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7章 中年は色々頑張ってみる
第65話 魔法が使えない体って話
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お気に入り設定ありがとうございます。
誤字訂正、ご意見ご感想などもお待ちしております。
作者の励みになります。
これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
-------------------------------------------------------------
ニテと二人でチェスターの道を歩いて冒険者ギルドへ向かう。
以前はこの裏の広場で魔法を教えてもらった。
冒険者ギルドに到着して食堂で朝食を食べる。
お代はすべてニテが払ってくれた。
リースはまだダンジョンから戻っていないらしく、
『また後で来るよ。』と伝えて私たちは神殿に向かうことにした。
ニテは普段神殿での回復などをお手伝いしている。
ウカンデ神殿長は基本的に昼間は書類仕事ばかりらしく、
シズンデと二人で、回復依頼に来た冒険者たちの治療を行っている。
ダンジョンが近いこともあり、1日に数人は回復依頼に来るので、
神殿もなかなか稼げるらしい。
--- コンコン ---
「どうぞー。」
中からウカンデ神殿長の声がする。
ニテは教会の祭壇の近くでシズンデと今日のお勤めをしているらしい。
「お久しぶりです。神殿長。」
「おぉシュウ君か。久しぶりじゃの~。」
「実はまた洗礼をお願いしたく伺いました。」
王都の本で読んだ聖痕は基本的に
『初級』『中級』『上級』『特級』『神級』
と分類されていたが、実は洗礼とは『初級』の聖痕の事である。
『初級』であっても、水魔法や火魔法は若干使えるようになる。
本の中では『生活魔法』といった表現がされていた。
攻撃に利用できるほどの威力を出すには『中級』程度が必要で、
風魔法や土魔法は『上級』、聖魔法や闇魔法、空間魔法などは『特級』となるようだ。
今の異世界では、そもそも『初級』の聖痕は皆が『洗礼』として受けているようだが、
それでも魔法が使えないのは単純に魔力操作などが分からないからだろうと推測される。
『実は洗礼を受けるだけで火魔法と水魔法が使える』なんて公表すれば、
そもそも火魔法の加護など誰も受けには来なくなるだろう。
現代に転送される前の私は『特級』だったが、今はそもそも聖痕自体がないので、
魔法そのものが使えない為、火魔法や水魔法が使えるだけでもかなり助かる。
「実は、以前いただいた洗礼と加護が消えてしまいまして。」
「ん?なんだと~~~!?」
ウカンデ神殿長がびっくりして立ち上がった。
「いや~色々ありまして、洗礼のあざ自体が消えてしまいました。」
私は洋服をまくり左胸を見せると、ウカンデ神殿長は目を剥きださんばかりに驚いている。
「洗礼が消えるなぞ、聞いたこともないぞ!」
ウカンデ神殿長は不思議そうに私の左胸を凝視している。
「きっ寄付なら返さんぞ!一度、寄進いただいたものだからな。」
はっとして出てきた言葉がそれだったので、ウカンデ神殿長も結構俗物だな~と思った。
まぁ司祭のリリスがあれなのだから、はっきり言って教会なんかも俗物なのかもしれない。
「あっえっ?いやそりゃお金を返してもらえるならありがたいですが、
そうじゃないです。まぁできればもう一度、洗礼をいただけないかと・・・」
ウカンデ神殿長は『お金を返せ!』と言われるわけじゃないことにちょっと安心していた。
「まっまぁ、そっそうか、まぁ洗礼くらいなら良いじゃろう。」
私の左胸に手をそっと手をあてて魔力を込めた。
しかし、いくら待っても私の左胸にはアザ一つ付かない。
本来、子供が生まれたときに、近くの神殿などで洗礼を受け、
それは一生消えることはない。
私の場合は現代と異世界を行き来したことことにより、
それが消えてしまったのだろう、ならばもう一度刻めばいい。
と思っていた。
ウカンデ神殿長の額には汗が流れている。
どれだけ時間が経っても私の左胸にアザは刻まれなかった。
「「ん~~~~~~。」」
二人でうなってみたが、理由すら分からない。
『初級』といえども、聖痕がなければ魔力を集中できない。
それからしばらくウカンデ神殿長は頑張ってみたが、
一向にアザが付かないまま魔力切れ寸前となる。
「はぁはぁはぁはぁ。お主はいったいどんな体をしとるんじゃ、
なぜ消えたのかも分からんが、今も刻めん。なぜじゃ。」
「いや、私にもわかりませんが、刻めませんか?」
「何度もやっておるが、傷一つついてはおらん、なぜじゃ。」
それからしばらく頑張ってくれたが、原因が分からないまま
私はしばらく魔法が使えない体となった。
途中でニテやシズンデさんも来てくれたが、
ウカンデさん以外は加護を付けられないので、
不思議そうに見守るしかなかった。
お昼も過ぎ、他に方策が浮かばない状態になってしまったので、
私は一旦冒険者ギルドのリースに会いに行くことにした。
理由は1つ、ギルドカードだ。
ギルドカードをなくした場合、再発行することはできる。
しかし、本来ならばお金がかかる。今の私にはお金がない。
だからこそリースにお願いして、
何とかツケでギルドカードの再発行をお願いしたかったのだ。
自分のステータスを見ればいろいろと謎が解けるという考えもあった。
誤字訂正、ご意見ご感想などもお待ちしております。
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これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
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ニテと二人でチェスターの道を歩いて冒険者ギルドへ向かう。
以前はこの裏の広場で魔法を教えてもらった。
冒険者ギルドに到着して食堂で朝食を食べる。
お代はすべてニテが払ってくれた。
リースはまだダンジョンから戻っていないらしく、
『また後で来るよ。』と伝えて私たちは神殿に向かうことにした。
ニテは普段神殿での回復などをお手伝いしている。
ウカンデ神殿長は基本的に昼間は書類仕事ばかりらしく、
シズンデと二人で、回復依頼に来た冒険者たちの治療を行っている。
ダンジョンが近いこともあり、1日に数人は回復依頼に来るので、
神殿もなかなか稼げるらしい。
--- コンコン ---
「どうぞー。」
中からウカンデ神殿長の声がする。
ニテは教会の祭壇の近くでシズンデと今日のお勤めをしているらしい。
「お久しぶりです。神殿長。」
「おぉシュウ君か。久しぶりじゃの~。」
「実はまた洗礼をお願いしたく伺いました。」
王都の本で読んだ聖痕は基本的に
『初級』『中級』『上級』『特級』『神級』
と分類されていたが、実は洗礼とは『初級』の聖痕の事である。
『初級』であっても、水魔法や火魔法は若干使えるようになる。
本の中では『生活魔法』といった表現がされていた。
攻撃に利用できるほどの威力を出すには『中級』程度が必要で、
風魔法や土魔法は『上級』、聖魔法や闇魔法、空間魔法などは『特級』となるようだ。
今の異世界では、そもそも『初級』の聖痕は皆が『洗礼』として受けているようだが、
それでも魔法が使えないのは単純に魔力操作などが分からないからだろうと推測される。
『実は洗礼を受けるだけで火魔法と水魔法が使える』なんて公表すれば、
そもそも火魔法の加護など誰も受けには来なくなるだろう。
現代に転送される前の私は『特級』だったが、今はそもそも聖痕自体がないので、
魔法そのものが使えない為、火魔法や水魔法が使えるだけでもかなり助かる。
「実は、以前いただいた洗礼と加護が消えてしまいまして。」
「ん?なんだと~~~!?」
ウカンデ神殿長がびっくりして立ち上がった。
「いや~色々ありまして、洗礼のあざ自体が消えてしまいました。」
私は洋服をまくり左胸を見せると、ウカンデ神殿長は目を剥きださんばかりに驚いている。
「洗礼が消えるなぞ、聞いたこともないぞ!」
ウカンデ神殿長は不思議そうに私の左胸を凝視している。
「きっ寄付なら返さんぞ!一度、寄進いただいたものだからな。」
はっとして出てきた言葉がそれだったので、ウカンデ神殿長も結構俗物だな~と思った。
まぁ司祭のリリスがあれなのだから、はっきり言って教会なんかも俗物なのかもしれない。
「あっえっ?いやそりゃお金を返してもらえるならありがたいですが、
そうじゃないです。まぁできればもう一度、洗礼をいただけないかと・・・」
ウカンデ神殿長は『お金を返せ!』と言われるわけじゃないことにちょっと安心していた。
「まっまぁ、そっそうか、まぁ洗礼くらいなら良いじゃろう。」
私の左胸に手をそっと手をあてて魔力を込めた。
しかし、いくら待っても私の左胸にはアザ一つ付かない。
本来、子供が生まれたときに、近くの神殿などで洗礼を受け、
それは一生消えることはない。
私の場合は現代と異世界を行き来したことことにより、
それが消えてしまったのだろう、ならばもう一度刻めばいい。
と思っていた。
ウカンデ神殿長の額には汗が流れている。
どれだけ時間が経っても私の左胸にアザは刻まれなかった。
「「ん~~~~~~。」」
二人でうなってみたが、理由すら分からない。
『初級』といえども、聖痕がなければ魔力を集中できない。
それからしばらくウカンデ神殿長は頑張ってみたが、
一向にアザが付かないまま魔力切れ寸前となる。
「はぁはぁはぁはぁ。お主はいったいどんな体をしとるんじゃ、
なぜ消えたのかも分からんが、今も刻めん。なぜじゃ。」
「いや、私にもわかりませんが、刻めませんか?」
「何度もやっておるが、傷一つついてはおらん、なぜじゃ。」
それからしばらく頑張ってくれたが、原因が分からないまま
私はしばらく魔法が使えない体となった。
途中でニテやシズンデさんも来てくれたが、
ウカンデさん以外は加護を付けられないので、
不思議そうに見守るしかなかった。
お昼も過ぎ、他に方策が浮かばない状態になってしまったので、
私は一旦冒険者ギルドのリースに会いに行くことにした。
理由は1つ、ギルドカードだ。
ギルドカードをなくした場合、再発行することはできる。
しかし、本来ならばお金がかかる。今の私にはお金がない。
だからこそリースにお願いして、
何とかツケでギルドカードの再発行をお願いしたかったのだ。
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