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9. 新メンバー
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「カオスですね」
ノアイユ侯爵は笑っている。ユーリは趣味がお茶で自分で用意をするのを知っていたので男性達の席に着けられていた。
「ユーリ君はお茶を上手にいれるねぇ。専属のお茶係として雇いたいくらいだ」
ララベル公爵がにんまりと笑いながら言う。
「ユーリはディオンとアンドレにお茶の入れ方の基礎を教えてあげるというのはどうかな?」
「……考えておきます」
レイの用意した茶菓子は悪くはないがこの茶葉には少し違うのだ、と思いながらユーリは己がいれた茶を口に含む。ユーリはララベル公爵は苦手だと思いながらも顔に出さない。
お茶会が終わりメンバーはまた食堂に集められる。3人の青年がそこにやってきた。金髪に海の青色の瞳、外見だけなら王子にも見える品の良いピエール。チャラい感じの茶色の髪と瞳のユーグ、金の長髪に金の瞳の夢のような容姿のマリオンの3人だった。
ピエールは挨拶もそこそこにダメ出しを始める。
「まず、俺達はこれから3か月、君たちの補佐に着く。あくまで補佐だ。それは忘れないで欲しい。君たちは元の身分が高いと見たが、もてなしが出来てないね。特にディオンとアンドレ、君たちのテーブルは全く楽しんでなかった。客観的に見てレイとノエルは無難。ちゃんとお茶会をお茶会として楽しんできたのはユーリのテーブルの方々だったな」
アンドレが反射的に返す。
「そら男相手だもの」
「男性相手なら楽しませる事は簡単だと思うか?」
アンドレとディオンが頷く。
「どうやって楽しませるつもりだい?」
チャラいユーグが訊ねる。
「そりゃ男だから下ネタとか……」
アンドレが自信なさげに答える。
「言っておくがユーリのテーブルでは下ネタは全く出てないぞ」
ユーグが鼻で笑う。
「なぁ、ユーリのテーブルはどういう話題だった?」
「そうですね、私は聞かれた事に返事をしていただけで。公爵たちは普段できない雑談を楽しんでおられたので、邪魔をしないようにしてました」
「基本的な事が出来てないアンドレとディオンはピエールとマリオン、二人で指導な。残りのユーリ、ノエル、レイは俺が見る。ピエール、マリオン、それでいいな?」
マリオンは頷いた。ピエールはじっとアンドレを見る。
「明日はアンドレと俺は図書館に行く。君は基本的に教養が足りない。学生時代古典の成績悪かっただろう」
ピエールの言葉にアンドレはたじたじとなっていた。ユーグはレイを見る。
「レイ、茶菓子と茶葉の関係はユーリに習え。今日の菓子は茶葉とわずかにずれていた。普通のおもてなしレベルならあれでいいが……。労力と奥方たちの自由時間を考えると昼をメインにした方が人が来やすい。それに美形の接待というだけで夜の外出を嫌がる夫もでてくるしな。……そこで茶と菓子は大事だ。最高の茶と菓子があると分かったら男も来る。せっかく儲けなきゃいけないんだから対象を女性だけにしない。メインターゲットは女性だけど女性が動くと男も着いてくる。その男も落す、そうすると倍もうかる、かもしれない」
ユーグはにかっと笑う。
「顧客は多い方がいい、ってことですよね」
レイの目はキラキラしていた。
ノアイユ侯爵は笑っている。ユーリは趣味がお茶で自分で用意をするのを知っていたので男性達の席に着けられていた。
「ユーリ君はお茶を上手にいれるねぇ。専属のお茶係として雇いたいくらいだ」
ララベル公爵がにんまりと笑いながら言う。
「ユーリはディオンとアンドレにお茶の入れ方の基礎を教えてあげるというのはどうかな?」
「……考えておきます」
レイの用意した茶菓子は悪くはないがこの茶葉には少し違うのだ、と思いながらユーリは己がいれた茶を口に含む。ユーリはララベル公爵は苦手だと思いながらも顔に出さない。
お茶会が終わりメンバーはまた食堂に集められる。3人の青年がそこにやってきた。金髪に海の青色の瞳、外見だけなら王子にも見える品の良いピエール。チャラい感じの茶色の髪と瞳のユーグ、金の長髪に金の瞳の夢のような容姿のマリオンの3人だった。
ピエールは挨拶もそこそこにダメ出しを始める。
「まず、俺達はこれから3か月、君たちの補佐に着く。あくまで補佐だ。それは忘れないで欲しい。君たちは元の身分が高いと見たが、もてなしが出来てないね。特にディオンとアンドレ、君たちのテーブルは全く楽しんでなかった。客観的に見てレイとノエルは無難。ちゃんとお茶会をお茶会として楽しんできたのはユーリのテーブルの方々だったな」
アンドレが反射的に返す。
「そら男相手だもの」
「男性相手なら楽しませる事は簡単だと思うか?」
アンドレとディオンが頷く。
「どうやって楽しませるつもりだい?」
チャラいユーグが訊ねる。
「そりゃ男だから下ネタとか……」
アンドレが自信なさげに答える。
「言っておくがユーリのテーブルでは下ネタは全く出てないぞ」
ユーグが鼻で笑う。
「なぁ、ユーリのテーブルはどういう話題だった?」
「そうですね、私は聞かれた事に返事をしていただけで。公爵たちは普段できない雑談を楽しんでおられたので、邪魔をしないようにしてました」
「基本的な事が出来てないアンドレとディオンはピエールとマリオン、二人で指導な。残りのユーリ、ノエル、レイは俺が見る。ピエール、マリオン、それでいいな?」
マリオンは頷いた。ピエールはじっとアンドレを見る。
「明日はアンドレと俺は図書館に行く。君は基本的に教養が足りない。学生時代古典の成績悪かっただろう」
ピエールの言葉にアンドレはたじたじとなっていた。ユーグはレイを見る。
「レイ、茶菓子と茶葉の関係はユーリに習え。今日の菓子は茶葉とわずかにずれていた。普通のおもてなしレベルならあれでいいが……。労力と奥方たちの自由時間を考えると昼をメインにした方が人が来やすい。それに美形の接待というだけで夜の外出を嫌がる夫もでてくるしな。……そこで茶と菓子は大事だ。最高の茶と菓子があると分かったら男も来る。せっかく儲けなきゃいけないんだから対象を女性だけにしない。メインターゲットは女性だけど女性が動くと男も着いてくる。その男も落す、そうすると倍もうかる、かもしれない」
ユーグはにかっと笑う。
「顧客は多い方がいい、ってことですよね」
レイの目はキラキラしていた。
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