BOOBY TRAP 〜僕らが生きる理由〜

鬼霧宗作

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朝日に包まれながら【午前7時】

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 最後の認証者は――晴美だった。SGTが認証された通知が入り、表示されたメッセージは【解答の準備が整いました】との無機質な一文のみ。SGTを認証した人間ならば、誰でも解答できるような仕様になっているようだ。もっとも、解答することになるのは春日ということになるのだが。

「私だってそれなりの度胸はあるつもりよ。最後まで付き合わせなさい」

 SGTを認証したのは、春日、水落、深田、陸士長、そして晴美の5人。春日の解答次第で、この5人は死んでしまうかもしれない。責任は重大である。一方、アガサ、真子、比嘉、浜野は認証しておらず、万が一にも春日の推測が間違っていても死にはしない。

 どちらにせよ、これで最期かもしれない。推測が間違っていれば、春日達は死んでしまう。推測が正しければゲームから解放されることであろう。短い時間ではあったが、共に手を取り合った仲間達ともお別れになる。もっとも、ごく一部、非協力的な人間もいたのだが。

「もし、私達が解答を誤ったら、SGTを探すんだ。4台じゃ解答できないからな」

 推測が間違っているとは思えないし、それに対して絶対的な自信もある。しかしながら、最悪の事態は想定しておかねばならない。春日達が死んでしまえば、アガサ達が残されてしまうことになるのだから。

「おい、そうなったらお前が学校の穴に降りろや。あそこならSGTがゴロゴロ落ちとるはずや」

 比嘉に向かって深田が口を開く。

「まぁ、お前達が死んだら考えてやらんでもないがなぁ」

 楽しそうに笑みを浮かべる比嘉には、もはや呆れるしかない。

「あの、もしみんな無事に戻ることができたら――いつかきっと会いましょう。今はSNSもあるから、お互いを見つけることも難しくありませんし。だから死なないでください」

 アガサが言葉を振り絞ると、晴美が少しばかりいたずらな笑みを浮かべる。

「そうねぇ。生きて戻って想いを伝えないとねぇ」

「ちょ、ちょっと何を言ってるんですか!」

 なぜか晴美の言葉に顔を真っ赤にするアガサ。二人のやり取りはなんだか楽しそうだ。

「――というか、しっかり正解を導き出してくれよ」

 このような場面においても、空気を読まないのは浜野だ。一瞬、嫌な空気が流れたが、それを払拭するかのように真子が頭を下げた。

「あの、本当に色々とありがとうございました。みなさんは命の恩人です」

「――礼を言うのは助かってからでいい」

 春日が言うと、それに同意するかのように水落達が頷いた。

「では、そろそろ終わりにしよう。この悪夢をな」

 陸士長の言葉に頷いた春日は、ディスプレイに表示されたキーボードに小さく溜め息を漏らすと「よし」と呟いて指を動かした。

 ――これからの未来を切り拓くために。
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