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事例1 九十九人殺しと孤高の殺人蜂【エピローグ】
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「さて、さっきも言ったように、0.5係には辞令書も交付されない。謹慎処分でありながら、組織表から名前は抹消されるし、表向きは完全に組織から外される。だから、辞令交付式でさえ、こんな殺風景な場所でやらなきゃならんわけだ。ただ、お前達の上司は俺ってことらしいし、基本的なことは変わらない。まぁ、大きく変わってしまったことが二点ほどあるんだがな」
倉科はアンダープリズンへと続くエレベーターを一暼すると、人差し指を立てた。
「まず一点目。0.5係は通常の捜査員とは違い、地方に縛り付けられることがない。全国のどこを探しても、坂田を収監している地下監獄はここしかない。だが、事件ってのは都合良く近所で起きてくれるわけじゃないだろ? 北は北海道から南は沖縄まで、全国各地で起こり得る。そして、0.5係はそれら全てをフォローしなければならない立場にある。北で事件が起きれば、そちらのほうに向かい、坂田と二人三脚で事件に向き合わなければならない。南で事件が起きた時も――もう言うまでもないな?」
0.5係の主な役割は、事件と坂田の橋渡しをすることである。しかし、坂田はアンダープリズンから動けない。それゆえに、縁達が現場に赴き、事件の情報を仕入れなければならないということか。試験的に導入された係のようであるし、この辺りはまだ整備が行き届いていないのだろうが、これまでは地方だけだった管轄が、全国へと広がることになる。縁は倉科の言葉を噛み砕き、自分の中での解釈を進める。
「そして、これが二点目。これまでは当たり前のように署に出向いていただろうが、表向きは謹慎処分であるお前達は、これまで通りに署に顔を出すわけにはいかない。言ってしまえば、お前達は拠点となるべき場所を失ったわけだ。では、今後の拠点はどこになるのか――それは、ここだよ」
倉科はそう言うと、自分の足元を指差した。その指が差す先には、コンクートの壁を隔てて地下監獄が広がっている。
「アンダープリズン……ってことですか?」
縁は返ってくる言葉がどんなものなのか、あらかた想像がついていながらも問うてみた。これで、倉科が「いや、ブラジルだ」なんて小洒落たジョークを言おうものなら大したものであるが、しかし現実はそうはいかない。まぁ、地球単位で日本の裏側に位置するブラジルへの出向など、もはや意味が分からないが。
「その通りだ。アンダープリズンで使用されていない詰め所を改装して、そこを捜査一課0.5係として運用する話で進められているよ」
倉科はアンダープリズンへと続くエレベーターを一暼すると、人差し指を立てた。
「まず一点目。0.5係は通常の捜査員とは違い、地方に縛り付けられることがない。全国のどこを探しても、坂田を収監している地下監獄はここしかない。だが、事件ってのは都合良く近所で起きてくれるわけじゃないだろ? 北は北海道から南は沖縄まで、全国各地で起こり得る。そして、0.5係はそれら全てをフォローしなければならない立場にある。北で事件が起きれば、そちらのほうに向かい、坂田と二人三脚で事件に向き合わなければならない。南で事件が起きた時も――もう言うまでもないな?」
0.5係の主な役割は、事件と坂田の橋渡しをすることである。しかし、坂田はアンダープリズンから動けない。それゆえに、縁達が現場に赴き、事件の情報を仕入れなければならないということか。試験的に導入された係のようであるし、この辺りはまだ整備が行き届いていないのだろうが、これまでは地方だけだった管轄が、全国へと広がることになる。縁は倉科の言葉を噛み砕き、自分の中での解釈を進める。
「そして、これが二点目。これまでは当たり前のように署に出向いていただろうが、表向きは謹慎処分であるお前達は、これまで通りに署に顔を出すわけにはいかない。言ってしまえば、お前達は拠点となるべき場所を失ったわけだ。では、今後の拠点はどこになるのか――それは、ここだよ」
倉科はそう言うと、自分の足元を指差した。その指が差す先には、コンクートの壁を隔てて地下監獄が広がっている。
「アンダープリズン……ってことですか?」
縁は返ってくる言葉がどんなものなのか、あらかた想像がついていながらも問うてみた。これで、倉科が「いや、ブラジルだ」なんて小洒落たジョークを言おうものなら大したものであるが、しかし現実はそうはいかない。まぁ、地球単位で日本の裏側に位置するブラジルへの出向など、もはや意味が分からないが。
「その通りだ。アンダープリズンで使用されていない詰め所を改装して、そこを捜査一課0.5係として運用する話で進められているよ」
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