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おっさん、綾華に舌を巻く
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「うわっ、叔父さんヒドいクマ。何~? 昨夜はお楽しみだったのかなぁ?」
翌朝、寝不足で重い身体を覚ますため旅館の裏口でタバコを吸っていると、ゴミ袋を捨て終わった亜紀が俺の脇腹をつつきながらニヤけてきた。
「馬鹿野郎、お楽しみも何も綾華は先に寝たし、起きてても何もしねえよ」
「うっわ、噂以上のヘタレだね叔父さん。寝てるからって何もしないとありないよ。普通、少しぐらい触るでしょ」
確かに少しぐらい触った。だが、あれは触ろうとして触ったのではなく、綾華が寝ながら胸元に俺の手をホールドしていたため、不可抗力で当たっていただけだ。
おかげで、理性を保つのに必死でなかなか寝付けなかった。多分、四時間くらいしか寝れてない。
目が覚めた時には綾華は先に起きており、私服に着替えていた。
起きたなら起こしてくれても良かったのにと言ったら、「気持ち良さそうに、寝ていらっしゃったので起こすのも申し訳ないと思いまして。それに寝顔を見ているだけで幸せでしたので」と微笑まれた。
十六歳の美少女に寝顔が可愛いと言われた四十歳の俺。
ポーカーフェイスで顔を洗ってくると駆け込んだ洗面所で身もだえたことは胸に秘めたい。
「そこまで、飢えとらんわ。てか、噂以上ってなんだよ」
「叔父さんは未だに童貞のヘタレだって、良太さんが帰省の度に言ってたよ?」
姪になんてことを吹き込むんだあの野郎。
俺は盛大に煙を吐き出し、携帯灰皿に吸殻を突っ込んだ。
「つか、十六歳の女の子が童貞だの触るだの言うんじゃねえよ。お前には恥じらいってもんがないのか」
「叔父さん相手に恥じらいを持つとかあり得なくない? 昔はよく一緒にお風呂入ったのに」
「普通、風呂うんぬん言うのはお前じゃなくて俺だろ」
ケラケラ言いながら亜紀は手伝いがあるからと事務所へ引っ込んでいった。
まったく、誰に似たんだあの性格。……間違いなく姉貴だな。
まあ、亜紀には色々とからかわれることが多いが不思議と嫌な気になったことはない。
早くに父親を亡くし、傷心した姉貴とウチに戻ってきた時の状態を思えば今の方がずっといい。
「さて、俺も部屋に戻って雪かきの用意をしますかね」
部屋に戻ると綾華が勉強をしていた。冬休みの宿題をきちんと持ってきていたらしい。
俺に気づくと手を休めてお茶を淹れようとしてくれたが、すぐに手伝いに向かうからと遠慮した。
「わたくしに手伝えることがあれば、お申し付けくださいね」
「あぁ、とりあえず雪かきは力仕事だから綾華の出番はないかなぁ。何かあったら頼むから宿題を進めてて」
「かしこまりました。でも、明後日には終わってしまうので何かしらあるとよろしいのですが」
「……マジで? 三日間で冬休みの宿題が全部終わっちゃうの?」
クリスマス礼拝の翌日が綾華の冬休み開始日だ。つまり、実家に着いた昨日が開始日。
三日間で冬休みの宿題を終わらすとか化け物か?
「ええと、ひょっとして綾華って学校で頭が良い方なん?」
「一応、中等部の頃よりテストはずっと五位以内に入っております」
誇るでもなく淡々と笑顔で言ってくる。財力もあって料理も出来て頭も良いとかどんだけですか綾華さん。
俺なんて冬休みの課題を最終日に取り掛かって、終わらなかった分は三学期の始業日に友達に土下座して写させてもらってたのに。
綾華と結婚する男は幸せ者だが劣等感を抱えながら過ごすんじゃなかろうか。
劣等感を抱かないのは、神経が余程図太いか、綾華と同等以上のステータスとスペックを持つ男だろう。
そんなことを考えながら雪かき場所の正面玄関へと向かった。
翌朝、寝不足で重い身体を覚ますため旅館の裏口でタバコを吸っていると、ゴミ袋を捨て終わった亜紀が俺の脇腹をつつきながらニヤけてきた。
「馬鹿野郎、お楽しみも何も綾華は先に寝たし、起きてても何もしねえよ」
「うっわ、噂以上のヘタレだね叔父さん。寝てるからって何もしないとありないよ。普通、少しぐらい触るでしょ」
確かに少しぐらい触った。だが、あれは触ろうとして触ったのではなく、綾華が寝ながら胸元に俺の手をホールドしていたため、不可抗力で当たっていただけだ。
おかげで、理性を保つのに必死でなかなか寝付けなかった。多分、四時間くらいしか寝れてない。
目が覚めた時には綾華は先に起きており、私服に着替えていた。
起きたなら起こしてくれても良かったのにと言ったら、「気持ち良さそうに、寝ていらっしゃったので起こすのも申し訳ないと思いまして。それに寝顔を見ているだけで幸せでしたので」と微笑まれた。
十六歳の美少女に寝顔が可愛いと言われた四十歳の俺。
ポーカーフェイスで顔を洗ってくると駆け込んだ洗面所で身もだえたことは胸に秘めたい。
「そこまで、飢えとらんわ。てか、噂以上ってなんだよ」
「叔父さんは未だに童貞のヘタレだって、良太さんが帰省の度に言ってたよ?」
姪になんてことを吹き込むんだあの野郎。
俺は盛大に煙を吐き出し、携帯灰皿に吸殻を突っ込んだ。
「つか、十六歳の女の子が童貞だの触るだの言うんじゃねえよ。お前には恥じらいってもんがないのか」
「叔父さん相手に恥じらいを持つとかあり得なくない? 昔はよく一緒にお風呂入ったのに」
「普通、風呂うんぬん言うのはお前じゃなくて俺だろ」
ケラケラ言いながら亜紀は手伝いがあるからと事務所へ引っ込んでいった。
まったく、誰に似たんだあの性格。……間違いなく姉貴だな。
まあ、亜紀には色々とからかわれることが多いが不思議と嫌な気になったことはない。
早くに父親を亡くし、傷心した姉貴とウチに戻ってきた時の状態を思えば今の方がずっといい。
「さて、俺も部屋に戻って雪かきの用意をしますかね」
部屋に戻ると綾華が勉強をしていた。冬休みの宿題をきちんと持ってきていたらしい。
俺に気づくと手を休めてお茶を淹れようとしてくれたが、すぐに手伝いに向かうからと遠慮した。
「わたくしに手伝えることがあれば、お申し付けくださいね」
「あぁ、とりあえず雪かきは力仕事だから綾華の出番はないかなぁ。何かあったら頼むから宿題を進めてて」
「かしこまりました。でも、明後日には終わってしまうので何かしらあるとよろしいのですが」
「……マジで? 三日間で冬休みの宿題が全部終わっちゃうの?」
クリスマス礼拝の翌日が綾華の冬休み開始日だ。つまり、実家に着いた昨日が開始日。
三日間で冬休みの宿題を終わらすとか化け物か?
「ええと、ひょっとして綾華って学校で頭が良い方なん?」
「一応、中等部の頃よりテストはずっと五位以内に入っております」
誇るでもなく淡々と笑顔で言ってくる。財力もあって料理も出来て頭も良いとかどんだけですか綾華さん。
俺なんて冬休みの課題を最終日に取り掛かって、終わらなかった分は三学期の始業日に友達に土下座して写させてもらってたのに。
綾華と結婚する男は幸せ者だが劣等感を抱えながら過ごすんじゃなかろうか。
劣等感を抱かないのは、神経が余程図太いか、綾華と同等以上のステータスとスペックを持つ男だろう。
そんなことを考えながら雪かき場所の正面玄関へと向かった。
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