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ダンジョン攻略の章

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 「空く気配はなかったな」

皆、音波や魔法で探ってくれたがどこかに扉が生成される気配はなかった。

「とりあえず夜、だな」

「ま、キャンプで一休みしよう」




 小部屋でヨアヒムが

「そっか」

と呟く。

「どした?」

と問うアキラに

「いや、ここの対岸が入ってきた部屋だなって思って」

ヨアヒムの手元の地図を覗き込む。横に長い長方形の部屋は一辺に小部屋が各3あり、対岸の入ってきた部屋とこの部屋は大きめの部屋となっているようだった。

「夜になにが起こるか楽しみだな」

アキラがヨアヒムに言う。ヨアヒムも頷いた。



「マルク、ルトガー、エドガー、三人はグリーナーについてて。疲労で熱出てる。あと、エドガー、かなり疲れてるだろ、神経はりすぎだな。マルクはこの3人の世話を。夜ではあるしざくざく片付けてくる」

アキラは3人にいう。アイリスが

「私もグリーナーの護衛に入る。その方が安心だろ?」

デヴィッドが頷く。

「感謝する」



 「部屋で待ってるやつらもいるし、さくさく片付けよう」

最初の陣をオールが起動する。ぶん、という音と主にでたのは銀色の竜だった。

「銀…竜?」

「あー、レプリカだな、本体の3割程度の力と魔力と大きさだ」

アキラが出たモンスターを睨みつける。竜なのでアキラの視線で動けなくなっている。その間にアキラが分析を終わらせた。

「こいつは『思考』はない。出たら暴れる、ようにつくられてるだけだ。とりあえずヴァ
イキー、魔剣さしてみてくれ」

ざくっと竜のしっぽの付け根に魔剣を刺してみる。

「うーん、こいつら何にも流れてない。微量の魔力と沢山の術式が体の中にあるだけだ」

魔剣が伝えてくる。

「だろうな」

アキラは銀竜のレプリカをじっと見ている…デヴィッドが目をこらしてみていたが

「もうつぶしていいか?」

「ああ」

腹部のど真ん中にデヴィッドの拳が突き刺さり、ドラゴンが消えた。そのあとにそっと黄金貨が1枚落ちていた。

「なんだ、これ?」

ランディの呟きにアキラが

「ダンジョンマスターのお遊びかな…」

と、考え込みながら考える。

「ここが北だとすると…」

とぶつぶつ言いながら次に向かう。



「ここは多分赤竜」

とアキラは言い出し、真ん中の陣まで出てくる黒竜まで当て続けた。4つの陣では黄金貨が出ていたのだが最後の黒竜だけは

「青銅銭…」

「なんだ、これ」

「は?」

アキラがぼそっと

「ハズレ、Fallって事だろ」

と答えた。
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