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事例4 人殺しの人殺し【解決篇】
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「話を元に戻すぞ。レジスタンスリーダーの件がどれだけお粗末だったかって話だ」
もう、最大の謎は解けてしまっていた。レジスタンスリーダーが握っていた鍵。それは世界で唯一の屋上の鍵だった。それがなければ屋上に鍵をかけることはできない。しかし、倉科達が駆け付けた際、屋上にはしっかりと鍵がかかっており、そして現場にはレジスタンスリーダーと縁しかいなかった。
犯人はどのようにして現場を立ち去ったのか――。縁の証言と現場の状況から、そのような謎が浮かび上がってきたわけであるが、蓋を開けてみれば答えは簡単だったのだ。
犯人は現場から立ち去ってなどおらず、倉科達が駆け付けた時も、その場にいた。つまり、あれは巨大な密室でもなんでもなかったのだ。小さな廃ビルの屋上で起きた殺傷事件にすぎなかったのである。もちろん、姉である円が屋上から飛び降りた――なんて事実はない。なぜなら、円もまた倉科達が駆け付けた時、現場にいたのだから。
坂田も倉科と同じようなことを並べ立て、円をとにかく貶す、貶す、貶す。それに対して、円は笑みを浮かべてみたり、支離滅裂な返事をしてみたりする。なんだか、子ども同士の意地の張り合いみたいに見えるのは、倉科だけなのだろうか。
「お前が現場にいて、レジスタンスリーダーを殺害した上で、妹のほうと人格交代をした。その際、妹にまた嘘でも吹き込んだんだろうなぁ。状況さえ把握できていなかった妹のほうは妹のほうで、お前のお粗末な嘘を信じちまったわけだ。まぁ、飛び降りた……なんて、後で調べれば嘘だと分かるような嘘だったわけだが」
坂田はそこで呆れたかのように溜め息を漏らした。殺人蜂の事件。実際に殺害はされなかったが、その次に狙われた悪食。そして、屋上の密室で殺害されたとばかり思っていたレジスタンスリーダー。これらの全てを紐解く鍵は、たったひとつだけだった。
――山本縁と山本円は同一人物である。
この事実ひとつだけで事件の意味が全く変わってくる。この事件には、頭を使って真剣に考えなければ答えが出ないようなダイイングメッセージは存在しなかった。屋上を密室にするためのトリックもなかった。実に単純明解な事件だったのだ。
「さて、これで分かって貰えたか? お前がどれだけお粗末なことをして来たかがよ。挙げ句、そのままのノリで俺を殺そうなんぞ百年早ぇよ」
もう、最大の謎は解けてしまっていた。レジスタンスリーダーが握っていた鍵。それは世界で唯一の屋上の鍵だった。それがなければ屋上に鍵をかけることはできない。しかし、倉科達が駆け付けた際、屋上にはしっかりと鍵がかかっており、そして現場にはレジスタンスリーダーと縁しかいなかった。
犯人はどのようにして現場を立ち去ったのか――。縁の証言と現場の状況から、そのような謎が浮かび上がってきたわけであるが、蓋を開けてみれば答えは簡単だったのだ。
犯人は現場から立ち去ってなどおらず、倉科達が駆け付けた時も、その場にいた。つまり、あれは巨大な密室でもなんでもなかったのだ。小さな廃ビルの屋上で起きた殺傷事件にすぎなかったのである。もちろん、姉である円が屋上から飛び降りた――なんて事実はない。なぜなら、円もまた倉科達が駆け付けた時、現場にいたのだから。
坂田も倉科と同じようなことを並べ立て、円をとにかく貶す、貶す、貶す。それに対して、円は笑みを浮かべてみたり、支離滅裂な返事をしてみたりする。なんだか、子ども同士の意地の張り合いみたいに見えるのは、倉科だけなのだろうか。
「お前が現場にいて、レジスタンスリーダーを殺害した上で、妹のほうと人格交代をした。その際、妹にまた嘘でも吹き込んだんだろうなぁ。状況さえ把握できていなかった妹のほうは妹のほうで、お前のお粗末な嘘を信じちまったわけだ。まぁ、飛び降りた……なんて、後で調べれば嘘だと分かるような嘘だったわけだが」
坂田はそこで呆れたかのように溜め息を漏らした。殺人蜂の事件。実際に殺害はされなかったが、その次に狙われた悪食。そして、屋上の密室で殺害されたとばかり思っていたレジスタンスリーダー。これらの全てを紐解く鍵は、たったひとつだけだった。
――山本縁と山本円は同一人物である。
この事実ひとつだけで事件の意味が全く変わってくる。この事件には、頭を使って真剣に考えなければ答えが出ないようなダイイングメッセージは存在しなかった。屋上を密室にするためのトリックもなかった。実に単純明解な事件だったのだ。
「さて、これで分かって貰えたか? お前がどれだけお粗末なことをして来たかがよ。挙げ句、そのままのノリで俺を殺そうなんぞ百年早ぇよ」
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