中年はチートなしでもなんとかなる -異世界に来たので欲望のまま生きてみる-

ながれ

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6章 中年は領主になる

第58話 異世界転移の謎って話

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これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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『ユリママ』のこの世界での本当の名前は『リリス・エステラーゼ』

彼女は今までのことや今の状況に関して淡々と語りだした。

彼女の話を要約すると以下のようになる。

彼女はこの世界で生まれた。
15歳の時に天啓で授かったスキルは『魅了』。
彼女はそのスキルを活かし多くの男性を虜にしていった。
若いころは王妃にでもなろうかと思っていたらしいが、
王族の暮らしは窮屈そうなので、エリス教本部の司祭という今の地位まで一気に上り詰めた。

男たちから貢いでもらったお金で『聖魔法』を手に入れてからは
本部の司祭とちょろっっと篭絡しただけで司祭までこれたらしい。
一番上の位である司教まで上り詰めようかと思ったらしいが、教義で司教には男しかなれないらしく、
今ではエリス教本部を裏で操って、好き勝手にお金を使って暮らしているらしい。

彼女がこちらの世界で40歳を迎えた頃、
その衰えていく肉体と、重ねていく年齢に耐えられなかった。
今までたくさんの男たちを魅了し続けた美貌も徐々に衰えていく。
そんな暮らしの中で、彼女は2つのロストテクノロジーアイテムとである。

1つはサキュバスの杖。
どうも効果的には『吸精の魔法陣』の元ネタなのか?と思うような効果で、
相手の魔力や生命エネルギーを吸収して自分のエネルギーへと変える。
生命エネルギーを吸われた方は息絶えるか、少なくとも廃人になるらしい。

彼女はその地位とお金の力で最初は奴隷たちから『吸精』を行っていた。
しかし、若返りとなるとかなりのエネルギーを必要とするらしく、
次第に、彼女が奴隷を虐待しているようなうわさが立つようになってしまった。

折角若返っても、今の地位を手放したくないと思っていた彼女は、
もう一つのアイテムとであう。

『天寿転送の腕輪』というものらしい。能力は異世界転送。
私が住んでいた現代と行ったり来たりできる能力があるらしい。
但しそれにもかなりの魔力が必要らしく若返りと転送の魔力を考えると、
人ひとりの命でも少し足りないくらいのようだ。

それから彼女は王宮に仕える錬金術師を篭絡し、異世界の人間を転送させる霊薬を作らせた。
かなり貴重な材料を必要としたらしく、王宮の宝物庫から拝借した錬金術師は霊薬の完成後
死罪になったらしい。

最初に送り込んだ20代の若者は、冒険者になり彼女と再会を果たしたが、
『吸精』後に現代に送り返すと自殺したらしい。
次に送り込んだ30代の若者は彼女に再開する前に魔物に殺されてしまったらしい。
さらに送り込んだ50代の男性は、かなりいいところまで成長し、彼女と再会を果たしたが、
『吸精』後に現代に戻っても行方不明になってしまったらしい。

彼女がそんな話を私にしたのは、
まず、再開までにかかった期間が最短であること、実際には送り込まれて約5年らしいが、
早かった最初の若者でも会うまでに8年かかったらしい。
それとできれば伯爵にまで上り詰めたその能力を是非生かしたいという事で、
向こうに戻っても精神崩壊しないでね。ってことで話したらしい。

ちなみに、今も私の股間でしきりに楽しんでいる彼女ではあるが、
これは彼女的には私にご褒美をあげている最中という意味らしい。

私としては実年齢で言えば120歳はとうに超えている。
体の欲望に関してもユーリナ、ミューリ、シュレーム、サーシャで十分に満たされている。
彼女のスキル『魅了』の効果はあるのだろうが、今は物理的に拘束されているので
特にそれほど動こうとは思わない。
まぁ肉体自体は40歳の中年とはいえ下はギンギンになっているのだから欲望がないわけではない。
ただ何となく冷めているというか、あれほど好きだった『ユリママ』であると思っても、身体のコミュニケーションよりもキャンプの話題なんかで盛り上がっていたころの方が楽しかった。

「ユリママ、じゃなかったリリスは実際いくつなの?」

『女性に年を聞くのはタブーでしょ。あっいい。』

彼女は行為に夢中なのか一人膝の上で跳ねている。

それからひとしきり絡み合ったが、私が果てることは結局なかった。

『は~久しぶりだったけどサカイさんなかなか良かったわよ。
それじゃぁそろそろ、その力をいただくわね。』

若返りの魔法陣のことを教えてもよかったんだろうが、こうやって他人の人生を弄んできたこの女に、教えてあげる義理も感じなかった。

彼女は裸のまま腕輪と杖を取った。

『あなたのおかげでまた更に私は若く美しく生きることができるわ。
ありがとね。それじゃぁさようなら。もう会うこともないかもね。』

リリスがそういうと杖の先端が光った。
体中からごっそり力が奪われていく。が死ぬほどという事でもない。
というか無理やり体中の魔力を吸い取られている感じ。
しばらくその杖をかざしていた彼女は、満足したのだろうか。

『さて、あなたは生き残るのかしら。』
不気味な笑みを浮かべて左手の腕輪を掲げる。

『リターン!!』

私の意識はそのまま真っ白になった。
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