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本編
ジェラールとソフィー
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「この近親相姦かつ恋のライバル、相手は男って……」
ソフィーはリナにお茶の用意を頼んだ。ジェラールはソフィーの前の椅子に座る。
「そういう美しい男性同士の仲良しを好むご令嬢は多いらしいです。何冊か、私たちをモデルにした本をだしてらっしゃる方がいて。私と兄様達との肉欲の日々とか。私とセシルの愛欲の日々とか……」
ソフィーはふっと遠い目をした。
「それはそれとして。……その本、今の状況とちょっと似てませんか?」
ソフィーは話を続ける。
「悪役の令嬢は娼婦になり、高位貴族は兄様モデルの人たちのスキャンダルで一網打尽。王太子は悪役の元婚約者を売る前に凌辱するのも同じですわね」
「……予言の書?」
ジェラールが天然を発揮した。
「兄様、フレデリク兄様やラファイエット様とそういう関係?」
ジェラールは思い切り首を横に振って否定した。
「これはまだ王太子様が生きてる時、……半年前に私が知って、その3か月前位から学園内で流行っていたそうです。……これを見つけたのはリナなんです。リナがメイド仲間から貰って判明したんです」
ジェラールとソフィーの前に珈琲がおかれる。ふうわりと珈琲の香りが部屋の中に漂う。
「お兄様たちにはお知らせしませんでしたが、この本は大元があります。出版されている本で『聖なる少女の王子様』というシリーズもので露骨にエリカ嬢とエドワード殿下を模した少女向け小説ですわ。今5巻まで出ています」
ジェラールは大人しく話を聞いている。
「その中でセシルを模したキャラはさっさと退場してます。王太子と聖なる少女の恋を応援して。その本自体は普通の出版社からでております。そしてその薄い、自主流通本ですが……、今回爵位を上げた現側近の方の持ってる新聞社系の印刷所を使ってるようです」
ソフィーの言葉にジェラールは唸る。
「兄様、珈琲冷めますよ?」
はっとしてジェラールは前におかれた四角く形を作った砂糖を3つ珈琲に入れ、かき混ぜる。そこにたっぷりのミルクを注ぐ。ジェラールはこういう時に余分に甘いものを摂取しないとあっという間に痩せてしまう。子供の頃、呪われているのかと思った両親が魔術師に診せた事もある。結局、神殿の医療神官に診てもらって『喰え』と言われたのでジェラールは何かと甘いものを口にするようになったのだ。
「クッキーかなにか食べます?」
「や、夕食も近いし」
ソフィーは話を続けた。
「元になった本はともかく、この本は我が家をネタに楽しんでたのでしょうね」
「こういう自主流通本は」
ソフィーはにっこり笑う。
「一部の女生徒が始めたようですわ。……我が家の兄様達は延々と餌食になってますわね。手元には7冊程ありますが、全部あつめるとなると……。元王太子側近の方達やアレの側近の方達はそういう女生徒の妄想をそそるらしく……」
ジェラールはぞっとした。己が、兄弟が、友がそんな風に見られていたとは、と。
「そう言えば何故兄様はアレの側近にならなかったのですか?」
「……ローランとは気が合わん。まぁ、王太子とも合わなかったしな。兄上達が王太子のスタッフになってたから俺まで、というのもあってな」
ソフィーは愛らしく兄を見る。
「お父様の采配?」
「父上ではないな。多分、母上の意向。ソフィーをローランの婚約者にしちゃってから嫁姑もすさまじいバトルしてたよ」
ソフィーは珈琲を一口飲んだ。
「おばあ様、ごり押しだったものね。私がアレとの婚約を受けたのはセシルが王太子の婚約してたから。セシルの補佐をするつもりだったの」
ソフィーはリナにお茶の用意を頼んだ。ジェラールはソフィーの前の椅子に座る。
「そういう美しい男性同士の仲良しを好むご令嬢は多いらしいです。何冊か、私たちをモデルにした本をだしてらっしゃる方がいて。私と兄様達との肉欲の日々とか。私とセシルの愛欲の日々とか……」
ソフィーはふっと遠い目をした。
「それはそれとして。……その本、今の状況とちょっと似てませんか?」
ソフィーは話を続ける。
「悪役の令嬢は娼婦になり、高位貴族は兄様モデルの人たちのスキャンダルで一網打尽。王太子は悪役の元婚約者を売る前に凌辱するのも同じですわね」
「……予言の書?」
ジェラールが天然を発揮した。
「兄様、フレデリク兄様やラファイエット様とそういう関係?」
ジェラールは思い切り首を横に振って否定した。
「これはまだ王太子様が生きてる時、……半年前に私が知って、その3か月前位から学園内で流行っていたそうです。……これを見つけたのはリナなんです。リナがメイド仲間から貰って判明したんです」
ジェラールとソフィーの前に珈琲がおかれる。ふうわりと珈琲の香りが部屋の中に漂う。
「お兄様たちにはお知らせしませんでしたが、この本は大元があります。出版されている本で『聖なる少女の王子様』というシリーズもので露骨にエリカ嬢とエドワード殿下を模した少女向け小説ですわ。今5巻まで出ています」
ジェラールは大人しく話を聞いている。
「その中でセシルを模したキャラはさっさと退場してます。王太子と聖なる少女の恋を応援して。その本自体は普通の出版社からでております。そしてその薄い、自主流通本ですが……、今回爵位を上げた現側近の方の持ってる新聞社系の印刷所を使ってるようです」
ソフィーの言葉にジェラールは唸る。
「兄様、珈琲冷めますよ?」
はっとしてジェラールは前におかれた四角く形を作った砂糖を3つ珈琲に入れ、かき混ぜる。そこにたっぷりのミルクを注ぐ。ジェラールはこういう時に余分に甘いものを摂取しないとあっという間に痩せてしまう。子供の頃、呪われているのかと思った両親が魔術師に診せた事もある。結局、神殿の医療神官に診てもらって『喰え』と言われたのでジェラールは何かと甘いものを口にするようになったのだ。
「クッキーかなにか食べます?」
「や、夕食も近いし」
ソフィーは話を続けた。
「元になった本はともかく、この本は我が家をネタに楽しんでたのでしょうね」
「こういう自主流通本は」
ソフィーはにっこり笑う。
「一部の女生徒が始めたようですわ。……我が家の兄様達は延々と餌食になってますわね。手元には7冊程ありますが、全部あつめるとなると……。元王太子側近の方達やアレの側近の方達はそういう女生徒の妄想をそそるらしく……」
ジェラールはぞっとした。己が、兄弟が、友がそんな風に見られていたとは、と。
「そう言えば何故兄様はアレの側近にならなかったのですか?」
「……ローランとは気が合わん。まぁ、王太子とも合わなかったしな。兄上達が王太子のスタッフになってたから俺まで、というのもあってな」
ソフィーは愛らしく兄を見る。
「お父様の采配?」
「父上ではないな。多分、母上の意向。ソフィーをローランの婚約者にしちゃってから嫁姑もすさまじいバトルしてたよ」
ソフィーは珈琲を一口飲んだ。
「おばあ様、ごり押しだったものね。私がアレとの婚約を受けたのはセシルが王太子の婚約してたから。セシルの補佐をするつもりだったの」
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