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第10話
蒼の誓約、夜に結ばれて
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夜が、再び2人を包む。
王城の私室。
窓の外には月が高く昇り、淡い光が石床に落ちていた。
静かすぎるほどの空間で、レオは寝台の縁に座り、胸元の刻印に手を当てる。
熱は、もう隠しようがなかった。
「……騒がせてますね…」
自嘲気味に言うと、背後から気配が近づく。
「お前のせいじゃない。」
カイルの声は、いつもより低い。
「刻印が、限界だ…」
振り向くと、蒼い瞳が、まっすぐにこちらを捉えていた。
逃がさない視線。
だが、そこにあるのは強制ではない。
「……確認する。」
1歩、近づく。
「今夜、誓約を結べば、後戻りはできない。」
「守護ではなく、契りになる」
言葉は静かだが、重い。
「それでも……お前は、俺を選ぶか?」
胸が鳴る。
怖さがないわけじゃない。
けれど、ここまで来て。
この人の腕の中を知ってしまって。
レオは、ゆっくりと立ち上がった。
「……選びます。」
1度、言葉を切る。
「ただ……縛られる覚悟は、まだ完璧じゃないです。」
正直な気持ち。
「でも……」
視線を逸らさずに、続ける。
「カイルに、触れられない未来のほうが……嫌です。」
一瞬、空気が止まった。
次の瞬間、強く、確かに抱きしめられる。
「……後悔は、させない…」
耳元で、低く誓われた。
「俺のすべてで、お前を守る。」
刻印が、眩しいほどに光を放つ。
蒼い熱が、2人の間を行き交う。
「触れるぞ…」
確認の声。
レオは、小さく頷いた。
次の瞬間、唇が重なる。
今度は、逃げないキス。
深く、確かに、互いを確かめ合うように。
指先が絡み、体温が溶け合う。
言葉は少なく、息だけが重なる。
刻印が、強く脈打った。
「……応えている…」
カイルの声が、かすれる。
「誓約を、受け入れている」
それ以上は、言葉にならなかった。
夜は深く、長い。
互いの存在を刻みつけるには、十分すぎるほどに。
やがて、蒼い光が静まり、熱がゆっくりと引いていく。
レオは、カイルの胸に額を預けたまま、息を整えていた。
「……終わった?」
「いいや。」
髪に、優しく指が通る。
「始まった。」
静かな声。
「お前はもう、俺の誓約相手だ。」
「逃げ場は?」
冗談めかして言うと、低く笑われる。
「与えない。」
即答。
だが、その声は、ひどく甘い。
「だが、選ばせ続ける。何度でも、俺を選べ。」
レオは、小さく息を吐いた。
「……ずるいですね(笑)」
「騎士は、誓いに嘘をつかない。」
その言葉に、胸が温かくなる。
蒼の刻印は、もう暴れていなかった。
静かに、確かに、そこにある。
それは束縛であり、
同時に――帰る場所だった。
この夜、レオは理解する。
異世界に転生した理由。
それは、ただ生き直すためじゃない。
この騎士と、
互いを選び続けるためだったのだと。
王城の私室。
窓の外には月が高く昇り、淡い光が石床に落ちていた。
静かすぎるほどの空間で、レオは寝台の縁に座り、胸元の刻印に手を当てる。
熱は、もう隠しようがなかった。
「……騒がせてますね…」
自嘲気味に言うと、背後から気配が近づく。
「お前のせいじゃない。」
カイルの声は、いつもより低い。
「刻印が、限界だ…」
振り向くと、蒼い瞳が、まっすぐにこちらを捉えていた。
逃がさない視線。
だが、そこにあるのは強制ではない。
「……確認する。」
1歩、近づく。
「今夜、誓約を結べば、後戻りはできない。」
「守護ではなく、契りになる」
言葉は静かだが、重い。
「それでも……お前は、俺を選ぶか?」
胸が鳴る。
怖さがないわけじゃない。
けれど、ここまで来て。
この人の腕の中を知ってしまって。
レオは、ゆっくりと立ち上がった。
「……選びます。」
1度、言葉を切る。
「ただ……縛られる覚悟は、まだ完璧じゃないです。」
正直な気持ち。
「でも……」
視線を逸らさずに、続ける。
「カイルに、触れられない未来のほうが……嫌です。」
一瞬、空気が止まった。
次の瞬間、強く、確かに抱きしめられる。
「……後悔は、させない…」
耳元で、低く誓われた。
「俺のすべてで、お前を守る。」
刻印が、眩しいほどに光を放つ。
蒼い熱が、2人の間を行き交う。
「触れるぞ…」
確認の声。
レオは、小さく頷いた。
次の瞬間、唇が重なる。
今度は、逃げないキス。
深く、確かに、互いを確かめ合うように。
指先が絡み、体温が溶け合う。
言葉は少なく、息だけが重なる。
刻印が、強く脈打った。
「……応えている…」
カイルの声が、かすれる。
「誓約を、受け入れている」
それ以上は、言葉にならなかった。
夜は深く、長い。
互いの存在を刻みつけるには、十分すぎるほどに。
やがて、蒼い光が静まり、熱がゆっくりと引いていく。
レオは、カイルの胸に額を預けたまま、息を整えていた。
「……終わった?」
「いいや。」
髪に、優しく指が通る。
「始まった。」
静かな声。
「お前はもう、俺の誓約相手だ。」
「逃げ場は?」
冗談めかして言うと、低く笑われる。
「与えない。」
即答。
だが、その声は、ひどく甘い。
「だが、選ばせ続ける。何度でも、俺を選べ。」
レオは、小さく息を吐いた。
「……ずるいですね(笑)」
「騎士は、誓いに嘘をつかない。」
その言葉に、胸が温かくなる。
蒼の刻印は、もう暴れていなかった。
静かに、確かに、そこにある。
それは束縛であり、
同時に――帰る場所だった。
この夜、レオは理解する。
異世界に転生した理由。
それは、ただ生き直すためじゃない。
この騎士と、
互いを選び続けるためだったのだと。
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