中年はチートなしでもなんとかなる -異世界に来たので欲望のまま生きてみる-

ながれ

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6章 中年は領主になる

第56話 王都招聘って話

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誤字訂正、ご意見ご感想などもお待ちしております。
作者の励みになります。
これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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それから3か月は平和?に日々が流れた。
私が起こした実験?の噂はそれから1週間もしないうちにフランシスでも噂されるようになっており
流石のダットンも抑え込む事ができなかったようだ。
しばらくして、王都の騎士団がダットンを王都に連行。
暫定統治としてベガスはブランディング領に吸収されている。

ダットン邸があった場所は私が一旦更地に戻し、ダンジョンの入り口を露出させた。
今では冒険者に開放して討伐を行ってもらっているが、私の実験のせい?なのか
かなりの頻度で魔物が現れるらしく、ベガスの街では魔物の素材が暴落している。

暴落を食い止めるため、ベガスの街の商人たちとも話をし、ブランディング伯が一定量を買い取り、
価格維持に努めている。サーシャは急に税収が増えたブランディング領の統治で毎日忙しくしている。

私は、王都の自宅とフランシスの自宅を異空間でつなごうとしてみたがあまりに距離がありすぎるため、
一度には繋げず。中継地点として、4か所に分厚い鉄の箱を埋設し、そこを中継して何とか異空間をつなげた。
今では王都とフランシスは私と使用人たちに限り、歩いて15分で行き来できる。

王都の雑貨屋と賃貸の管理をミューリ、シュレーム組に任せ、
フランシスとベガスの統治を、サーシャ、ユーリナで行ってもらっている。
ダンジョンにレベル上げに行ってもらっていたメンバーはフランシス邸の護衛と
フランシスとベガスにあるダンジョンの管理を行ってもらっている。

雑貨屋の家族は非常に人当たりが良かったのかかなり王都になじんでいる。
ちなみに魔道ライターや魔道水筒はかなり冒険者に人気で、品薄にはならないものの、
価格が最初の金貨1枚では間に合わず、金貨3枚ほどで売られるようになっている。

私は、魔道ライターや魔道水筒に小型のくず魔石を使った簡易版を作り、
その作成をフランシスの鍛冶師たちに任せるようにした。
魔道キッチンや魔道トイレに使用している廃棄物処理空間につなぐプレートを1000枚ほど作成し、
これももうすぐ量産体制に入れるので、フランシスとベガスは衛生面でかなり綺麗な街になるだろう。

魔道具制作にかなりの人員が動いてくれるようになったので、ベガスの街を少し拡張して
工場も一応作った。これから徐々に職人たちが増えていくだろう。

ベガスの争乱から3か月経ったころ、私は王都の王立図書館に籠っていた。
まぁ外の時間にしては数日もかかっていないのであるが、
私が貴族になり、ある特典が使えるようになったので、今日は禁書庫に入り浸っている。
流石に禁書だけありかなりディープな内容の本も多数存在した。
異空間の時間に換算するなら既に30年くらいここの本を研究している。
若返りの魔法陣も使用し、肉体年齢が上がりすぎないように注意はしている。

興味深かった内容をいくつか研究した。
一つは、胸にもらった『洗礼』について。
あれはアザであることには間違いないのだが基本的に使える魔法の等級を表しているようだった。
ある研究書では、『初級』『中級』『上級』『特級』『神級』と分類されていたが、
私がもらっているものは現在『特級』。実は空間魔法は『特級』分類のようだ。
等級が下位の属性は基本的に習得可能のようだが、それらを扱うためにはその聖痕なるアザが
それを許容する等級でなければならないらしい。
じゃぁ『神級』をと思い調べてみたが、その模様はどこにも記載が見当たらなかった。
ちなみに『空間魔法』についての詳細もわかり、術者が死んでも魔力が自然発散するまでしばらくは大丈夫なようだ。
大体、トルネバックくらいの大きさの空間なら50年ほど維持されるらしい。

古い書籍などを見るとMPが5000を超える人もザラにいたようだ。
いろんな複合魔法の研究もおこなわれていたようで、風魔法による効果範囲拡大についてもちゃんと書いてあった。
『あれっ?』と思い年代順に並べてみると、大体MPが多い人たちがいたのは今私が居る世界の600年ほど前。
若返りの魔法陣の本が書かれたのが80年前くらい。たまたま時代がズレただけなのだろうが、
もし時代がかぶっていたら今頃不老不死の人々ばかりになっていただろう。

魔力が多い時代の人々はその有り余る魔力を使って魔法の研究を進めていたようだが、
かえって魔法陣の研究はそれほどされなかったようだ。
魔力が多い時代の人々は互いに競い合って、結果戦争が起きてしまったらしい。
各地で魔法による大戦争が起きると、魔法が使えない人々から排斥にあい、次第に魔力量が多い人々は減少していった。
その結果、魔力量が少ない魔導士だけが残り、魔法陣の研究が発展していった。
そんな流れなんだろう。

魔力量を増やす研究に関しては一つの禁忌が書かれていた。
『吸精の魔法陣』というものだった。
それはその魔法陣内にいる限りドンドン魔力を吸われるという魔法陣らしい。
生まれて間もない赤子のベッドにそれを仕組み、小さいうちにどんどん魔力枯渇を発生させる。
結果的に10歳になるころには魔力量7000ほどになるというのだから、人とは業が深い生き物だ。
幼児虐待なんてレベルじゃない気がする。まぁ親も子供の為と思って一時期流行っていたらしいが、
魔法戦争頃には『吸精の魔法陣』自体が禁忌扱いで使用されることはなくなったらしい。

もし、若返りの魔法陣を開発した人が貴族やそれに類する人になってこの書物を読んでいたら。
きっと『吸精の魔法陣』も使用していただろう。ほんのちょっとしたボタンの掛け違いなのか、神様の悪戯なのか。
たまたまその両方を呼んでしまった私は、ただタイミングが良かっただけなのだろうか。
そんなことを考えることもあったが、結果的に『吸精の魔法陣』はどの書物にもそれが存在していたことは書かれているが、
その魔法陣自体を記した本はなかった。さすが禁忌である。

その他にも『空間魔法』のさらに上位として『時空間魔法』というのも存在したらしい。
これこそ『神級』なのか?と思ったが、聖痕としては『特級』の範疇のようだった。

本の中には面白い研究内容が書かれていた。

『ある時、私の書斎にショーンが転移してきた。
転移した途端、魔力枯渇で倒れたので、私はショーンを奥の寝室で休ませた。
それから1時間ほど後に私の家の玄関にショーンが訪ねてきた。
先ほど来たショーンはまだ寝室から出ていないと思ったが、
[時空間魔法が完成した!]というので早速ショーンはそれを唱えるとその場から消えた。
そこは、さっきショーンが転送してきた書斎だった。』

この研究者の手記によると同じ時間に2人のショーンが存在したらしい。
何だが異世界というよりオカルトの分類だと思った。
MP5000が珍しくない時代に1時間過去に戻っただけで魔力枯渇するのだから、
今の私が使ってもさすがに時間を戻ることは難しそうだった。

さすが王都の禁書庫である非常に面白くまた、研究のしがいがあった。
また丸1日異空間にこもってしまい、実質40年ほどの時間を過ごしていることになる。

今回は番の鳥や獣も異空間に連れ込んでいるので、食べ物のレパートリーで困ることはなかった。
王都の家からミューリやシュレームも時々読んでいたので、
言葉を忘れるというほどのこともなかった。

そんな平和な日々を過ごしているとき、フランシスに王から手紙が来た。
内容的にはベガスを正式にブランディング領に併合することと、
今回の働きに対し、褒賞を与えるので王城に来い。という内容だった。
<本当に王都にいるんだけど。。。>

この王都への呼び出しの手紙のおかげで、私は今回の黒幕とご対面することになる。
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