悪役令嬢はヒロインと関わりたくない【完結】

あくの

文字の大きさ
13 / 65

まずはお茶会

しおりを挟む
 サラ姉様様がうちに来てから1週間後、、姉様のお手紙により四人の令嬢が我が家にいらっしゃいました。

キャロライン・ルヴィエ伯爵令嬢

ルイーズ・バロー子爵令嬢

リディ・マルロー侯爵令嬢

キトリー・トー伯爵令嬢

この四人だった。

 キャロライン嬢は早めにウチに着て挨拶もそこそこにサラ姉様に会わせろと五月蠅かったのですが

『早めに来るなら先ぶれを出していただきたい』

と言うとはっとした顔になられて冷静なふりを必死でされてました。この四人のうちトー伯爵令嬢キトリー様は顔見知りでした。図書館でご一緒する事の多い方です。……先日の騒ぎの時もいらっしゃいましたね。



 時間より少し早いのですが皆集まったので温室に設えたお茶会の会場に早めに案内します。

「サラ様」

キャロライン嬢は令嬢にあるまじき速度で薔薇の鉢を見ていたサラ姉様に抱き着きました。

「お会いできなくて……」

それ以上言葉にできないようでした。この方はサラ姉様過激派なのね。この騒ぎのあとで丁度お茶会開催の時間になったので早めに温室に入ってよかったみたい。
 キャロライン様はまだぐずぐず泣いてます。……よっぽど心配だったのねぇ。

「観劇の時に、お手紙渡そうとしたんですけど……護衛の方に弾かれてしまって」

「あの時はまだ監視の目がきつかったから」

とサラ姉様。お茶会の主人は私、ということですがこの場を支配してるのはサラ姉様ですね。他愛ない会話の後にサラ姉様が言葉にしました。

 「来年はブランシュがこの派閥の長でいいのかしら」

マルロー侯爵令嬢リディ様が少し意地の悪い感じで言います。

「ブランシュ様はこういう世俗の行動をお嫌いなのでは?この方のお母さまと同じように」

「リディ、……帰りなさい。貴女の立ち位置がわかりました。せいぜい妾妃様と仲良くね」

サラ姉様が顔色も変えずに言う。

「出口はあちらです。マーニャ、ご案内を」

私もよくわからないなりにメイドに声をかけて指示を出す。キトリー様もルイーズ様も動揺していないのでこれはなにかあったのね。
 ひと悶着ありましたが、兄様が出てきて卒なく処理を済ませてくださいました。あれから兄様はサラ姉様の手足というか犬というか……、仲良く過ごしておられます。

「ごめんね、ブランシュ。説明すると長いんだけど、あの子は派閥の長をしたいと思ってたらしいのとあの子のお母様がブランシュのお母さまを目の敵にしててね。調べていくと、あの子の母親は元は男爵令嬢で妾妃様の取り巻きだったのよ。侯爵家の奥様は別の侯爵家から来られた方で、あの子の母親は……初代ピンクの会の一員で妾妃様の友人だったの。侯爵様はあの子ができたのでその男爵令嬢を妾にして、奥様と結婚されたの。あの子ができた時には奥様のお腹の中にはもう嫡男様がいらっしゃったって事らしくて」

同時、かぁ……。よくある話なんだけど。ちょっとまって『初代ピンクの会』?!

「あの初代ピンクの会って?」

「今は12代目なんじゃないかな?最初は妾妃様が作ったらしいのよ。派閥っていう事だから学園も放置状態で」

「えーと、ついていけないんですけど……」

キトリー様がくすくす笑い出しルイーズ様とキャロライン様も笑う。

「私たちの派閥は最初はその初代ピンクの会から貴女のお母様をお守りするためにできたの」

キャロライン様が話してくれる。

「妾妃様のいじめはかなりひどくて。ちょっと怪我とかならいいけど破落戸を学園に引き入れて貴女のお母さまを襲わせようとしたりね……」

「それから貴女のお母様と仲の良かった令嬢やその婚約者が貴女のお母様には内緒でお護りしようとしたのが最初なの」

キトリー様も頷いている。

「で、サラ姉様はその話を一年の時から知って、アニエス嬢に注目してたの」

サラ姉様が話を引き取る。

「先輩の一人がその時のピンクの会の男性に絡まれてるのを助けたのがきっかけで、先輩たちが教えてくれたの。私は貴女の従姉、叔母さまの姪だから妾妃様が動くかもって」
 

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】『恋心を凍らせる薬を飲みました』 - 残りの学園生活、どうぞご自由にお遊びください、婚約者様

恋せよ恋
恋愛
愛されることを諦めた。だから、私は心を凍らせた。 不誠実な婚約者・ユリアンの冷遇に耐えかねたヤスミンは、 伝説の魔女の元を訪れ、恋心を消し去る「氷の薬」を飲む。 感情を捨て、完璧な「人形」となった彼女を前に、 ユリアンは初めて己の罪と執着に狂い始める。 「お願いだ、前のように僕を愛して泣いてくれ!」 足元に跪き、涙を流して乞う男に、ヤスミンは冷酷に微笑む。 「愛?……あいにく、そのような無駄な感情は捨てましたわ」 一度凍りついた心は、二度と溶けない。 後悔にのたうち回る男と、心を凍らせた冷徹な公爵夫人の、 終わりのない贖罪の記録。 🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。 🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。 🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。 🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。 🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので

モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。 貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。 ──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。 ……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!? 公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。 (『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)

契約結婚の相手が優しすぎて困ります

みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。

元アラサー転生令嬢と拗らせた貴公子たち

せいめ
恋愛
 侯爵令嬢のアンネマリーは流行り病で生死を彷徨った際に、前世の記憶を思い出す。前世では地球の日本という国で、婚活に勤しむアラサー女子の杏奈であった自分を。  病から回復し、今まで家や家族の為に我慢し、貴族令嬢らしく過ごしてきたことがバカらしくなる。  また、自分を蔑ろにする婚約者の存在を疑問に感じる。 「あんな奴と結婚なんて無理だわー。」  無事に婚約を解消し、自分らしく生きていこうとしたところであったが、不慮の事故で亡くなってしまう。  そして、死んだはずのアンネマリーは、また違う人物にまた生まれ変わる。アンネマリーの記憶は殆ど無く、杏奈の記憶が強く残った状態で。  生まれ変わったのは、アンネマリーが亡くなってすぐ、アンネマリーの従姉妹のマリーベルとしてだった。  マリーベルはアンネマリーの記憶がほぼ無いので気付かないが、見た目だけでなく言動や所作がアンネマリーにとても似ていることで、かつての家族や親族、友人が興味を持つようになる。 「従姉妹だし、多少は似ていたっておかしくないじゃない。」  三度目の人生はどうなる⁈  まずはアンネマリー編から。 誤字脱字、お許しください。 素人のご都合主義の小説です。申し訳ありません。

自業自得じゃないですか?~前世の記憶持ち少女、キレる~

浅海 景
恋愛
前世の記憶があるジーナ。特に目立つこともなく平民として普通の生活を送るものの、本がない生活に不満を抱く。本を買うため前世知識を利用したことから、とある貴族の目に留まり貴族学園に通うことに。 本に釣られて入学したものの王子や侯爵令息に興味を持たれ、婚約者の座を狙う令嬢たちを敵に回す。本以外に興味のないジーナは、平穏な読書タイムを確保するために距離を取るが、とある事件をきっかけに最も大切なものを奪われることになり、キレたジーナは報復することを決めた。 ※2024.8.5 番外編を2話追加しました!

忘れ去られた婚約者

かべうち右近
恋愛
『僕はレベッカしか選ばない』 甘い声音でそう話したはずの王太子サイラスは、レベッカを忘れてしまった。 レベッカは、王太子サイラスと付き合っていることを、ある事情により隠していた。舞踏会で関係を公表し、婚約者に指名される予定だったのに、舞踊会の夜にサイラスは薬を盛られて倒れ、記憶喪失になってしまう。 恋人が誰なのかわからないのをいいことに、偽の恋人が次々と名乗りをあげ王太子の婚約者の座を狙ってくる。おかげで不信に陥ったサイラスに、レベッカは自分が恋人だと名乗り出せなくなってしまった。 サイラスの記憶喪失を解消するため、薬師兼魔女であるレベッカは恋人であることを隠しながら、事件調査を協力することになった。そうして記憶が戻らないまま二人の距離は再び近づいていく。だが、そんなおりにサイラスの偽の恋人を名乗りでた令嬢たちが、次々と襲われる事件も起き始めて……!? ※他のサイトにも掲載しています。 毎日更新です。

処理中です...