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第2話

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御手洗さんはしばらく部屋で過ごした後、出張に行くと言って部屋を出て行った。きっと今度は先輩の三田村さんのところにでも行くのだろう。

一人になった私はベッドの上で横になり、余韻に浸っていた。

(なんだか不思議な感じがする……。なんだか夢みたいだな……。御手洗さんって性格はちょっと強引なところがあるけど、意外といい人かも……。まあ、私が押しに弱いだけかもしれないけど……。それにしても、あの人の指使い凄かったなぁ……。思い出したら体が熱くなってきた)

無意識のうちに自分の股に手を伸ばしてしまう。そこはすっかり濡れていて、ショーツ越しにも分かるくらいになっていた。私はいけないと思いつつも、そのまま手を動かし続けた。

「あっ、パパ……」

私は切なげに呟いた。虚しさを感じながらも、それでも止めることはできなかった。

「はぁ、はぁ……」

次第に呼吸が荒くなっていく。

「やばい、止まらない……」

手がどんどん激しく動く。頭の中で御手洗さんの声を思い浮かべた。

『由衣ちゃん、大好きだよ』『愛している』『僕のお嫁さんになってくれる?』『僕だけの由衣ちゃん』『誰にも渡さない』『君を一生離したりしないからね』

「パ、パパぁ……」

私は甘ったるい声で喘いだ。そして、絶頂を迎える。

「ああぁぁぁー!!」

ビクンッと身体が跳ね上がる。私はぐったりとして脱力した。

「はぁ、はぁ……」

しばらくして、私は冷静になる。自分がしてしまったことに自己嫌悪に陥った。

(はぁ……。何してるんだろう、私……、これじゃまるで変態じゃないか……。もう最悪……)

その時、スマホが鳴った。画面を見ると、そこには同期の小鳥遊たかなしさんの名前が表示されていた。私は慌てて電話に出る。

「も、もしもし……」

『あ、篠宮さん?突然すみません』

「いえ、大丈夫ですよ」

『今いいですか?』

「はい」

『あの、今日は何か予定とかありますか?』

「特にありませんけど……」

『良かったら一緒に食事に行きませんか?最近、美味しい店を見つけたんですけど、一人で食べるのも寂しくて……。もし、都合が悪ければ無理にとは言いませんけど……』

「いえ、全然構いませんよ」

『ありがとうございます。それでは駅前の広場で待ち合わせましょう。またラインで連絡します』

「分かりました」

『では、失礼します』

「はい」

ピ。

通話が切れる。

「ふう……」

私はスマホを置くと、一息ついた。

小鳥遊さんのことはまだよくわからないけど、悪い人ではないと思う。でも、少し真面目すぎるかなぁ。二人でご飯を食べに行くのなら、もう少し砕けた態度で接してくれてもいいのに。まあ、それが彼のいいところでもあるんだけど。
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