~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A

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62話

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 翌日からもその勢いのままいくつかのAランクダンジョンに挑み、その全てできちんとボスを討伐することが出来ていた。

「イザベルさんが強いお陰でかなり楽出来るわね」

「本当に強いよね。一人Sランクとしてもやっていけそうなくらいに」

 色々とダンジョンに潜っていて分かったのだが、イザベルさんの実力は凄まじかった。弓使いとして一切攻撃を外さないのもそうだけど、何より凄かったのはその威力。

 イザベルさんの弓矢は一発でAランクのモンスターを葬り去るレベルの威力を持つのだ。

 それも弓矢自体は探索者用の道具店で購入できる特別に強いわけではないものを使用しているというのにだ。

 元々イザベルさんが異世界で愛用していたとされる弓矢を使った場合はどんな破壊力になるのだろうか。

 俺や杏奈さんが防御出来なさそうな位置から攻撃をしてくるモンスターを的確に打ち抜いて守ってくれる。

 二人で前に出て戦うとどう頑張っても被弾してしまうのでこれは非常に助かった。

 俺はスキルを獲得するために必要な被弾だと勝手に納得することが出来たけれど、杏奈さんはそうはいかないからね。

『年季が違うからな。戦ってきた歴の分私が強いだけで、二人とも立派な才能を持っている』

「でも、今の状態だとイザベルさんに寄生しているだけみたいな感じがして申し訳ないよ」

 多分イザベルさんが本気で強くなりたい場合、一人でSランクダンジョンに潜った方が格段に効率的だと思う。

 なのに俺と杏奈さんがSランクに匹敵する実力が足りないから潜らずにこうやって付き合ってくれているのだ。

『気にするな。私としてもいち早く二人に強くなってもらいたいからな』

「何かあるの?」

 イザベルさんの今の言葉は俺たちが気にしていることに対する配慮というよりは、何かしら焦りのような感情があるように見えた。


『いや、何もない。単にレベルという概念によって強くなるウヅキと、職業スキルを持たない代わりに私たちの世界のスキルのルールに縛られず、地球に存在する全てのスキルを獲得できるキサラギがどのような成長を辿るのかが研究者として楽しみなだけだ』

「研究者?」

『ああ。元々ダンジョンの研究者だったんだ。といっても見習いだがな』

「だからスキルとかダンジョンに関する知識が豊富だったわけね」

『そういうことだ。だから早く次のダンジョンに行こう』

「そうね。で飛鳥、どうかしたの?」

「いや、何でもないよ」

 イザベルさんが研究者であることも、俺たちの成長に興味があることも事実だとは思うけれど、それが一番の理由ではない気がする。絶対に何かを隠している。

 ただ、俺たちへの悪意は感じられないからイザベルが本当の理由を話す時まで待つことにしよう。




「よし、これで攻略完了ね」

『お疲れ様、出会った時と比較しても随分と強くなったな』

 それから追加で2つのAランクダンジョンを攻略したことで、イザベルさんと再会してから1週間で攻略したAランクダンジョンの数は5つとなった。

 お陰で随分と実力が付き、今ならあの地神教の教徒たちを同時に4人までなら相手取れる気がする。

「それでもSランクにはまだまだ届かないみたいだけれどね」

「そうね」

 今までは10レベル上がると1つランクが上がるというのが大まかな目安だったのだが、Sランク以降は15レベル間隔に変更となる。

 Aランクになるために必要なレベルの目安が50だったため、Sランクに必要なレベルの目安は65となる。

 それ以下でも戦闘技術さえあればSランクになれはするものの、俺はレベル56相当で杏奈さんはレベル54なのでかなり無理がある。

 盛れるのはせいぜい3レベルが限界なのだ。

 ということでSランクダンジョンに挑むにはまだまだ先は長い状況だった。

「今日は結構早く攻略出来たし、もう一つ行っとく?」

「アリね。少し物足りなかったもの。イザベルさん、大丈夫かしら?」

『問題ない。私は後衛だから左程疲労していないからな。いくらでも付き合うぞ』

「なら決まりね。さっさと次のダンジョンに行きましょう」

 俺たちは次のダンジョンに行くため、ダンジョンを出て早々に売却を済ませようと役所に向かった。


「----------------------------!!!!」

 その道中、俺たちは大量の外国人に周囲を囲まれてしまった。

「------!!!!!」

 外国人たちは何か俺たちに話しかけてきているのだが、英語ですらない言語が一部混ざっているので解読は不可能である。

「杏奈さん、分かる?」

「英語以外は全く分からないわ。無駄よ」

『つまるところこの人間共は異国の民ということか?』

「そういうこと」

『なるほど、では二人も言語が分からぬと』

「ええ。ただ、敵対されていることだけは分かるわ」

『だな』

 俺たちを囲む武装した外国人たちは、全員銃口をこちらに向けている。


「というわけで皆さん。世界の為に死んでください」

 いくら強くなったとは言っても銃弾は結構なダメージになるので、いかにして躱すかに集中していると、聞きなれた日本語でリーダー格だと思われる一人の外国人が話しかけてきた。

「嫌よ。そもそも私たちが死んだところで世界の為にはならないわよ」

 当然外国人の申し出を受け入れられるわけがないので、杏奈さんは苛立ちながら反発する・

「なりますね。そこの異世界人二人の存在は我々にとって色々と都合が悪いのですよ。軍事的にも、経済的にも」

「経済的?」

 軍事的にというのは俺とイザベルさんが強くなりすぎて日本と世界のバランスが壊れるということだろう。

 だが、経済的に都合が悪いとはなんだ?いくら探索者として強くなったとしても世界の経済を根底から覆す程の出来事が起こるとは思えない。

「そうです。そこの二人の存在によって、将来的にダンジョンが失われてしまうかもしれないのです」
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