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第8話
呉越同舟(ごえつどうしゅう)
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決戦の舞台は、明日の夜。
鏑木が秘密裏に会合を開くという、都内の高級料亭だ。
俺たちは作戦会議のため、一時的に霧島をセーフハウスに入れた。
かつて俺たちを追い詰めた男が、今は同じテーブルで地図を広げている。奇妙で、胃が痛くなるような光景だ。
「鏑木の護衛は10人。全員、手練れだ」
「正面突破は愚策だな。……俺が裏口から陽動をかける。その隙に親父たちが突入しろ。」
「お前が逃げる可能性は?」
「ないね。鏑木の首を取らなきゃ、俺に明日はないんでね。」
淡々と進む会議。
ふと、休憩中に霧島が俺に話しかけてきた。タバコを吹かしながら、品定めするような目で俺を見ている。
「なぁ、湊くん。……親父のどこがいいんだ?」
「は?」
「ヤクザなんざ、いつ死ぬか分からんクズばかりだ。堅気に戻るチャンスは何度もあったろうに...」
俺はコーヒーを飲み干し、霧島を睨み返した。
「理屈じゃないよ。……それに、クズだとしても、厳は約束を守る。アンタとは違うから。」
「手厳しいな(笑)」
霧島は面白そうに笑った後、ふと真顔になって声を潜めた。
「……忠告してやるよ。今回の鏑木を殺ったとしても、終わりじゃないぞ?」
「どういう意味?」
「本家の後ろには、もっと厄介な『政治屋』や『海外のマフィア』が絡んでるって噂だ。鏑木なんて、トカゲの尻尾に過ぎないかもしれん。」
その言葉に、俺は背筋が寒くなるのを感じた。
関西本家すらも、何かの駒に過ぎないのか?
霧島はそれ以上語らず、紫煙を吐き出した。
「ま、生き残れたら話してやるよ。俺が死ななければな。」
「……メタなこと言わないでよ。」
俺は溜息をついた。
こいつは信用できない。でも、こいつの言う「さらに大きな闇」の存在は、嘘には聞こえなかった。
その時、厳が部屋に戻ってきた。
2丁の拳銃を携え、その目は完全に「死神」のものになっていた。
「行くぞ。……今夜で全て終わらせる。いや、始まりか?」
俺は立ち上がり、厳の隣に並んだ。
右には愛する暴君。左には食えない裏切り者。
最悪で最強の布陣。
雨が上がりかけた東京の夜へ、俺たちは滑り出していく。
本家との全面戦争。
そして、その先に見え隠れする、まだ見ぬ巨大な敵の影。
俺たちの戦いは、どうやら簡単には終わらせてもらえないらしい。
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「お前が逃げる可能性は?」
「ないね。鏑木の首を取らなきゃ、俺に明日はないんでね。」
淡々と進む会議。
ふと、休憩中に霧島が俺に話しかけてきた。タバコを吹かしながら、品定めするような目で俺を見ている。
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「手厳しいな(笑)」
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「……忠告してやるよ。今回の鏑木を殺ったとしても、終わりじゃないぞ?」
「どういう意味?」
「本家の後ろには、もっと厄介な『政治屋』や『海外のマフィア』が絡んでるって噂だ。鏑木なんて、トカゲの尻尾に過ぎないかもしれん。」
その言葉に、俺は背筋が寒くなるのを感じた。
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「……メタなこと言わないでよ。」
俺は溜息をついた。
こいつは信用できない。でも、こいつの言う「さらに大きな闇」の存在は、嘘には聞こえなかった。
その時、厳が部屋に戻ってきた。
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「行くぞ。……今夜で全て終わらせる。いや、始まりか?」
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右には愛する暴君。左には食えない裏切り者。
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雨が上がりかけた東京の夜へ、俺たちは滑り出していく。
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俺たちの戦いは、どうやら簡単には終わらせてもらえないらしい。
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