公爵令嬢姉妹の対照的な日々 【完結】

あくの

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王と王妃 2

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 その亀裂は第3妃と王弟殿下が望んだものだった。第3妃曰く

『味方だと思ったら思いっきりべったりと来る人だったので活動しにくくて』

第4妃は王妃の方へ取り込まれた。伯爵令嬢ではあるが大きな商会の娘で王妃が好む贅沢な品を次々用意できるから王妃はぜひとも自分の味方にしたかったようだ。
 第4妃と陛下は平和な仲ではあるが子が出来なかった。ここは陛下と第4妃の父親の密約があった。子を成せない長女を自分の妃としてもらい受ける、と。そのおかげで陛下の後ろ盾の1つとしてその伯爵家は収まった。王妃との確執で失った側近の代わりの1人でもあった。
 王妃が魔族の香水を手に入れたのは偶然で、その魔族の店で王妃だけは格安で魔族の男からその香水を買えるのだとか。理由はわからない。
 ただその香水は相手が好意を持っていないと効果が全くないのだとか。『好意を増幅する』効果のある香水なのだと。王妃が必死に追いかけていたヴィクトリアの父親は王妃に欠片の好意もなかったし王弟殿下にも秋波を送っていたが王弟殿下は嫌悪はしても好意はなかった。
 第3妃は配下のメイドの一人、魔族の女性から香水の事は聞いていたし、その娘の手配でハニートラップを仕掛ける必要のある配下の人間には配布していた。なので王妃の香水への違和感はいつもあった。女性の前に出る時と男性といる時は違うものをつかっているようだった。



 「今日の妃は香水をつけていたか?」

ダニエルは首を傾げたがヴィクトリアが答える。

「リンゴのような香りがしてました」

「……ふむ。ダニエルは妃をどう感じた?」

「えー、あー、うちの母親とよく似てるなと」

王弟殿下が苦笑する。顔かたちは似ていないが王太子に執着してる様子は次男のジェロームに執着してる様子と確かに似ていると王弟殿下は認めざるをえなかった、

「トリア嬢はどうだった?正直に答えていい」

「王妃様の纏っている香りは王妃様にそぐわない感じですね。もっと……若い娘が纏う香りというか、……令嬢というより庶民のお嬢さんに近い感じというか」

ヴィクトリアの言葉に陛下は納得した。学生の頃から同じ香りなので大人になった今、違和感が強く出ているのだと。
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