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■■■■■■■■■→戦闘描写
■■【貌無き炉心】■■⑥
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ああ、わたしはまだ、あと少しだけ自分を解放できる。理性を放棄して、本能が覚醒して、そして、こいつらみたいな獣になって、わたしは砕け散る。
ああ、なんだかそれでもいいような気がする。何も考えられない。わたしはまだヒトのカタチを保っていて、思考はまだ停止していないはずなのに。ただひたすらに高速で過ぎ去っていく。留められない。
いや、いやいや、そんなのがいいはずないって! わたしがここで終わる、そんな物語なんて綴りたくない。ただの化け物になってこの暗い世界を謳歌して、そして、死ぬ。そんな結末、あまりにもお粗末すぎる。バッドエンドだとしてもひどすぎる。そんなのは予定調和ですらない。
無様な逡巡は一瞬、最大出力で星槍を解放、炎を纏う強大な拳ごと魔獣の脳天を刺し貫く、巨体のど真ん中を穿ち「ガはッ……!?」それでも噴き上がる業火の如く、振りかざす炎拳の勢いは殺せず。
わたしはまた機構翼に助けられた。何故かあの時みたいにぎしりと胸が締め付けられる。衝撃で再度上空へと打ち上げられる。呼吸困難、崩れ落ちる巨躯を痛みに眩む眼差しで確認。
びしり、身体中にひび割れが広がる。わたしが壊れる音がする。落下しながら、そこに静止するわたしから砕けた破片を見上げて、名残惜しく思う。わたしという存在が少しずつこの世界から失われていく。
クソ、まだこの黒い世界は変わらないままなのに。
ただあの色彩豊かな世界を自由に駆け巡りたいだけなのに。
この物語の本当の結末を知りたいのに。
力無く墜落しながら。真っ暗闇の真上だけを睨み付けている。
もうすでに加速は限界値でわたしの身体が耐えられない。もう、ほんの少し指を動かしただけで、ばきり、身体が軋んで壊れていく。だけど、それでも。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
獣の数もだいぶ減った。無限に湧いて出ているような錯覚に陥っていたけど、こいつらはただの無秩序な群れで、ただの獣であることには変わりないようだった。だから、あと少しなんだ。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
わたしがあとほんの少しだけ動ければ、また世界を創ることができる。全てを引き裂いてしまって、このうんざりする暗闇から抜け出すことができる。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
わたしは獣になんかなりたくない。それを望んでいたのはわたしだった、なんて認めたくない。こんなに無様な姿なんて望んでない。わたしの物語はのどかで和やかで穏やかな大冒険。ただそれだけを望んでいたはずだったのに。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅くもっともっともっと
――ばぎん。
ああ、なんだかそれでもいいような気がする。何も考えられない。わたしはまだヒトのカタチを保っていて、思考はまだ停止していないはずなのに。ただひたすらに高速で過ぎ去っていく。留められない。
いや、いやいや、そんなのがいいはずないって! わたしがここで終わる、そんな物語なんて綴りたくない。ただの化け物になってこの暗い世界を謳歌して、そして、死ぬ。そんな結末、あまりにもお粗末すぎる。バッドエンドだとしてもひどすぎる。そんなのは予定調和ですらない。
無様な逡巡は一瞬、最大出力で星槍を解放、炎を纏う強大な拳ごと魔獣の脳天を刺し貫く、巨体のど真ん中を穿ち「ガはッ……!?」それでも噴き上がる業火の如く、振りかざす炎拳の勢いは殺せず。
わたしはまた機構翼に助けられた。何故かあの時みたいにぎしりと胸が締め付けられる。衝撃で再度上空へと打ち上げられる。呼吸困難、崩れ落ちる巨躯を痛みに眩む眼差しで確認。
びしり、身体中にひび割れが広がる。わたしが壊れる音がする。落下しながら、そこに静止するわたしから砕けた破片を見上げて、名残惜しく思う。わたしという存在が少しずつこの世界から失われていく。
クソ、まだこの黒い世界は変わらないままなのに。
ただあの色彩豊かな世界を自由に駆け巡りたいだけなのに。
この物語の本当の結末を知りたいのに。
力無く墜落しながら。真っ暗闇の真上だけを睨み付けている。
もうすでに加速は限界値でわたしの身体が耐えられない。もう、ほんの少し指を動かしただけで、ばきり、身体が軋んで壊れていく。だけど、それでも。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
獣の数もだいぶ減った。無限に湧いて出ているような錯覚に陥っていたけど、こいつらはただの無秩序な群れで、ただの獣であることには変わりないようだった。だから、あと少しなんだ。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
わたしがあとほんの少しだけ動ければ、また世界を創ることができる。全てを引き裂いてしまって、このうんざりする暗闇から抜け出すことができる。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
わたしは獣になんかなりたくない。それを望んでいたのはわたしだった、なんて認めたくない。こんなに無様な姿なんて望んでない。わたしの物語はのどかで和やかで穏やかな大冒険。ただそれだけを望んでいたはずだったのに。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅く。
もう少し、もう少し、もっと速く、もっと迅くもっともっともっと
――ばぎん。
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