミノタウロスと戦う前だってのに、なにやってんだお前らは。おい、ガルフ! こいつの腕が使い物にならなくなったらどうしてくれるんだ? まったく、これだから狂犬野郎はよ」
そうドノバンから声をかけられたガルフは、奴隷紋が与えてくる幻覚の炎に焼かれる痛みに耐えながら、ドノバンを睨みつける。
見上げたドノバンの顔には言葉程には、怒りの感情は見られない。
二人はルナルドがPTへと加入する前からの仲である。
奴隷と主人の間柄とはいえ、何度も死線を超えた仲間なのであった。
しかしそれでも、反抗した奴隷には罰を与えないわけにはいかない。
これまでも、ドノバンは必要とあれば、容赦なくガルフに奴隷紋を使用してきた。今回も例外ではない。
「その程度じゃ骨にも筋にもダメージは残りはしない。あと、俺は犬じゃあなくて狼だ」
そんなドノバンに、ガルフはニヤリと笑みを返す。
奴隷紋の痛みも、大分和らいできたようだ。
「おいルナルド、大丈夫か?」
ドノバンは、いまだに座り込んだままのルナルドに向かって手を刺し伸ばすが、その手は自力で立ち上がったルナルドによって振り払われた。
「ふざけるなよ、もっと早く止められただろうが! このクソがよ!」
すぐに助けに入らなかったドノバンに、憤慨やるかたないといった様子のルナルドは、悪態をついた後フラフラしながら離れていく。
「おい、どこへ行くんだ? もう中に突入するんだぞ」
「こんなクソPTにいられるかよ! 俺はリーダーの班に移る! このことは報告させてもらうからな!」
そう叫んだルナルドは、引き留めるドノバンを無視して、歩き去っていってしまった。
「おい、アレは大丈夫なのか?」
「自分でやっておいて何を言ってるんだ……だが、まぁ大丈夫だろう。ウチのリーダーはお前を高く買ってるからな、そんなに重い罰は下されないだろうよ」
そう言って肩をすくめるドノバンの様子から察するに、ルナルドが多少騒いだところで特に問題にはなりそうにないようだ。
「それにしても……自分の女に手を出されて、頭にキてるのはわかるが、ちょっとやりすぎなんだよお前は」
「いや、ムッカとはそういうんじゃ……」
「ちょっとドノバンさん! 二人はそういう仲じゃありませんから、勘違いしないでくださいよ!」
何故かガルフよりも先に、テトが否定する。
「そ、そうなのか?」
「あ、ああ……そうだな」
その返事を聞いてほっとしたテトの横で、ムスっとしているムッカ。
「露出過多の服装で悪うございましたね! これは動きやすいから着てるだけで、アンタの好みに合わせてるわけじゃないんだからね!」
”勘違いしないでよね”と言ってガルフを睨んでくるムッカ。
彼女を庇う為に一芝居うったというのに……理不尽だ。
「それに、なんであんたはアイツに手をあげたときに奴隷紋が反応してないのよ! ウチはあんなことされても我慢してたってのに……」
胸を触られたことが大層癪に障ったようだ、険しい顔でガルフを問い詰めてくる。
「あいつはクランの中でも新参者だ。そんなヤツに奴隷への命令権を渡すバカがどこにいるんだ。俺たちの奴隷紋に命令できるのはマトゥーのおっさんと、ドノバンと……あとはロビンのじいさんだけだな」
「なんだいそれは、そんなこと聞いた事ないよ!」
「そりゃあ、こんな情報を奴隷に教える利点なんてないだろ」
「くっ……納得いかない!」
「おまえら、うるせぇぞ! もう作戦がはじまるんだから静かにしろ!」
不愛想に答えるガルフと、言いくるめられて悔しそうにしているムッカ、そしてそれを注意するドノバン……そんな賑やかな3人の後ろで、なぜかシャツの裾を結んでへそが出るくらいに丈を短くしているテトがいたが、それに気付いたのはコルツだけだった……。
遅れて合流したガルフたちは、最前列へと移動して前衛部隊の班がいる場所へと移動する。
大勢の奴隷たちを前にして、最前列でガルフたちを待っていたのは、クランのサブリーダー”ドノバン”を中心とした、貴族の薔薇の奴隷たちを取りまとめているPTだった。
先陣を切る予定のガルフたちの部隊は、このPTに加入して、前線へと配属されることになっているのだ。
サブリーダーのドノバンが前線から指揮を執り、リーダーのマトゥーは貴族連中の護衛(ご機嫌伺いとバカをしないように監視する)をするらしい。
「おい遅ぇぞ、いつまで待たせるつもりだ! 奴隷の分際でチンタラしてんじゃねぇ!」
PTに合流したガルフ達を最初に迎えたのは、遅刻を叱責する罵倒の声だった。
ダークブラウンの髪を乱暴にかき上げながら、小柄な男が遅れてきた面々を怒鳴り散らしている。
赤いジャケットを羽織り、背中には大きな弓を背負っている様子から見て、おそらく斥候か狩人あたりだろうと思われる。
「今からミノタウロスと戦おうっていうのに、こいつらはそのことをちゃんと分かってんのかね? 獣人連中には作戦なんて高尚なもんは理解できてねぇんじゃね~のか?」
そう言ってガルフたちを睨みつけてくる。
「すまん」
「スマンじゃすまねぇんだよ! 今日の作戦はヘルベルト様がご覧になってるっていうのに、お前らの所為で、俺の心証が悪くなったらどうしてくれんだ!」
下から睨みあげながらガルフに嫌味を浴びせ続ける男。
身長差のせいで見上げる様な体制になっているが、ガルフの体躯に全く臆する様子はない。
「奴隷のくせにまわりに女ばっかり集めやがって、ほんっとにムカつく野郎だぜ……なぁっ!」
”ガツンッ”
「きゃっ」
男はガルフの脛を蹴りつけた。
驚いて上がった悲鳴はテトのものだ。
ガルフは男を見下ろしたまま微動だにしていない。
「チッ……唐変木が」
「おい”ルナルド”、そのへんにしとけ」
流石に男の一連の行動を見かねたのか、ドノバンが声をかけて宥めようとするが……
「何言ってるんだ、マトゥーさんやドノバンさんが甘やかすから奴隷どもが調子にのってるんだよ!」
男―-”ルナルド”は効く耳を持たない。
「俺が前にいたクランじゃあ、遅刻なんてしやがった奴隷は、足腰立たなくなるまで鞭で痛めつけて、独房に放り込んでたもんなんだ」
そんなことを言いながら、ガルフの後ろに控えている、他の面々へと歩み寄り、テトとムッカの前で足を止める。
「奴隷のくせに、まわりに良い女をはべらせやがって」
ルナルドはふたりの体を、いやらしく嘗め回す様に視線を這わせる。
「ひっ……」
「……ケッ」
無遠慮な視線にテトは悲鳴を漏らし、ムッカは嫌悪感を露わにして舌打ちをする。
その目線はテトを通り過ぎ、ムッカの胸を押さえつけている革製の胸当てのところで止まった。
「コレはお前の趣味か? 女にこんな格好させて……集合に遅れてまでナニをやってたんだかな」
そう言いながら、手を伸ばして大きな胸を鷲掴みにする。
ムッカは悔しそうにしているが、ルナルドに逆らえないのか、その手を振りほどけずにいる。
「くそっ、このクズ野郎!」
「へ、へへっ……なんだぁ? この服は脱がせやすくなってんのか? ふざけた格好しやがって、遅刻してきた罰に、今度俺が個人的に教育を……」
そう言ってムッカの胸当てを掴んで引っ張りはじめたルナルドの右手を、二人の間に割って入ったガルフがひねり上げた。
「いてぇ、いてぇんだよっ! 放せよクソが!」
身長差があるガルフに腕を掴まれているせいで、半分吊り上げられているような体制のルナルド。つま先立ちで痛みに耐えながら喚いている。
「ちょ、まて……お、おお、折れる! 待てって言ってんだろ」
ガルフはルナルドを無視して、更に力を込めていく。
「そうだ、こいつの露出過多な服装はオレの趣味だ。文句があるんだったら俺に直接言うんだな」
「痛い、痛い痛いぃ! まてまてまて……い、いぃぎぃっいいいっ! イタイイタイイタイッ! や、やめっ……あぁあぁあああああ…………」
「お、おい! ガルフ! そのへんでやめとけ、腕を折っちまう気か!? ”命令”だ、今すぐやめろ!」
あまりにも容赦のないガルフに、ドノバンは奴隷紋を発動させる。
ドノバンの”命令”によって、ガルフの左肩にある炎を模した入れ墨の様な奴隷紋が、赤黒く輝き脈動するように蠢いた。
「ぐぅっ……!」
ガルフはひねり上げていたルナルド腕を放し、自分の左肩に刻まれた奴隷紋を押さえて、蹲ってしまった。
左肩にある奴隷紋は、ドクンドクンと脈を打つように明滅し、顔を苦痛にゆがませ額には脂汗を垂らしているガルフの顔を赤く照らしている。
通常、奴隷たちには、主に逆らわないようにする為の、奴隷紋というものが体の一部に刻まれている。
肩や首や胸元に掘られることが多いその文様だが、通常は奴隷の行動を封じる効果がある縄や鎖の文様が彫られている。
しかし、なかなか従順にならない奴隷には、痛みを与えて躾けるための茨や炎の文様が、追加で彫られるのだ。
狂犬などと呼ばれているガルフの奴隷紋には、何年も前から炎の文様が刻まれていた。
涙目で悪態をつきながら地面に転がっているルナルドと、奴隷紋の痛みで動けなくなったガルフ。
そんな二人をを見ながら、ドノバンはため息を吐く。
「はぁ……ミノタウロスと戦う前だってのに、なにやってんだお前らは。おい、ガルフ! こいつの腕が使い物にならなくなったらどうしてくれるんだ? まったく、これだから狂犬野郎はよ」
そうドノバンから声をかけられたガルフは、奴隷紋が与えてくる幻覚の炎に焼かれる痛みに耐えながら、ドノバンを睨みつける。
見上げたドノバンの顔には言葉程には、怒りの感情は見られない。
二人はルナルドがPTへと加入する前からの仲である。
奴隷と主人の間柄とはいえ、何度も死線を超えた仲間なのであった。
しかしそれでも、反抗した奴隷には罰を与えないわけにはいかない。
これまでも、ドノバンは必要とあれば、容赦なくガルフに奴隷紋を使用してきた。今回も例外ではない。
「その程度じゃ骨にも筋にもダメージは残りはしない。あと、俺は犬じゃあなくて狼だ」
そんなドノバンに、ガルフはニヤリと笑みを返す。
奴隷紋の痛みも、大分和らいできたようだ。
「おいルナルド、大丈夫か?」
ドノバンは、いまだに座り込んだままのルナルドに向かって手を刺し伸ばすが、その手は自力で立ち上がったルナルドによって振り払われた。
「ふざけるなよ、もっと早く止められただろうが! このクソがよ!」
すぐに助けに入らなかったドノバンに、憤慨やるかたないといった様子のルナルドは、悪態をついた後フラフラしながら離れていく。
「おい、どこへ行くんだ? もう中に突入するんだぞ」
「こんなクソPTにいられるかよ! 俺はリーダーの班に移る! このことは報告させてもらうからな!」
そう叫んだルナルドは、引き留めるドノバンを無視して、歩き去っていってしまった。
「おい、アレは大丈夫なのか?」
「自分でやっておいて何を言ってるんだ……だが、まぁ大丈夫だろう。ウチのリーダーはお前を高く買ってるからな、そんなに重い罰は下されないだろうよ」
そう言って肩をすくめるドノバンの様子から察するに、ルナルドが多少騒いだところで特に問題にはなりそうにないようだ。
「それにしても……自分の女に手を出されて、頭にキてるのはわかるが、ちょっとやりすぎなんだよお前は」
「いや、ムッカとはそういうんじゃ……」
「ちょっとドノバンさん! 二人はそういう仲じゃありませんから、勘違いしないでくださいよ!」
何故かガルフよりも先に、テトが否定する。
「そ、そうなのか?」
「あ、ああ……そうだな」
その返事を聞いてほっとしたテトの横で、ムスっとしているムッカ。
「露出過多の服装で悪うございましたね! これは動きやすいから着てるだけで、アンタの好みに合わせてるわけじゃないんだからね!」
”勘違いしないでよね”と言ってガルフを睨んでくるムッカ。
彼女を庇う為に一芝居うったというのに……理不尽だ。
「それに、なんであんたはアイツに手をあげたときに奴隷紋が反応してないのよ! ウチはあんなことされても我慢してたってのに……」
胸を触られたことが大層癪に障ったようだ、険しい顔でガルフを問い詰めてくる。
「あいつはクランの中でも新参者だ。そんなヤツに奴隷への命令権を渡すバカがどこにいるんだ。俺たちの奴隷紋に命令できるのはマトゥーのおっさんと、ドノバンと……あとはロビンのじいさんだけだな」
「なんだいそれは、そんなこと聞いた事ないよ!」
「そりゃあ、こんな情報を奴隷に教える利点なんてないだろ」
「くっ……納得いかない!」
「おまえら、うるせぇぞ! もう作戦がはじまるんだから静かにしろ!」
不愛想に答えるガルフと、言いくるめられて悔しそうにしているムッカ、そしてそれを注意するドノバン……そんな賑やかな3人の後ろで、なぜかシャツの裾を結んでへそが出るくらいに丈を短くしているテトがいたが、それに気付いたのはコルツだけだった……。
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