王国公認ホストクラブ 【完結】

あくの

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24.. 感傷は魔物に食わせよう

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 「レイ様から連絡が来た店、もぬけのからでした」

全然残念そうではなくオリバーがオディロンとジョフロアに言う。

「だろうね」

オディロンが言い、ジョフロアも納得顔で頷く。

「ま、蛇の道は蛇、ってこで店主が逃げ込んだ先は判りました」

オディロンの片眉が上がる。

「ピンク頭の囲われてる館、でしたよ」

「全員同じところにかくまってどうする」

ジョフロアの呟きにオディロンが返した。

「早めに確保した方がいいかも。ピエールがいる時に火でも着けたら一発だろ」

「ああ、証拠隠滅ね」

「一応、言っときますが」

オリバーが影から報告があったことを付け加える。

「4人でくんずほぐれつしてますよ、四六時中。男同士以外は全部の組合わせがあるようです。報告書はまるでたちの悪いポルノ小説です」

オディロンがにぃとものすごく悪辣な顔になる。

「君の商会の裏の方でポルノ小説として流せないかな、悪いが子供たちモデルとして軽く出して良い。そういう好事家にだけ流すようにして。どこぞのピンクの髪と瞳の男爵令嬢の一代記としてね。クライマックスは父親かもしれない公爵との執拗な愛の日々だな」

オディロンは自分がやられたことから思いついたようだった。
 オディロンの場合は大衆紙に「王太子愛欲の日々」として相手の令嬢が赤裸々な告白ゴシップを流して一大スキャンダルとされたのだ。当時の王と王妃は倒れたしその時に現陛下とジョフロアは本当に苦労したのだ。なのでオディロンは二人の要請を断る事はなかった。

「いいですね。……某公爵家の醜聞とかいうタイトルで出しましょう」

これは後にオディロンと令嬢の事を一冊の本にして隣の国で売り出した時の題名をもじっている。

「恨んでますか?」

オリバーが訊ねるとオディロンもジョフロアも首を横に振る。

「ただし殴ったならその分殴られるのは仕方ないだろう。し、相手の手をもじるのもいいんじゃない?それが痛手だと思うからやってるのだろうし」

オディロンは感情を込めずにそういいジョフロアは頷いた。

「ただなぁ、モンテロー公爵ピエールを壊さないといけないのは個人オディロンとしてはくるものはあるネ」

ジョフロアは鼻で笑う。

「そんな感傷は魔物にでも食わせときなさい。ま、公爵の隠れ家を急襲するのは近衛と騎士団なんで、ノエルやフェルナンも参加させます」



 ユーリ、フェルナン、ノエル、レイは帰ってきたがディオンとアンドレと近衛でアリシアに落された男は王宮の平民用の牢ではない、保護用の施設に蟄居させられた。その施設は一見普通の部屋だがそこの部屋から出ることは不可能でかつ窓が一つもない部屋で会った。清潔で風呂などもあるのだが、窓がない閉塞感は辛いものがある。
 今日入れられたばかりなのでディオンとアンドレは寝かされたままだ。団長は部屋の中で熊の様にうろうろしている。思いっきり動けないのがいら立だたしい様だった。これ以降3人は治療の為、という名目で魔術師達の研究対象になった。
 ディオンもアンドレも二度とユーリ達と会う事はなく、最終的には海辺にある王の別邸で廃人として過ごす事になるがそれは王宮の機密事項であった。
 別邸には偶にユージェニーやラブノー侯爵が訪れる事はあったがディオンもアンドレも家族に反応を示す事はなく、二人とも30を過ぎた辺りでほぼ同時期に儚くなった。
 アンドレとディオンは魅了の石の効果が強すぎて心を既に破壊されていたのだ。もう一人の団長は魅了の効果を魔法で抜いたら綺麗に記憶が全て無くなった。
 彼は南の方にある開拓村に引き取られて力仕事要員としてのんびりと過ごし呑気者として90を過ぎるまで生きた。その頃には世話焼きの奥方ももういなくなっていたが孫やひ孫に看取られた幸せな最後であった。
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