転生少女の暴走

あくの

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妄想

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 シモーヌ嬢と差し向かいで、お茶を飲んでます。

「私の独断で持ってきました」

クララさんの事の報告書だそうです。シモーヌ嬢の立場でわかることをまとめたのだとか。まだ、侯爵家には提出してないので、今のところただの紙にまとめたもの、と言う事らしく。

 「このお茶会の後、提出になるのでその前に読んでいただきたくて」

シモーヌ嬢に渡されたレポートを読む。そう長いものではない。エロールとドレスタス伯爵は賭場で知り合ったこと。我が家に上がってきたエロールのレポートは我が家の諜報部を抱き込んでの創作だったこと。ここでクララさんの魅了を使っていた事。この仕事をした諜報員はコリニー侯爵下の一門で魅了の影響の研究の為勤め先をコリニー侯爵家とした事。エロールの賭場の負けを私の父親が全部払ってエロールを手に入れた事。

 私はこの父親が全部払った話を読んで、このレポートでぼかしている時間関係が大体わかった。

 エロールは我が家に入り込んでクララの魅了の力で我が家、モネ公爵家を乗っ取るつもりだったらしいこと。クララは私の『義妹』ということにして『攻略対象』に近づく計画だった事。この『攻略対象』と呼ばれてる複数人が陥落されていたら…。我が国はおしまいだったかも。

「なんだか我が家は踏み台にされるところだったみたいですね」

シモーヌ嬢は頷いた。

「訳がわからないのですけどこの国は『恋のマジカルスカイ』という『ゲーム』の7作目の世界、とか言っておられて。魅了魔法を常時発動させていた事での脳の機構が狂ったのでは、と」

「ゲーム、ってあのカードとかですよね?」

シモーヌ嬢もこの情報は扱うに扱えない、らしい。

「あ、ちょっと待って」

 私はお祖父様の集めた文献を図書室から持ってくる。二人で文献をあたると、魔女の妄言の中の一つにあった。『恋のマジカルスカイ』という言葉は3つ目の国と5つ目、そして私たちの前の国でも出てきていた。

「なんだろう、共通ワード、私たちが知らない言葉みたい。意味は通じるのに…。この恋はマジカルスカイは意味があるのかしら」

私の言葉にシモーヌ嬢がぽつり、と返す。

「この魅了の魔女たちの中に共通する妄想、なんでしょうけど」

「良くわかりませんね」

この共通ワード、私が知ってる意味以外の意味をクララさんたちの中にはありそう。




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