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設定(≠核心)
―ーLIVE:【外装起因機関・電葬経土:七人姉妹】&【 】feat. ――⑬
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「この非フィクション性寓話リソースっていうのは、多重次元間エントロピー交換超説話的法則運営崩壊に関わってくるんだ。それこそ他世界の神、あるいは管理者が次元干渉してくる事象じゃないかな」
くそぉ、どんどん理解できない言葉達が出てくるじゃあないか。とりあえず魔法の呪文みたいに思ってればオッケー? わたし達は雰囲気で物語を読んでいる?
「あ、ちなみに非選択世界の運営及び虚数領域の管理は【不浄遺棄地域】の機能ね」
ん? また何か良くわからない言葉の羅列が出てきたぞ? まあ、彼が説明してくれた自身の機能のことも、古臭くて厳めしくて良くわからなかったから、そういえば彼がどんな機能なのかはいまいち理解してなかったんだった。もらった魔剣もかわいいから着てただけだし。
「ま、今までそんな世界運営に関わるような重篤な異常事態は観測したことがない。それは、この世界と関わることのできない【不浄遺棄地域】のおかげなのかな」
あまりにもあんまりなネーミングと、そこから動くこともできなくて、人知れず魔界に佇むだけの彼にだって、とっても大事な機能があった。
そう、異邦人である転生者さえいなければそれは必要なかったはずの機能。
無意味なはずだった彼の機能が、かつては魔王として君臨していた彼が、今こそはこの世界にとって必要だなんて、なんて皮肉かしら。
「私達にすら彼の機能の全貌は観測できない、なぜなら、世界を外れしものである彼は、この世界ではない、という機能だからね」
観測できないものは観測できない。
当たり前すぎて逆に忘れちゃいそうになるけど、魔王としての【不浄遺棄地域】はこの世界に空いたただの孔。で、本体はまた別のところにあるっぽい……ようなことを言ってたような気がしないでもない。
「そうだ、彼に直接会ってお話もしたわたしの観測結果からすると、彼は意外とお話好きでちょっと寂しがり屋さんね」
「お、あ、えっと絶妙な報告助かるっす。参考程度に記録させてもらっちゃおっかな!」
「なんかリアクション微妙じゃない!?」
貴重な情報を提供したっていうのに、あまりにも冴えないリアクションに憤慨し、遺憾の意を表明しつつも、
「それで結局、小鳥遊 小烏丸はこの物語にとって何なの?」
「彼女は不確定要素ばかりというか、不確定要素しかないんだ。神、という存在にも気をつけた方がいい」
「それはそうよ、あの女神はきっとこの物語のラスボスに違いないんだから」
「確かにそれは観測結果を鑑みなくともそうかもしれませんね」
あら、意外。機械的で無機質な彼女達がこんなことを言うなんて。収束する原因と結果に基づいた回答しか持ち合わせていないかと思っていたのに。
テクノロジーの進化はとても速いのね。知性だけじゃなくて感性も獲得してしまうなんてね。
わたしも、いつか来るかもしれないシンギュラリティに置いていかれないようにしなきゃ。主人公なんだ、いつだって最新鋭でいなくちゃね。
くそぉ、どんどん理解できない言葉達が出てくるじゃあないか。とりあえず魔法の呪文みたいに思ってればオッケー? わたし達は雰囲気で物語を読んでいる?
「あ、ちなみに非選択世界の運営及び虚数領域の管理は【不浄遺棄地域】の機能ね」
ん? また何か良くわからない言葉の羅列が出てきたぞ? まあ、彼が説明してくれた自身の機能のことも、古臭くて厳めしくて良くわからなかったから、そういえば彼がどんな機能なのかはいまいち理解してなかったんだった。もらった魔剣もかわいいから着てただけだし。
「ま、今までそんな世界運営に関わるような重篤な異常事態は観測したことがない。それは、この世界と関わることのできない【不浄遺棄地域】のおかげなのかな」
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そう、異邦人である転生者さえいなければそれは必要なかったはずの機能。
無意味なはずだった彼の機能が、かつては魔王として君臨していた彼が、今こそはこの世界にとって必要だなんて、なんて皮肉かしら。
「私達にすら彼の機能の全貌は観測できない、なぜなら、世界を外れしものである彼は、この世界ではない、という機能だからね」
観測できないものは観測できない。
当たり前すぎて逆に忘れちゃいそうになるけど、魔王としての【不浄遺棄地域】はこの世界に空いたただの孔。で、本体はまた別のところにあるっぽい……ようなことを言ってたような気がしないでもない。
「そうだ、彼に直接会ってお話もしたわたしの観測結果からすると、彼は意外とお話好きでちょっと寂しがり屋さんね」
「お、あ、えっと絶妙な報告助かるっす。参考程度に記録させてもらっちゃおっかな!」
「なんかリアクション微妙じゃない!?」
貴重な情報を提供したっていうのに、あまりにも冴えないリアクションに憤慨し、遺憾の意を表明しつつも、
「それで結局、小鳥遊 小烏丸はこの物語にとって何なの?」
「彼女は不確定要素ばかりというか、不確定要素しかないんだ。神、という存在にも気をつけた方がいい」
「それはそうよ、あの女神はきっとこの物語のラスボスに違いないんだから」
「確かにそれは観測結果を鑑みなくともそうかもしれませんね」
あら、意外。機械的で無機質な彼女達がこんなことを言うなんて。収束する原因と結果に基づいた回答しか持ち合わせていないかと思っていたのに。
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