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ケース5 誕生秘話は惨劇へ【出題編】
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「どうやら、俺らのほうが先だったらしい。お嬢達はまだ食堂にでもいるんじゃねぇか」
煙草を吸った分、てっきりこちらが遅くなるとばかり思っていたのであるが、寺山が微動だにせずに待機していることから察するに、先に来てしまったらしい。辺りにもコトリと冥の姿は見受けられなかった。
「全く、女ってのは、どうしてこうも準備に時間がかかるかねぇ――」
コトリより先に車に乗って待っているわけにはいかないのであろう。それに関しては大いに同意できる。これでもし、先に鯖洲が車に乗って待っていようとしたら止めていたと思う。いや、それ以前に、エスコートをするために車の外に出ているであろう寺山が許さないだろう。
待つことしばらく。コトリと冥がやってきた。
「お待たせしましたわぁ。ちょっと準備に時間がかかってしまいまして」
コトリが車に近づくと、寺山が先回りして後部座席のドアを開ける。コトリは「ありがとう」と頭を小さく下げると、車に乗り込んだ。それに続いて冥が後部座席へと乗り込む。車は俗にいうリムジンというやつであり、後部座席には随分と余裕があるようだ。生まれて初めて乗せていただくが、果たしてどんなものなのだろうか。
「ようやく座れるな――」
鯖洲が小さく溜め息を漏らして冥に続いた。それに続いて、斑目も乗車させていただく。
斑目の想像では、ミラーボールが輝き、なんだか知らないが煌びやかというイメージのリムジン。しかしながら、実際はそんなことはなかった。革張りのソファーらしきものがコの字になって並べられているだけ。中央にガラス製のテーブルが設置されてはいるが、大理石を想像していた身からすると、かなりの予想外れである。
「それでは出発いたします」
行き先はあらかじめ聞いているのであろう。寺山が後部座席から顔を覗かせ、コトリへと問う。
「えぇ、お願いしますわ」
コトリの返答に頷くと、運転席側へと回り込む寺山。やはり高級車ということもありエンジン音も静かで、また揺れも少ない。窓の外がカーテンで遮られているため、いつ発車したのか分からなかった。
「さてさて、このリムジンの車幅で、あそこは――やべぇだろうなぁ」
たまたま隣に座る形になっていた鯖洲が独り言のように漏らす。当たり前であるが、リムジンは普通の車より車幅が広く、また何よりも前後に長い。自分の車を出すことを拒否した鯖洲は、果たしてどんな想像をしてニヤついてるのか。
煙草を吸った分、てっきりこちらが遅くなるとばかり思っていたのであるが、寺山が微動だにせずに待機していることから察するに、先に来てしまったらしい。辺りにもコトリと冥の姿は見受けられなかった。
「全く、女ってのは、どうしてこうも準備に時間がかかるかねぇ――」
コトリより先に車に乗って待っているわけにはいかないのであろう。それに関しては大いに同意できる。これでもし、先に鯖洲が車に乗って待っていようとしたら止めていたと思う。いや、それ以前に、エスコートをするために車の外に出ているであろう寺山が許さないだろう。
待つことしばらく。コトリと冥がやってきた。
「お待たせしましたわぁ。ちょっと準備に時間がかかってしまいまして」
コトリが車に近づくと、寺山が先回りして後部座席のドアを開ける。コトリは「ありがとう」と頭を小さく下げると、車に乗り込んだ。それに続いて冥が後部座席へと乗り込む。車は俗にいうリムジンというやつであり、後部座席には随分と余裕があるようだ。生まれて初めて乗せていただくが、果たしてどんなものなのだろうか。
「ようやく座れるな――」
鯖洲が小さく溜め息を漏らして冥に続いた。それに続いて、斑目も乗車させていただく。
斑目の想像では、ミラーボールが輝き、なんだか知らないが煌びやかというイメージのリムジン。しかしながら、実際はそんなことはなかった。革張りのソファーらしきものがコの字になって並べられているだけ。中央にガラス製のテーブルが設置されてはいるが、大理石を想像していた身からすると、かなりの予想外れである。
「それでは出発いたします」
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「えぇ、お願いしますわ」
コトリの返答に頷くと、運転席側へと回り込む寺山。やはり高級車ということもありエンジン音も静かで、また揺れも少ない。窓の外がカーテンで遮られているため、いつ発車したのか分からなかった。
「さてさて、このリムジンの車幅で、あそこは――やべぇだろうなぁ」
たまたま隣に座る形になっていた鯖洲が独り言のように漏らす。当たり前であるが、リムジンは普通の車より車幅が広く、また何よりも前後に長い。自分の車を出すことを拒否した鯖洲は、果たしてどんな想像をしてニヤついてるのか。
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