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ケース5 誕生秘話は惨劇へ【出題編】
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どれくらい走っただろうか。ふと、運転席と後部座席を仕切っていた仕切り板が降りる。久方ぶりに外の景色を見たような気がしないでもない。運転席にいた寺山が振り返った。
「ここから先、多少の揺れが予想されますので」
寺山がそれだけを告げると、再び仕切り板が元に戻る。ここから山道にでも入るのだろうか。普段住んでいるところが田舎の山間であるため、そこまで酷い道のようには見えなかったのであるが、こちらのほうでは酷い道に分類されるのかもしれない。
寺山が予告した通り、これまで振動ひとつなかったと言っても過言ではなかった車内が、多少揺れ始める。それでも、最低限の揺れといった具合であり、そこまで気にするものではなかった。
「さすがですね。どこかの誰かさんとは違って運転が丁寧です」
誰かさん――という言葉と同時に、冥の視線が鯖洲のほうに向けられていた。鯖洲は舌打ちをすると「車の性能の問題だ。この車は良いサスペンションが入ってるんだろうよ」と一言。彼の車に乗せてもらったことはないから比較できないが、確かに揺れると言った割には、そこまで揺れも酷くはなかった。
それ以降も車に揺られることしばらく。ようやく揺れが収まったかと思ったら、後部座席のドアが開く。外から寺山が開けてくれたようだ。
「お待たせしました。到着です」
ほとんど外が見えなかったが、どうやらもう到着したらしい。鯖洲が「もう少し苦戦すると思ったのになぁ――あっさりと到着かよ」と残念そうに呟き落とした。
寺山にエスコートされる形でコトリから順に降りる。乗り込んだ時と同じ順番で車を降りると、車のそばにしゃがみ込むコトリの姿があった。
「傷どころか草木が接触した痕跡さえありませんわ。さすがとしか言えませんわねぇ――」
どうやら、車の塗装面が綺麗なことを褒めているらしい。
「悪かったな。俺の車は道の脇の小枝が当たったり、草木を踏み潰したりで板金と洗車確定だ」
鯖洲が返すと、コトリは小さく首を傾げ、しかし何事もなかったかのように「参りましょう」と立ち上がる。彼女のことはよく知らないが、とりあえず非常にマイペースであることは分かった。
「あ、お嬢。そういえばよ、密室については何か分かってんだよな?」
少し前を行くコトリに鯖洲が訪ねると、コトリはゆっくりと振り返って笑みを浮かべた。
「えぇ、もちろん。あの方法なら間違いなく密室を作り上げることができますわ」
「ここから先、多少の揺れが予想されますので」
寺山がそれだけを告げると、再び仕切り板が元に戻る。ここから山道にでも入るのだろうか。普段住んでいるところが田舎の山間であるため、そこまで酷い道のようには見えなかったのであるが、こちらのほうでは酷い道に分類されるのかもしれない。
寺山が予告した通り、これまで振動ひとつなかったと言っても過言ではなかった車内が、多少揺れ始める。それでも、最低限の揺れといった具合であり、そこまで気にするものではなかった。
「さすがですね。どこかの誰かさんとは違って運転が丁寧です」
誰かさん――という言葉と同時に、冥の視線が鯖洲のほうに向けられていた。鯖洲は舌打ちをすると「車の性能の問題だ。この車は良いサスペンションが入ってるんだろうよ」と一言。彼の車に乗せてもらったことはないから比較できないが、確かに揺れると言った割には、そこまで揺れも酷くはなかった。
それ以降も車に揺られることしばらく。ようやく揺れが収まったかと思ったら、後部座席のドアが開く。外から寺山が開けてくれたようだ。
「お待たせしました。到着です」
ほとんど外が見えなかったが、どうやらもう到着したらしい。鯖洲が「もう少し苦戦すると思ったのになぁ――あっさりと到着かよ」と残念そうに呟き落とした。
寺山にエスコートされる形でコトリから順に降りる。乗り込んだ時と同じ順番で車を降りると、車のそばにしゃがみ込むコトリの姿があった。
「傷どころか草木が接触した痕跡さえありませんわ。さすがとしか言えませんわねぇ――」
どうやら、車の塗装面が綺麗なことを褒めているらしい。
「悪かったな。俺の車は道の脇の小枝が当たったり、草木を踏み潰したりで板金と洗車確定だ」
鯖洲が返すと、コトリは小さく首を傾げ、しかし何事もなかったかのように「参りましょう」と立ち上がる。彼女のことはよく知らないが、とりあえず非常にマイペースであることは分かった。
「あ、お嬢。そういえばよ、密室については何か分かってんだよな?」
少し前を行くコトリに鯖洲が訪ねると、コトリはゆっくりと振り返って笑みを浮かべた。
「えぇ、もちろん。あの方法なら間違いなく密室を作り上げることができますわ」
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