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楽しい!
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このところ陛下の事とかサラ姉様の事とかでカサカサしてた気持ちが潤う。キャロライン先輩と遊ぶのは楽しい。派閥のお茶会では順番にお茶菓子とお茶の用意をすることにしている。
女の子って癒される。キャロライン先輩は優しい。私を公爵令嬢ではなく後輩のブランシュとして扱ってくれる。学校を卒業したらそうもいかないのは理解している。
けど……、内輪の時はやっぱり後輩のブランシュって扱ってほしいなぁ。
なんだかここ最近のストレスが先輩ときゃっきゃすることで解消されるのを感じて正妃様が母様の所に来るのもこういうのなんだなってわかる気がした。私なんかよりももっと重いものを抱えておられるけど。
……アルベルト殿下どうなるんだろう。幼いころからの知人としては心配だけど彼の望むように彼の手を取る事はありえない。二度目の人生でもダメンズと仲良くする気はない。
お茶の用意がされている子供用応接室には三人分の茶器がセットされている。その上でセイボリーがたっぷり用意されているのをみて先輩に言う。
「多分シリル様がいらっしゃいます」
「何故?」
「兄の手伝いに入ってて……この量みるとシリル様はかなり遅いお昼なんじゃないかしら」
「ご明察」
いつもの可愛らしい顔も今日はげっそりしている。
「体調、お悪いのですか?」
まっとうな令嬢のキャロライン先輩はシリル様を心配している。
「あ、いいえ。書き物が多い仕事なので。失礼ですけど食べたらまたすぐに戻ります。……部屋に籠りきりなのをこちらの使用人の方が心配してくれてお二人とは知己でありますし気分転換に、と」
取り留めもない事を言いながらすごいスピードで、マナー違反にならない程度の食事マナーでシリル様は食料を消費していく。最後に濃いブラックコーヒーを大き目のマグカップに作ってもらいそれをもって部屋を出て行った。
「じゃ」
そう言ってシリル様が立ち去るとメイドが開いた食器を下げてくれ再度テーブルを整えてくれた。
「あの量、ペロリですか……。エリク様より食べますねぇ。小柄で細いのに」
「あの量食べて体型保持してるって信じられませんよね」
二人で今の嵐のような食欲に唖然としつつお茶を飲む。メイド長お手製のハムとチーズのシンプルなサンドイッチが運ばれてきた。令嬢用に小さく切ってくれているので食べる時にも口元を気にせず食べられる。
「もっと食べるなら」
とメイド長が言いかけたらキャロライン様は断った。
「もう少ししたら帰らねばなりませんし」
メイド長は柔らかく微笑んで下がった。
二人でまったりお茶会の打ち合わせをしつつキャロライン先輩ののろけを聞きつつ楽しく時間を過ごした。
楽しい時間はお皿に少し盛られたごちそうみたいにあっという間に過ぎていく。
「お名残り惜しいですが……、月曜日に学校で」
そう言ってキャロライン先輩は帰っていった。
夕飯はシリル様と二人だった。父様と兄様は王宮で夕飯を取ると連絡があり、母様は正妃様と夕飯をという事だった。私とシリル様二人だとメイド長が夕飯を作ってくれる。それもあまり行儀がよくないけど、オムライスにハンバーグを乗せたものを作ってくれる。
子供の頃にメイド長、その頃は私専属の乳母だったと思う、にねだって作ってもらっていて、こういうタイミングで作ってくれるようになった。ちょっと我が家の内緒のごはんっぽいのです。ワンプレートにオムライスとハンバーグ、真っ赤なパスタもついてます。そしてサラダが着きます。シリル様と私のオムライスのサイズは倍くらい違います。が彼はそれをものともせずに食べてます。私と二人だとシリル様は仮面をかぶりません。このタイミングだとなにもしゃべらないのです。多分続きの構想を練っているんだなぁと思うので私もしゃべりません。
「ご馳走様でした。私、部屋にもどりますね」
「あ、僕も戻ります。ご馳走様でした」
……愛想良い振りをしなくていい分シリル様は楽だな。
女の子って癒される。キャロライン先輩は優しい。私を公爵令嬢ではなく後輩のブランシュとして扱ってくれる。学校を卒業したらそうもいかないのは理解している。
けど……、内輪の時はやっぱり後輩のブランシュって扱ってほしいなぁ。
なんだかここ最近のストレスが先輩ときゃっきゃすることで解消されるのを感じて正妃様が母様の所に来るのもこういうのなんだなってわかる気がした。私なんかよりももっと重いものを抱えておられるけど。
……アルベルト殿下どうなるんだろう。幼いころからの知人としては心配だけど彼の望むように彼の手を取る事はありえない。二度目の人生でもダメンズと仲良くする気はない。
お茶の用意がされている子供用応接室には三人分の茶器がセットされている。その上でセイボリーがたっぷり用意されているのをみて先輩に言う。
「多分シリル様がいらっしゃいます」
「何故?」
「兄の手伝いに入ってて……この量みるとシリル様はかなり遅いお昼なんじゃないかしら」
「ご明察」
いつもの可愛らしい顔も今日はげっそりしている。
「体調、お悪いのですか?」
まっとうな令嬢のキャロライン先輩はシリル様を心配している。
「あ、いいえ。書き物が多い仕事なので。失礼ですけど食べたらまたすぐに戻ります。……部屋に籠りきりなのをこちらの使用人の方が心配してくれてお二人とは知己でありますし気分転換に、と」
取り留めもない事を言いながらすごいスピードで、マナー違反にならない程度の食事マナーでシリル様は食料を消費していく。最後に濃いブラックコーヒーを大き目のマグカップに作ってもらいそれをもって部屋を出て行った。
「じゃ」
そう言ってシリル様が立ち去るとメイドが開いた食器を下げてくれ再度テーブルを整えてくれた。
「あの量、ペロリですか……。エリク様より食べますねぇ。小柄で細いのに」
「あの量食べて体型保持してるって信じられませんよね」
二人で今の嵐のような食欲に唖然としつつお茶を飲む。メイド長お手製のハムとチーズのシンプルなサンドイッチが運ばれてきた。令嬢用に小さく切ってくれているので食べる時にも口元を気にせず食べられる。
「もっと食べるなら」
とメイド長が言いかけたらキャロライン様は断った。
「もう少ししたら帰らねばなりませんし」
メイド長は柔らかく微笑んで下がった。
二人でまったりお茶会の打ち合わせをしつつキャロライン先輩ののろけを聞きつつ楽しく時間を過ごした。
楽しい時間はお皿に少し盛られたごちそうみたいにあっという間に過ぎていく。
「お名残り惜しいですが……、月曜日に学校で」
そう言ってキャロライン先輩は帰っていった。
夕飯はシリル様と二人だった。父様と兄様は王宮で夕飯を取ると連絡があり、母様は正妃様と夕飯をという事だった。私とシリル様二人だとメイド長が夕飯を作ってくれる。それもあまり行儀がよくないけど、オムライスにハンバーグを乗せたものを作ってくれる。
子供の頃にメイド長、その頃は私専属の乳母だったと思う、にねだって作ってもらっていて、こういうタイミングで作ってくれるようになった。ちょっと我が家の内緒のごはんっぽいのです。ワンプレートにオムライスとハンバーグ、真っ赤なパスタもついてます。そしてサラダが着きます。シリル様と私のオムライスのサイズは倍くらい違います。が彼はそれをものともせずに食べてます。私と二人だとシリル様は仮面をかぶりません。このタイミングだとなにもしゃべらないのです。多分続きの構想を練っているんだなぁと思うので私もしゃべりません。
「ご馳走様でした。私、部屋にもどりますね」
「あ、僕も戻ります。ご馳走様でした」
……愛想良い振りをしなくていい分シリル様は楽だな。
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