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わがまま姫とそれが不愉快な仲間達【午後1時〜午後2時】
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【午後1時55分 水落悠斗 公民館内一階】
あの後、春日の提案で公民館内を一通り見て回った。特に注意したのは【トラッペ君】の存在であるが、しかしそれらしいものは一切見つからず、公民館は事実上の安全地帯であることが判明した。
今後の方針として水落達が打ち出した結論は、この安全な公民館に滞在し、他の参加者を待つ――というものだった。幸いなことに公民館の二階からは外の道路が見渡せる。そんなに広い範囲とまではいかないが、それでも地上から探すよりかは参加者を発見しやすい。だから、三人で交代しながら、外を見張ることになった。
雪山などで遭難した時は、闇雲に動くのではなく、一点に留まっていることがセオリー。そのほうが救助する方も探索しやすい。つまり、それと同じく、考えなしに動き回るのではなく、一点に留まっているほうが、他の参加者と遭遇できる可能性も高くなるのではないか――というのが春日の考えだった。他の参加者が動いていることが前提となってしまうが、どうすべきかガイドラインがない状態では、安全性を優先するのが正解だと言えよう。
一階で休んでいた水落は、階段をのぼって二階へと向かう。そろそろ交代の時間だ。
「陸士長、何か動きはあったか?」
すっかり呼び名が陸士長で定着してしつつある池田翼のところに行くと、水落は声をかけた。わざわざライフル銃のレプリカを抱えつつ、しかも窓の下に隠れるようにして外を伺っていた陸士長は、首を横に振った。二階の道路に面した廊下が、たまたま全てガラス窓になっているため、外を見張る分には申し分ない。
「残念ながら動きはなしだ。私達が思っている以上に街が広いのか。それとも、みんなが安全策を第一にして動かずにいるのか――」
そう呟く陸士長の声は、なぜだかボリュームが絞られている。別に姿を隠す必要もなければ、声を聞かれて困ることもない。それなのに窓の下に隠れ、声のボリュームまで絞る辺りは、プロフェッショナルの流儀なのだろうか。ある意味、ここは戦場なのかもしれないが。
「そろそろ交代する。陸士長も少し休んだほうがいいよ」
陸士長から少し距離をとったところに座ると、外を眺めてみる。公民館前の通りは一本。通りの向こうには小さな公園らしきものが見える。水落のスタート地点となった邸宅も確認できた。改めて辺りの景色を見渡してみると、どうやらこの辺りは住宅街のようだった。
「休むとかえって気が滅入ってしまいそうだ。私は訓練を受けているから心配しなくていい。まだ休んでいてくれ」
あの後、春日の提案で公民館内を一通り見て回った。特に注意したのは【トラッペ君】の存在であるが、しかしそれらしいものは一切見つからず、公民館は事実上の安全地帯であることが判明した。
今後の方針として水落達が打ち出した結論は、この安全な公民館に滞在し、他の参加者を待つ――というものだった。幸いなことに公民館の二階からは外の道路が見渡せる。そんなに広い範囲とまではいかないが、それでも地上から探すよりかは参加者を発見しやすい。だから、三人で交代しながら、外を見張ることになった。
雪山などで遭難した時は、闇雲に動くのではなく、一点に留まっていることがセオリー。そのほうが救助する方も探索しやすい。つまり、それと同じく、考えなしに動き回るのではなく、一点に留まっているほうが、他の参加者と遭遇できる可能性も高くなるのではないか――というのが春日の考えだった。他の参加者が動いていることが前提となってしまうが、どうすべきかガイドラインがない状態では、安全性を優先するのが正解だと言えよう。
一階で休んでいた水落は、階段をのぼって二階へと向かう。そろそろ交代の時間だ。
「陸士長、何か動きはあったか?」
すっかり呼び名が陸士長で定着してしつつある池田翼のところに行くと、水落は声をかけた。わざわざライフル銃のレプリカを抱えつつ、しかも窓の下に隠れるようにして外を伺っていた陸士長は、首を横に振った。二階の道路に面した廊下が、たまたま全てガラス窓になっているため、外を見張る分には申し分ない。
「残念ながら動きはなしだ。私達が思っている以上に街が広いのか。それとも、みんなが安全策を第一にして動かずにいるのか――」
そう呟く陸士長の声は、なぜだかボリュームが絞られている。別に姿を隠す必要もなければ、声を聞かれて困ることもない。それなのに窓の下に隠れ、声のボリュームまで絞る辺りは、プロフェッショナルの流儀なのだろうか。ある意味、ここは戦場なのかもしれないが。
「そろそろ交代する。陸士長も少し休んだほうがいいよ」
陸士長から少し距離をとったところに座ると、外を眺めてみる。公民館前の通りは一本。通りの向こうには小さな公園らしきものが見える。水落のスタート地点となった邸宅も確認できた。改めて辺りの景色を見渡してみると、どうやらこの辺りは住宅街のようだった。
「休むとかえって気が滅入ってしまいそうだ。私は訓練を受けているから心配しなくていい。まだ休んでいてくれ」
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