王国公認ホストクラブ 【完結】

あくの

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29. ステファニーの気持ち

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 「では伯父様とセバス執事に届けてまいります」

ノエルは紅茶とタルティーヌをユーリの分も含めてステファニーに任せた。

「今日はユーリが書類当番でな」

ノエルの言葉にステファニーは納得したようだった。


 ジョフロアの執務室ではユーリが書類と格闘していた。ステファニーはくすっと笑いながらユーリの机の上に紅茶とタルティーヌを置く。ジョフロアも執事もタルティーヌを口にしている。

「ステファニーが作ったのか?」

「ノエル様です」

ジョフロアはふーん、と言うと首を傾げた。

「ノエルは君の亡くなった父親と似てるね。まぁ、彼はララベル公爵家の一族の一人で親
も兄弟もない人だったから……、半ば厄介払いでノアイユの家に来た人だったんだ」

「お父様の話、初めて聞き増しt」

ステファニーはジョフロアに対面した。

「亡くなったお父様の事は森の中でベリー摘みをした事くらいしか思い出らしい思い出はないです、私」

「そうだね。半ば政略結婚で、君ができるまで10年掛かったからねぇ。ナタリーが14で結婚する場目になったのは私がリリーちゃんを連れて行っちゃったから……」

「そうなんですか……」

「今の君の義父上はイル=ベルの子飼いの商人でな。森の事に詳しいのでマノンがナタリーの補佐にと連れてきた男なんだ」

「お義父様は……正直に言いますけど、平民というのに恐ろしく綺麗な顔立ちの男のひとですね」

「それこそ、ジゴロが出来そうな男だとは思った」


ジョフロアはステファニーの聞きたい事を全てはなそうと思っていた。

「でも、本質は君が知ってるだろう?」

「ええ、領地で農地管理や森でうろつくのが好きな……口数の少ない人ですわ。私はお義父様大好きです」

「知ってる、ナンシーと彼は?」

「仲良いですよ。……お義父様とも子ども作ればいいのに。……あ!」

ステファニーは手を叩く。

「私、オディロン様が気になってる理由、判りました」

ジョフロアはステファニーを待つ。

「植物にお詳しくて……薬草のお世話してる時の顔がお義父様に似てたのですわ」

「どっちも非常識なレベルの美貌だしなぁ」

「ジョフロア伯父様もでしょ?」

「私と陛下は並みだよ、並み。常識の範囲内の美貌だ。君の義父上やオディロン兄上のレベルが同時代に二人いるのがおかしい。あのレベルの美貌の女性がいたら国が傾くな。……
アリシアみたいに石の力借りたり、香水の力借りたりせずに自分だけで国を傾けると思うよ」

ジョフロアは腹の中で、二人とも男だけど国は傾きそうだけどな。ナンシーは夫を領地から出さないし兄上は公的な仕事はしてないので一安心だけども、と付け加えた。




 「リリーちゃん、帰ったよ」

ノアイユの別館にステファニーと一緒にジョフロアは帰った。

「旦那さまぁ、おかえりなさい」

リリーが走ってきてジョフロアに抱き着く。二人はかなり長い間口づけをしていた。ラブノー夫人もノアイユ夫人も

「はいはい、馬鹿っぷるは放置ね」

とステファニーを連れて家族用の居間に戻った。

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