4 / 21
俺は異世界マイスター
黒歴史発表会1
しおりを挟む
俺の黒歴史発表会が始まった。
覇王の型 一の太刀 魔植蝕喰
撃つタイミングは、極限まで敵が近づいてきたとき。
「あなた! 逃げて!」
俺に向かって叫んでいる。
一応メサクレガも攻撃してくるが、塩酸が混じった木の実を落として来たり、根っこを使って叩いてくる。
今の俺なら簡単に避けられたが、元の世界の俺なら即死だ。
メサクレガはどんどん近づいてくる。
後ろのドレスを着た女の子は気を失っているのか全然動かないし喋らない。
俺はもういいかなと思い、覇王の型の構えに入る。上段の構えよりちょっと低いぐらいの構えだ。
メサクレガとの距離5メートル。
双剣の女の子が何かを叫んでいるが全く聞こえない。
限界まで集中して、限界まで力を振り絞る。
今、俺の黒歴史が放たれる。
―――覇王の型 一の太刀 魔植蝕喰
今放たれた。
魔植殺しの必殺技。
大地が割れ、暴風が巻き起こり、メサクレガに絶対的一撃が放たれた。
メサクレガは、丁度真ん中から真っ二つに分かれ、橙色の中身も真っ二つに割れて、もう植物とは言えないくらい枯れて、動かなくなった。
「勝ったか―――――恥ずかしいわぁ。」
《カッコよかったですよセカイさん。さすがです!》
双剣の女の子はこっちを見て喫驚しているようだ。口がちょっとだけだが開きっぱなしになっている。
一般人が大型モンスターを倒したのは異例だったのだろう。須くして見れないのだろう。
こういう何でこんなに強いんだって見られる展開は誠に好みである。滾ってきてしまう。
「あ・・・・あなた、どうやって危険度Aのメサクレガを・・・・・・」
(危険度Aってなんだ?)
《常識だから知っておかないと怪しまれますね。危険度A,AA,S,SS,が国が動いて討伐するレベルの大型モンスターね。》
(よくある奴だな)
「何でって倒せたから倒せたんだよ。」
そうすると、後ろで倒れていたドレスの女の子が起きた。
起きたらモンスターが倒されているという状況に驚嘆しているようだ。
「これってレイがやったの? それとも・・・・・そこの男性が?」
俺がやったと言ってもいいのだが、もしもこのドレスの女の子がどこかの国のお姫様だったとして、双剣の子が親衛隊とか騎士とかだったら名誉を奪ったみたいになるから黙っておこう。
結構親切のことをしたと思ったが、意味が無かったようだ。
「そこの男性です姫様・・・・・・」
「そうだったのですね! 助けていただきありがとうございました!」
俺は双剣の子を阿るように言葉を発しようとしたが、こういうパターンだとこの女の子は正義感が強すぎて、お世辞とか言わない方がいいと思った。
双剣の女の子は悲しげな顔をしているが、お姫様はうれしそうな顔をしている。
「あ、気にしないでください。当然のことをしただけですから。」
《セカイさんまともなこと言えたんですね》
(俺を何だと思ってるんだよ!)
「まあ、紳士的な方ですね! 私はファースと申します。」
「駄目です姫様! どこの馬の骨かしれない奴に名前を教えては!」
やっぱり思った通りの人間だった。
こういうキャラは正義感が強く、知らない人を異常に警戒する。
双剣の子は、蒼い髪のボブの女の子で、姫様の方は桃色の髪でセミロングだ。
「失礼ですよレイ。この方は助けてくださったのですから。」
「ですが・・・・・」
「ははは・・・・・それじゃあ行きますね。」
俺は知っている。こう言うとお礼がしたいと止められることが。
俺は持っていたエンシェントブレイドを消して、その現場から去ろうとする。
「あ、待ってください! お礼をさせてください。命を救ってくださったのですから。」
「姫様!」
「いいのです。私がしたいだけですから。」
「いいのですか!?」
「はい。ついてきてください。」
俺が着いていこうとしたら、レイちゃんにとてつもなく怖い顔で睨まれた。
俺はこのまま姫様についていくことにした。
《良かったですねセカイさん。思い通りに事が進んで。》
(異世界マイスターなめない方がいいぜ。異世界攻略のプロだからな)
覇王の型 一の太刀 魔植蝕喰
撃つタイミングは、極限まで敵が近づいてきたとき。
「あなた! 逃げて!」
俺に向かって叫んでいる。
一応メサクレガも攻撃してくるが、塩酸が混じった木の実を落として来たり、根っこを使って叩いてくる。
今の俺なら簡単に避けられたが、元の世界の俺なら即死だ。
メサクレガはどんどん近づいてくる。
後ろのドレスを着た女の子は気を失っているのか全然動かないし喋らない。
俺はもういいかなと思い、覇王の型の構えに入る。上段の構えよりちょっと低いぐらいの構えだ。
メサクレガとの距離5メートル。
双剣の女の子が何かを叫んでいるが全く聞こえない。
限界まで集中して、限界まで力を振り絞る。
今、俺の黒歴史が放たれる。
―――覇王の型 一の太刀 魔植蝕喰
今放たれた。
魔植殺しの必殺技。
大地が割れ、暴風が巻き起こり、メサクレガに絶対的一撃が放たれた。
メサクレガは、丁度真ん中から真っ二つに分かれ、橙色の中身も真っ二つに割れて、もう植物とは言えないくらい枯れて、動かなくなった。
「勝ったか―――――恥ずかしいわぁ。」
《カッコよかったですよセカイさん。さすがです!》
双剣の女の子はこっちを見て喫驚しているようだ。口がちょっとだけだが開きっぱなしになっている。
一般人が大型モンスターを倒したのは異例だったのだろう。須くして見れないのだろう。
こういう何でこんなに強いんだって見られる展開は誠に好みである。滾ってきてしまう。
「あ・・・・あなた、どうやって危険度Aのメサクレガを・・・・・・」
(危険度Aってなんだ?)
《常識だから知っておかないと怪しまれますね。危険度A,AA,S,SS,が国が動いて討伐するレベルの大型モンスターね。》
(よくある奴だな)
「何でって倒せたから倒せたんだよ。」
そうすると、後ろで倒れていたドレスの女の子が起きた。
起きたらモンスターが倒されているという状況に驚嘆しているようだ。
「これってレイがやったの? それとも・・・・・そこの男性が?」
俺がやったと言ってもいいのだが、もしもこのドレスの女の子がどこかの国のお姫様だったとして、双剣の子が親衛隊とか騎士とかだったら名誉を奪ったみたいになるから黙っておこう。
結構親切のことをしたと思ったが、意味が無かったようだ。
「そこの男性です姫様・・・・・・」
「そうだったのですね! 助けていただきありがとうございました!」
俺は双剣の子を阿るように言葉を発しようとしたが、こういうパターンだとこの女の子は正義感が強すぎて、お世辞とか言わない方がいいと思った。
双剣の女の子は悲しげな顔をしているが、お姫様はうれしそうな顔をしている。
「あ、気にしないでください。当然のことをしただけですから。」
《セカイさんまともなこと言えたんですね》
(俺を何だと思ってるんだよ!)
「まあ、紳士的な方ですね! 私はファースと申します。」
「駄目です姫様! どこの馬の骨かしれない奴に名前を教えては!」
やっぱり思った通りの人間だった。
こういうキャラは正義感が強く、知らない人を異常に警戒する。
双剣の子は、蒼い髪のボブの女の子で、姫様の方は桃色の髪でセミロングだ。
「失礼ですよレイ。この方は助けてくださったのですから。」
「ですが・・・・・」
「ははは・・・・・それじゃあ行きますね。」
俺は知っている。こう言うとお礼がしたいと止められることが。
俺は持っていたエンシェントブレイドを消して、その現場から去ろうとする。
「あ、待ってください! お礼をさせてください。命を救ってくださったのですから。」
「姫様!」
「いいのです。私がしたいだけですから。」
「いいのですか!?」
「はい。ついてきてください。」
俺が着いていこうとしたら、レイちゃんにとてつもなく怖い顔で睨まれた。
俺はこのまま姫様についていくことにした。
《良かったですねセカイさん。思い通りに事が進んで。》
(異世界マイスターなめない方がいいぜ。異世界攻略のプロだからな)
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
女神様、もっと早く祝福が欲しかった。
しゃーりん
ファンタジー
アルーサル王国には、女神様からの祝福を授かる者がいる。…ごくたまに。
今回、授かったのは6歳の王女であり、血縁の判定ができる魔力だった。
女神様は国に役立つ魔力を授けてくれる。ということは、血縁が乱れてるってことか?
一人の倫理観が異常な男によって、国中の貴族が混乱するお話です。ご注意下さい。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる